べっぴんさん (第26回・11/1) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第5週『お父さまの背中』『第26回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


すみれ(芳根京子)たちのベビーショップの店に、派手な格好をした女性客が米兵を連れて入ってくる。良子(百田夏菜子)はその客に拒否反応を示すが、その態度を見た君枝(土村芳)と明美(谷村美月)に注意され、むくれてしまう。テーブルクロスを作るという新しい依頼が舞い込む中、4人の関係がぎくしゃくし始める。さらに、戦地から一人の男が神戸に帰ってきて…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

いい方向に進む良い部分と、じわじわ広がる良くない部分

今回も感想が書き難い。前回でも似たようなことを書いたが、良い部分は相変わらず良い方向に進んでいる(と言うより、定着しつつある)と言える。しかし、良くない部分がじわじわと広がっている。今回は、こんなところに注目して書いてみる。

描写力の高さ、俳優の演技を含めた全体の丁寧さは良い

第1回から、ストーリーの大まかな流れの見せ方や、美しい映像を含めた描写力の高さ、そして俳優の演技を含めた全体の丁寧さは、回を重ねる毎に安定感も増してるし、本作らしさも表現している。最近では前回の五十八(生瀬勝久)の登場なんて、内容が一段階進むのを上手く見せた。

決定的に"弱すぎる"ストーリーなのが、もったいない

ただ、決定的にストーリーが弱い。小説や漫画で、主人公の欲求目的が今一つハッキリしない作品は読んでいてどうだろう。主人公に明確に求めるモノがあって、そのための行動があり、それを阻む障害が現れて、最後に苦渋の選択を迫られる。これの繰り返しが上手いのが強いストーリー。

この法則を決して崩さず、丁寧に繰り返すと主人公がどんどん強くなって、物語が面白くなる。さて、本作がそうなっているか。敢えて本作で探すなら、戦中に大英断をした五十八と、金持ちへの反骨精神溢れる明美(谷村美月)くらい。

残念ながら、すみれ(芳根京子)には “思い” がぼんやりとは描かれているが、明確に求めるモノが描かれいるとは言いづらい。自社の20周年も、あくまで結果であり、すみれの最終目的かどうかはまだわからない。見せ方や描き方は美しく丁寧なのに、主人公のストーリーに興味が湧きにくい、これが今の本作だ。

4人の群像劇風になってから、すみれが隠れがちに

振り返ってみれば、主人公一人の頃のエピソードはまだ良かった。ベテラン俳優に囲まれて上手にヒロインを前に出してもらって、すみれお嬢様の物語はヒロイン中心の朝ドラらしい作品に仕上がっていた。

しかし、ここ最近は「主人公たち」「ヒロインたち」「すみれたち4人」の群像劇風な部分が描かれるようになった。そうなると、例えば今回で言えば、喜代(宮田圭子)や明美(谷村美月)らの個性的なキャラクターに、すみれが飲み込まれそうになっている。

その上、すみれたちの店とは直接関係のないゆり(蓮佛美沙子)のくだりを挟み込んだから、印象強い潔(高良健吾)まで登場したことで、結局15分間でヒロインに起こったことは、君枝(土村芳)が「100円」の値付けをしたのと、テーブルクロスの仕事を取ってきたことくらい。

前作のように、次々と騒動を作れとは言わないが、もう少し主人公を中心にしたエピソードを作って、すみれを「4人」から突出させてはどうだろう。そして、芳根京子さんの演技を前面に出して。今ならまだまだ間に合うはずだ。

あとがき

一時期「お金を描け」と書いていましたが、この脚本家がお金を書かない理由の一つがわかったような気がします。それは、当時と現在の貨幣価値の描き方に迷いがあるからではないかと。今回は、布おもつ1枚100円で売れて高級感を出しつつ、潔は所場代300円をポイと財布から出しました。

すみれたちお嬢様は、お金の話は “はしたない” と思っているとしても、視聴者にはおむつ代のくだりで、ナレーションで「今なら○○○○円に相当します」くらいは入れても良かったのでは?因みに、当時の貨幣価値は現在の30~40倍なので、布おむつ1枚3~4千円ってことです。因みに今の「ファミリア」では3枚5,400円です(オンラインショップ)。

それと、女中の喜代さんがいい感じなんですが、4人でボーっと店番しているカットよりも、役割分担して作業しているカットなんかのあとだと、もっと良かったと思います。脚本の描く方向と演出のズレが見え隠れするのも気になります。まだまだ間に合います。がんばれ、脚本家さんと演出家さん。

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ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」オリジナル・サウンドトラック


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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19 20 21 22 23 24
第5週『お父さまの背中』
25

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