べっぴんさん (第55回・12/5) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第10週『商いの聖地へ』『第55回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


大急百貨店へのキアリスの出店を断ったすみれ(芳根京子)は、社長の大島(伊武雅刀)に理由を求められる。製品作りの工程を減らすよう求められたことや、売り残り品が処分されることは受け入れられないと説明したすみれに、大島は試しに10日間だけ大急百貨店で委託販売をすることを提案。夫の紀夫(永山絢斗)たちに引き止められるものの、キアリスを広めるチャンスだと引き受けたすみれたちは、百貨店への出店準備を始める。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

百貨店側の交渉担当は、社長の後ろに立つべきでは?

前回も、主題歌明けの百貨店側の交渉担当・小山(凪川アトム)の “台詞” が気になってしょうがなかったのだが、今回はその小山の “座る位置” が気になってしょうがなかった。今週の演出家・安達もじりは小山を仲介役として中立な立場の人間とでも描きたいのか?

でも、それは、前回で書いた史実によれば…の話。本作ではそのように描かれてはいないから、小山はあくまでも百貨店側の人間のはず。だから、交渉の場で、小山は社長の大島(伊武雅刀)の後ろに立っているのが、ビジネスの現場の常識。こう言うのは時代が違えど変わらないのでは?

どんなカットでも、"逆光" にすれば良いってものじゃない

もちろん、NHKの演出家が、そんなこともわからないはずもないと信じたい。だとしたら、なぜ画面のど真ん中にこちらを向いて小山が座っているのか?のちのシーンでは4人の後ろに。もしかして、照明演出による逆光が強過ぎるから “花瓶” の代用にでもしたってことか?

だとしたら、もう逆光を多用した演出家の自己満足でしかないような “眩しいだけの” 照明演出は止めた方が良い。これだけ多用したら、印象派の絵画のような “美しい映像” とは評価しにくい。兎に角、視聴者に違和感を与えるカットでは、逆光は封印するべき。どうせ『あさが来た』の “夕日” と比べものにもならないのだし…

すみれには、『5W1H』の "Why" と "How"が無い?

また、すみれ(芳根京子)から、この “理屈” が飛び出した。

すみれ「それでは、キアリスの物や無くなってしまう
    と言うても、わかってもらえませんでした」

いや、超好意的な解釈付きの脳内補完をすれば、すみれの意図はわからなくもない。ただ、すご~く違和感を覚えるのは台詞中の「と言うても」の部分。確かに「キアリスの物や無くなってしまう」とは言ったが、『5W1H』で言えば、「なぜ(Why)」と「どのように(How)」が欠落している。だから、すみれの言葉に説得力が無い。

テレビドラマは映像で描いてこそ。台詞に頼るのは邪道

まあ、普通のドラマなら「丁寧に手作りしているからこそのキアリス商品だから、1つでも作業工程は減らせません」とか「心を込めて1つ1つ作っている商品を売れないと言う理由だけで捨てられたら堪らない」程度はヒロインが言う場面だ。私はこの2つの台詞でも不十分に感じてしまう。

やはりテレビドラマは映像で描いてこそ。台詞、ましてや「語り」に頼るなんてやるべきことではない。だから、今の作業工程に至った過程を4人が喧々囂々して辿り着いた過程を描くべきだったし。どんな商品でも修繕したり、小さな歯切れの1つまで大切にしてきた映像が必要だったのだ。もう今さら言っても時既に遅しだが…

つくり手が、自分らの都合の良いようにドラマを作り過ぎ

交渉直後の「妻の夢の棚ボタ待ちの夫トリオ」とのシーンでのすみれも同じだ。いや、すみれら4人が…と言った方が正しいかもしれない。彼女たちの言動には、「なぜ(Why)」と「どのように(How)」が描かれないことが多い。今回でも、君枝(土村芳)の「そうよ。わかってるって言ってるでしょ」やすみれの「悦子さん?」もそう。

君枝に経済論理がわかっているように描かれた節は記憶にないし、すみれも「待ってました」と言わんばかりに思考回路を経由せず悦子の名前を出す。これ、脚本家や演出家が、「お嬢様だから口数が少なく多くを語らない」と言う大前提で、自分たちの都合の良いようにドラマを作り過ぎてやしないだろうか。

「お嬢様だから口数が少なく多くを語らない」ではダメ

だから、「お嬢様だから口数が少なく多くを語らない」を口実と隠れ蓑にして、どんどん「語り」を追加して、「キアリス20周年」に向けてドラマを強引に作っては進めてる。思い返さば、『とと姉ちゃん』はヒロインの居ぬ場所で騒動が起き、気付くとヒロインが騒動を解決するだけと言う「騒動至上主義」で進めてきた。

本作は、何となく騒動らしきものが描かれて、何となくヒロインが解決して次に進んでいるかなって感じ。すべてが中途半端。それを「お嬢様だから口数が少なく多くを語らない」からとしてしまっては、元も子もない。

明美はこのまま “恋バナ担当” になってしまう?

そして、また梅田の闇市の元締めの元子分・玉井(土平ドンペイ)が登場。これ、どう解釈しても君枝(土村芳)と武(中島広稀)をくっつけるためだけに登場させてるのが見え見え。本来は、姉御肌の明美(谷村美月)が武を可愛がってるうちにと言う流れで何の違和感も無かったのだが…

いつの間にか明美も「お嬢様の仲間になって口数が少なく多くを語らない」キャラクターになったために、玉井を出したりする必要が出て来たってだけ。それにしても、明美の設定の変化と4人並んだ時の別格扱いはどうにかならないものだろうか?これでは明美は “恋バナ担当” になってしまううようで残念…

あとがき

今回のラストで、すみれが「目玉商品を作ろう」と思い付き、それに賛同した3人が目を輝かせていましたが、「目玉商品」のことは、前段で社長の口から出た提案。それをラストですみれの気付き、お手柄風に描き改めるのはちょっと不自然。すみれが閃いたなら、社長の台詞はカットしておいて、あとで社長が褒めれば…。もういいや。せめて、もう少し面白く出来ないかなあ。

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坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック


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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25 26 27 28 29 30
第6週『笑顔をもう一度』
31 32
べっぴんさん "お嬢様"を言い訳にし過ぎたり、各エピソードの"配分"の悪さが、ドラマに今一つのめり込めない原因か?
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第7週『未来』
37 38 39 40 41 42
第8週『止まったままの時計』
43
「べっぴんさん(第43回・11/21)」を"紀夫の立場"で改めて考えてみた
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「べっぴんさん」2か月過ぎても、まだ本当の意味で "ドラマ" になってない!?
第9週『チャンス到来!』
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「べっぴんさん」第50回まで描かれずに残念だったこと。そして、本作の課題と今後に期待すること

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第10週『商いの聖地へ』

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