べっぴんさん (第62回・12/13) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第11週『やるべきこと』『第62回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
すみれ(芳根京子)たちは、縫製や接客を手伝ってくれた仲間たちにも大急へ支店を出すことを伝える。継続的に働けることを喜ぶ女性たち。一方、紀夫(永山絢斗)は、説明会での失態を恥じ、仮病を使って仕事を休み続けていた。そんな中、すみれの父・五十八(生瀬勝久)から祖母のトク子(中村玉緒)が具合悪いとの知らせが届き、すみれたちは近江を訪ねることに。そこで五十八が紀夫に思いがけない言葉をかける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
風呂上がりのようにさっぱりとした生瀬勝久さんが見れた
今回で一番良かったのは、風呂上がりのようにさっぱりとした生瀬勝久さんが演じる五十八の姿を久し振りにご尊顔できたことくらい。あとは、不可思議な展開と辻褄の合わない物語、それと、ちっとも笑えないコミカルなつもりの表現に愚痴とため息しか出ない15分間だった…
なぜ、月曜日にネタフリしたことを火曜日に描かない?
それにしても、前回の感想で “本当に、1人の脚本家が書いているのだろうか?” と書いたことが真実に思えてきた今回。前回で折角「語り」まで使って、「すみれは、紀夫くんが苦しんでいることに気がつきました」と言わせておいて、肝心の紀夫(永山絢斗)は放置プレイ。むしろ、五十八からほぼ役立たず発言まで。
どうして、月曜日にネタフリしたことを続けて火曜日に描かないのか、全く理解不能。これね、根本的に間違ってることがある。それは、いくら「語り」で “気がつきました” と言っても、直後にすみれ(芳根京子)が気づいた描写があり、それに対処した映像が無ければ何の意味もない「語り」だってこと。
この夫婦に愛は存在しないのか?
近江から帰って来た11分過ぎの映像は、ナントすみれとさくらが寝ているカット。普通ならここで夫の気配に “気づいて” 起きて紀夫にすみれから声をかけるシーンを脚本に書くのでは?それをしないで、すみれが紀夫を心配していると思えと言うのは都合が良すぎる。
出かける直前のすみれが紀夫を見る「この人、何言っちゃってんの?」みたいな表情を見ると、前回にも書いたが、この夫婦に愛は存在しないのかと思わざるを得ない。演出、特に演技指導の雑さが半端ない。しかし、最後にこんな「語り」を挿入して演出の雑さをごまかす脚本も、もはや共犯だが…
はな(N)「嬉しさと共に、申し訳ない気持ちも芽生えたすみれでした」
演じる芳根京子さんも、若手演技派と言われているなら、こんな「語り」に補強されていることに怒って、もっと本気の演技でヒロインを魅せて欲しい…。
あとがき
「共犯」なんて言う強い口調を使ってしまいました。でも、そう思うんです。まず、基本的に脚本はヒロインの内面だけでなく、普通の言動さえもまともに描こうとしない。描かない部分は “妙なイントネーションの語り” で補強して終了。演出も描かれない部分は描けないと開き直って雑になる。
今回の終盤の紀夫が出勤するシーンなんて、無表情のヒロインに強引な「語り」を乗せて、それでやることが無くなったから、二度目の主題歌投入。もう失笑しかありません。
こんな中途半端な時間つぶしをするなら、いっそ大人気の『恋ダンス』の二番煎じで、生瀬さんと市村正親さんをメインにして、『ヒカリノアトリエダンス』でっもやったら良いのに…。高良健吾さん、蓮佛美沙子さん、永山絢斗さん、百田夏菜子さん、谷村美月さんのダンス見たいなあ。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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【これまでの感想】
●“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
●「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
●べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
●「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
●「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
●「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
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第3週『とにかく前に』
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第4週『四つ葉のクローバー』
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第5週『お父さまの背中』
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第6週『笑顔をもう一度』
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第7週『未来』
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第8週『止まったままの時計』
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第9週『チャンス到来!』
49 50
51 52 53 54
第10週『商いの聖地へ』
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第11週『やるべきこと』
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