べっぴんさん (第28回・11/3) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』(公式)
第5週『お父さまの背中』『第28回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
すみれ(芳根京子)たちは、突然「お店を辞める」と言い出した良子(百田夏菜子)の言葉を受け入れる。しかし後日に訪れた客から、店番をしていた良子の身に起きた事件のあらましを聞き…。一方、大阪・梅田の闇市では、すみれの姉のゆり(蓮佛美沙子)が父の五十八(生瀬勝久)、夫の潔(高良健吾)と一緒に闇市の元締め・根本(団時朗)と対峙(じ)する。ゆりは決死の覚悟で根本と向き合い…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
本作らしい"自然な会話劇ならではの良さ"が出た来た?
アバンタイトルの語りが、“視聴者への投げかけ” で終わったのが気になるが、本編に入ってさらりと4つのクローバーの内の良子(百田夏菜子)の役割をすみれ(芳根京子)が語ったのは良かった。すみれが4人の中心であることも、すみれの才能や役割も表現できたし。本作らしい自然な会話劇ならではの良さが出た来たかも。
"台詞で見せる"のは良いこと
そのあとも、今度は君枝(土村芳)が自ら自身の考え方などを話して、麻田(市村正親)が君枝の気持ちを受け取る。やはり、登場人物は自身の言葉で語ってこそ、映像的な面白さが出る。視聴者に想像させ委ねるのも悪くないが、やはりわかりやすさと言う意味でも、今回のように “台詞で見せる” のは良いことだ。
今回は、"耳だけ"で観ても内容がわかる仕上がり
店番をしていた良子の身に起きた事件のあらましのくだりも同じ。きちんと脇役でも人数を配置して台詞を与えたことで、その場面に居ない良子の気持ちが表現できた。今回は “耳だけ” で観ても内容がわかる仕上がりになってる。これが朝ドラ。なんか急にいい感じになってきた。
「大阪」のテロップで物語を分割したのは正解
10分過ぎには、きちんと「大阪」とテロップを入れて物語を分割。ここ最近は、神戸の話の中に唐突にインサートしては物語をブツ切れにして困ったっていたのだが、こうして描く必要があるなら、明確に切り分けて描いた方が絶対にいい。
そして、内容自体は、「商売」と言うキーワードで神戸と大阪を因数分解した、ゆり(蓮佛美沙子)の話。積極的に自己主張をしないすみれと、自己主張をしたがるゆりの対比。その違いを五十八(生瀬勝久)と亡き母・はな(菅野美穂)の回想シーンで補強。
そしてまた最後の最後に語りが、“視聴者への投げかけ” で終わったのが気になるが…
あとがき
まあ、4人の絆を表現するためにも、もう少し3人が良子を心配している様子を具体的な映像で挿入して欲しいとか、「商品が汚れる」理由を、厚化粧なのか食べ物なのか、ああ言う女性たちに生理的に嫌悪感を抱いているのか描いた方が、良子のキャラクターが見えてきたのにとかありますが…。
今回は久し振りに普通に見られました。もちろん描写不足や物語の引き延ばし感や主人公の影の薄さはまだまだ懸念材料ですが、今回の15分間に限って言えば、主人公を無理に前面に出さずに、“家族や友人や周囲の人たちでドラマを紡いでいく” と言う、ここ2週間の本作らしさは理解できました。
でも、やはりいろいろと物足りないです。がんばれ、脚本家さんと演出家さん。
今日の18時10分~18時40分に『まだ間に合う!連続テレビ小説「べっぴんさん」』が放送されます。ダイジェスト版も放送されるようなので、つくり手がこの1か月の “どこを編集で残すのか” ちょっと興味があります。もしかして、本作らしさの秘密がわかるかも?
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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック
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