べっぴんさん (第20回・10/25) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第4週『四つ葉のクローバー』『第20回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


すみれ(芳根京子)は女学校時代の親友・良子(百田夏菜子)と再会する。良子もまた、すみれと同じように幼い赤ん坊を抱えたまま、夫が戦地から帰るのを待っていた。二人は手芸倶楽部仲間の一人・君枝(土村芳)の家を訪ねる。君枝は家が戦災を免れていたものの、元々病弱だったこともあり、床に伏せっていた。君枝の家に残っていたミシンを見つけたすみれは、思い切って二人を商売に誘うが……
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

第1,2週でよく見た "美しい照明演出" が彷彿された

何か、放送回毎に演出にすごく差があるのだが。今回のアバンタイトルの最後での、すみれ(芳根京子)と良子(百田夏菜子)の再会を劇的に見せるように、下手(画面左側)から夕日が強く差したような照明演出があった。自然界的には違和感ありありだが、映像表現としては悪くない。

 

また、潔(高良健吾)が家を空けるシーンでの、ゆり(蓮佛美沙子)に当たる天井扇で揺れる光の具合なんかも、第1,2週でよく見た美しい照明演出を彷彿とさせた。村田家での琴子(いしのようこ)との会話や、君子(土村芳)の部屋でのシーンの映像は、実に印象派絵画のような映像で、本作らしいし、個人的にも好きなのだ。

なぜ、"印象派風"の映像が本作に合うのか?

私が「印象派」を説明するのもおこがましいが、光の動きや変化の質感を活かし、色彩に富んでいて、写実主義とは異なる荒々しい筆致(本作では “ボケ” で表現されている)、時間経過による光の変化を描くために屋外で制作することが多かった点などの特徴が、本作に反映されている。

 

なぜ、印象派風の映像が本作に合うのか。印象派絵画には、描く対照の主題と背景の境目を曖昧にしたために、大きな現実の一部を偶然に切り取ったような、スナップ写真のような効果が見られる作品がある。そう、このスナップ写真のような映像こそ、第1回で結末まで見せてしまった本作に合っているのだ。

主人公たちの"大きな現実"の一部を切り取る作風が良い

はな(語り)「ある思いを抱いた女性たちがいました。
       それからおよそ20年の月日が流れて…」

覚えているだろうか。第1回の冒頭で、丘の上に立つすみれや、戦後の街でうずくまる明美などのカットに被っていた語りだ。そして、その後に「祝 キアリス創業20周年パーティー」のステージで、すみれ(芳根京子)、明美(谷村美月)、良子(百田夏菜子)君枝(土村芳)が並ぶシーンが続く。

これは、本作が自作の結末を先に見せたことになる。もちろん、覚えている人は少ないかもしれないが、少なくとも第1回から観た視聴者は “オチ” を知った上で見ているのだ。だから、こうして順々に4人が集まるのは、偶然でも必然でも無く当然なのだ。

スナップ写真のアルバムを、丁寧に捲って読む感覚で…

そんな本作だからこそ、戦後の厳しい時代を、自らの手でこしらえた子供服の “べっぴんさん” を売って、逞しく生きた4人の女性たちの “大きな現実” の一部を偶然に切り取ったスナップ写真のアルバムを、いま1頁1頁丁寧にめくって読んでいる、そんな作風が似合うと思うのは間違いだろうか。

もう少し"音"で俳優さんたちの演技を後方支援しては?

ただ、テレビドラマは「映像」だけで出来ているわけではない。「音」も重要な演出要素だ。台詞、劇番(音楽)、効果音、自然界の音、それらが重要な役割を果たす。しかし、本作の「音」に於ける表現はお世辞にも上手いとは言えない。

例えば、今回は多くの時間が「台詞だけ」だった。無音に近いシーンもあった。確かに台詞を聞かせるのは大切だし、無音が表現するものは無限大なのも理解する。しかし、もう少し音楽や効果音で俳優さんたちの演技を後方支援してはどうだろう。

もちろん、音楽をべったりと貼り付けて台詞が聞き取りにくくなったり、音楽ばかりが目立つのはご免だが、もうちょっとだけ台詞や会話を盛り上げるような音の演出をやるべき。ほら、ドラマチックな音楽が背後に流れるだけで、これから盛り上がりそうに感じる。あれを取り入れたらメリハリがついて面白くなるのでは…

あとがき

今回の15分間は、少しずつ変化する「すみれ」をスナップ写真を見るような感じで、おとなしくやんわりと魅せてくれました。世間知らずのお嬢様が恐る恐る自分で子育てしながら生きていく様が良いですね。

好みの問題はあるでしょうが、私はこう言うヒロインたちの日常を切り取ったような表現だからこそ、「恐る恐る」と「逞しく」のコントラストが見えてきて、応援したくなる気持ちになりました。あとは、もう少しだけ盛り上がってるように見える工夫をしたら、偶然見た人も取り込めると思います。演出がんばれ。

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連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
13 14 15 16 17 18
第4週『四つ葉のクローバー』
19

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