べっぴんさん (第29回・11/4) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第5週『お父さまの背中』『第29回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


すみれ(芳根京子)の姉・ゆり(蓮佛美沙子)は、闇市の元締め・根本(団時朗)に向かって必死に自分の意見を訴えるが、鼻であしらわれ傷ついてしまう。父の五十八(生瀬勝久)や夫の潔(高良健吾)はゆりをいたわるが…。一方すみれたちは、良子が突然辞めてしまったことにショックを受けつつも、依頼を受けたテーブルクロスの制作を進めていく。そんなある日、君枝の夫・昭一(平岡祐太)が戦地から帰ってくる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

『まだ間に合う!「べっぴんさん」』のダイジェスト版

今回の感想に入る前に、昨日に放送された『まだ間に合う!連続テレビ小説「べっぴんさん」』を見て感じたことを少し。やはり、と言うか当然だがダイジェスト版は見事にヒロインの坂東すみれが夢を叶えるまでの過程で、視聴者に生きる勇気や人と人との関係の大切さを伝える朝ドラです、との内容になっていた。

幼き頃、母との会話から「べっぴんさんをつくりたい」との気持ちがどんどん大きくなり、戦争で多くの人や物を失った中、戦後になり裕福だった自分も働かざるを得なくなり “子供服” を通して、周囲の助けや4人の仲間たちと “ものづくり” にまい進していく物語。多くの視聴者が、こんな作品を期待したに違いない。

ダイジェスト版を見て思った"5つ"のこと…

で、ダイジェスト版を見て思った5つのこと。
 ● 15分×24回の放送に、余りにも多くの無駄な描写があったこと。
 ● 素晴らしく印象的なシーンも、たくさんあったこと。
 ● 大量の無駄な部分で、素敵で重要なシーンが埋もれてしまったこと。
 ● “美しい映像” が、あらゆる場面で使われ過ぎていること
 ● ヒロインの描写(特に台詞)が、極端に少ないこと。

やはり、本作独特な「間」を、好意的に「脚本の行間」と捉えて見るか、反感的に「無駄」に見えてしまうか。ヒロインがあまり自己主張をしないし映像的にもゴリ押ししないことを、好意的に「お嬢様らしい」とするか、「影の薄い主人公」とするかで、本作の評価が大きく違ってくるような気がした。

どちらの捉え方が正しいとか間違ってるとか言うことではなく、もう少しどちらかの路線(方向)に振った脚本、演出、演技にした方が、単純に観易くなるのではないだろうか。なぜなら、放送回毎に印象が変わるような作品よりも、一定の基準を保つ作品の方が、朝ドラと言う特殊フォーマットの連ドラらしからだ。

8分過ぎまで、誰が主人公でどれが中心の話か見えず…

さて、本編。冒頭から生瀬勝久さん、団時朗さん、曽我廼家文童のベテラン俳優陣に加え、蓮佛美沙子さんと高良健吾さんの中堅クラスの俳優さんたちの存在感が大き過ぎて、誰が主人公でどの話が本作の骨格に当たるのかがさっぱりわからない状態が、8分過ぎまで。半分以上だ。

更に、五十八(生瀬勝久)が「商売」のことを話すから、どうしても私はこの闇市の騒動のくだりに引き寄せられてしまう。しかし、その部分に主人公のすみれ(芳根京子)は立っていただけの状態。こう言うところが残念で仕方がない。

テーブルクロスのエピソードが"たった1分間"で終了…

そして、やっとテーブルクロスのエピソード。個人的には、もっと3人だけでお客様の喜ぶ顔を想像しながら試行錯誤する姿を観たかったが、そう言うのは殆ど描かないのが本作だからしょうがない。しかし、物語としては、前回から繋がって入るが、流石に1分程度で終わったのは残念過ぎる。

これはドラマチック "すみれだけ"が夫を待つに身に…

でもって、昭一(平岡祐太)が戦地から帰還。実は先述の「ダイジェスト版」では、「戦地に送った夫を待つ三人の女性たちが、戦後を子育てしながら逞しく生きていく姿を描く」点が強調されていた。その意味では、3人でやっていこうと言う矢先に、ついにすみれ一人が夫を待つ身になったのは、ドラマチックと言える。

すみれのアップを"5秒間も"入れたのは大正解!

抱き合う君枝と昭一を、複雑な心境でじっと見つめるすみれのアップを5秒間も入れたのは大正解。紀夫(永山絢斗)が出征する朝のすみれのアップに繋がる印象的な編集。芳根京子さんの演技も素晴らしかった。もちろん、そっけない対応の明美(谷村美月)の存在も印象的だった。

大阪と神戸の"距離感"の演出(編集)が気になる…

そんなメインの話の直後の大阪。前回も気になったが、戦後の神戸と大阪の距離感の映像的な演出(編集)。

バス停1つ位しか離れていないのかと思わせるカットチェンジで編集されるが、直前の闇市を物憂げに歩くすみれのカットの印象が中途半端になるだけだ。すみれのアップをフェードアウトして布の切れ端のアップにするだけでも、だいぶ印象が良くなるのでは?

"すみれのアップ"をもっと的確に挿入して存在感UPを

どうも本作の演出家は、すみれのアップの使い方が上手くない。直後の五十八が潔たちに「商売」を教える重要なシーンもそうだ。折角ゆりと潔の横にすみれがいるなら、「その場しのぎの連続」の時に、端切れを持ったすみれの手のアップでも良いからインサートするべきだった。

そして、「保証を付ける」「信用を得る」の後にも、すみれのアップが欲しかった。なのに、五十八の台詞のあとは、潔、ゆりと続いて終了しちゃう。前回はそうでも無かったが、流石にここまで五十八が商売の話をしているのに、既に商売を始めているすみれのアップが1カットもないのは不自然以上に意味不明。

こう言うことをするから、物語が分断してしまう。実は、大阪で潔とゆりがいる時のすみれはいつも “健脚なヒロイン登場” って感じで、むしろ、最愛の家族と一緒なのに孤独にすら見えちゃう。これなら、端切れは栄輔(松下優也)にバイク便で運んでもらって、栄輔とすみれの関係は関係で描いた方が良いのでは?

あとがき

物語は悪くないんですよね。ちゃーんとすみれとゆりが両輪でストーリーをけん引してるって感じで。ただ、どうしてもっとテーブルクロスのくだりを描かないのでしょう?今回は、ラストのすみれの夜なべのシーン僅か20秒足らずでヒロインの今の生き様を見せちゃいました。それもナレーションを被せて。

どうも、またヒロインのカットに語りを被せて説明する編集が増えてきましたね。十分に芳根京子さんの演技だけで伝わっているので、過剰な解説はかえって映像を汚すだけです。必要最小限の情報提供をヒロイン以外のカットですると言う方向に変えるだけでも、ドラマの質がぐんと良くなるのではないでしょうか。

まだ、期待をしています。脚本家さんと演出家さん、がんばれ。

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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック


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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
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