べっぴんさん (第59回・12/9) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第10週『商いの聖地へ』『第59回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


百貨店に出店したすみれ(芳根京子)たち。店は目玉商品のアルマイト製の弁当箱の効果もあり、たくさんのお客さんでにぎわっていた。一方、すみれの夫・紀夫(永山絢斗)は、すみれの姉・ゆり(蓮佛美沙子)が企画した洋裁教室の説明会を担当することになり、人前に出るのが苦手な性格もあって慣れない仕事に苦しんでいた。ある日、泥酔状態で帰宅した紀夫が口にした「仕事を変える」という言葉に、すみれは驚き…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

復員直後の紀夫の問題が未解決のまま、紀夫を描く?

言いたいことは山ほどあるが、取り敢えず「キアリス」が百貨店に出店して、一難去ってまた一難と言うくだりを、折角描いてきているのに、どうしてここで紀夫(永山絢斗)の話を挟むんだろう。まず、本作では珍しく目に見えて物語が進んでいるのに、それを阻害するだけ。

その上、今回の紀夫の苦悩(と言うか悩んでるだけ)は、紀夫が戦争から復員した時の “心の闇” や “心の病” を中途半端にしたままの状態だから、実際のところ、すみれ(芳根京子)と紀夫の中で、何をどこまで咀嚼し解決しているのか全く描かれていないから、どう受け止めて良いのかわからない。だから…

この夫婦の会話で、脚本家は何を描こうとしている?

何か、何かなあ。これ、面白いのかなあって気分になる。今回のこの夫婦のやり取りを見ても本当に脚本家が何を描こうとしているのかが見えてこない。

すみれ「知らなかった。
    紀夫さんが、そんなに悩んでいるなんて」
紀 夫「何の話や?」
すみれ「職を変えたいんでしょう?」
紀 夫「ん?何やそれ」
すみれ「えっ?」
紀 夫「ん?」
すみれ「酔うてただけ?もう。でも何かあったら言うてね」

すみれが言う「そんなに」とは何に掛かっているのだろう。復員直後のすみれの紀夫の態度を素直に受け取れば、紀夫の悩みよりも自分の店と仕事を否定されて怪訝な顔のすみれしか記憶にない。だから、「そんなに」は復員直後で無いと判断できる。

逆に、前夜に紀夫が泥酔して帰宅した際に発した「職を変えるんや。すみれは僕に付いて来ればええんや」を聞いて、紀夫の悩みに気付いたとしたら、2つの選択肢が出来る。1つは、すみれは復員直後から紀夫の存在をほぼ意識していないってことになる。もう1つは、そもそもすみれは紀夫に興味関心が薄いってこと。

すみれの妻としての冷酷さや夫への無関心さを表現?

いずれにしても、復員直後の紀夫が戦地の収容所で受けた過酷な環境でのPTSDが解決しないとすれば、上で紹介した会話は、すみれの妻としての冷酷さや夫への無関心さを表現しただけになる。

私は、かねがね史実からして本作を夫婦二人三脚で会社を大きくしたドラマにしたら良いと書いてきた。すみれと紀夫の両親の話は少なからず、夫婦二人三脚の話になっていた。しかし、肝心のヒロインの物語でまず「夫婦」そのものが描かれていない。描かれるのは、夫に関心の無い妻と、妻と向き合おうとしない夫の姿。

こうなると、どうやら夫婦二人三脚については、この脚本家は重きを置いて書くことは無さそうだ。だとしたら、いつまでこんな中途半端な夫婦を描くのかと言う新たな疑問が沸いてくる。明日は第60回で10週が終わる。すぐにでも「キアリス」の発展ストーリーに「夫婦愛」を絡めるのか明確に提示するべき。

普通の脚本家なら、簡単に出来そうな事が出来ていない

まあ、言ってしまえば、普通の脚本家なら、戦争での心の傷を戦後何年も引き摺ってる夫と、戦争で夫がいないから始めた仕事に奮闘している妻と、坂東営業部のこと、姉夫婦のこと、このくらいサラッとまとめられるはず。簡単に出来そうな事が出来ていないから困るのだ。

ついでに、演出もいつまでも必然性のないシーンでの眩しいだけの強力な逆光照明や、意味不明なピントぼかしは卒業した方が良い。不明瞭で説明不足な脚本の真意を、無駄に読み取りにくくしているだけだから。

あとがき

結局、今回の15分って来週からの伏線張りだったんですね。「キアリス」はすみれたちはボーっとしていても、とんとん拍子に百貨店に支店を出し、一方の紀夫は壊れて行くって話の伏線。だから、内容なんて殆どない…って好意的に解釈しました。

それにしても、すみれの経営者としても妻としても、どんどん魅力が薄れていきますね。これで良いのでしょうか?

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上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
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7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
33 34 35 36
第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
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第9週『チャンス到来!』
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「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること
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第10週『商いの聖地へ』
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  • 2016-12-09│17:08 |
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