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べっぴんさん (第14回・10/18) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第3週『とにかく前に』『第14回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。


神戸に戻ったすみれ(芳根京子)は、女中頭の喜代(宮田圭子)、娘のさくらと一緒に暮らしながら夫の紀夫(永山絢斗)を待つことに。姉のゆり(蓮佛美沙子)と夫の潔(高良健吾)は、父・五十八(生瀬勝久)の会社を復活させるため、大阪の闇市で生活を始めた。戦後、日本経済が大混乱する中、預金も封鎖され、十分な食料も配給されないまま困窮するすみれ。持っているものをお金に換えてしのごうとするが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

この拙速さでは、早々に"描くこと"が無くならない?

今回は、第2回の感想以来、久し振りに少し厳しいことを書く。もちろん応援歌としてだ。これも本作に期待するからこその “ドラマ愛” だと受け止めて頂きたい。

本作がどこまでを描くのか知る由もないが、第1回で描かれた1969年(昭和44年)、子供服メーカー「キアリス」創業20周年式典までを描くとして考えてみると。まず、第1回が1934年(昭和9年)ですみれ(幼少期:渡邉このみ)は 6 9歳だった。そして今回が1945年(昭和20年)の冬。

従って第1回から14回で既に11年経過し、今すみれは 17 20歳と言うことになる。もしも、昭和44年が最終回なら残りは22年分だから、このハイペースのまま進んだら今月中で描くことが無くなってしまう計算になる。さて、一体私が何を言いたいのかと言うと…

「坂東家の歴史年表の箇条書き」になりつつあるような…

ぼちぼち、「坂東家の歴史年表の箇条書き」になりつつないか、と言う “不満” がよぎって来たのだ。

当然に前回で絶賛したような屋外撮影を効果的に使った広い画や、スタジオセットと照明を巧みに活かした奥行き感のある構図や、全体的な色合いや風合いの美しさや、そして何より俳優の演技を魅せる美しい映像は大いに認めるところだ。

脚本も、前作のように、騒動を起こしてはいつのまにか主人公が解決してまた次の騒動を直結するような「騒動至上主義」にはなっていない。各シーン、各カットが実に丁寧に登場人物やその時々の情景を描写する演出と相まって、“物語の進み方” や “時間経過” が速いだけで、きちんとドラマになっているのも認める。

少しだけ物足りない すみれの複雑な心情を描いて欲しい…

従って、激動の坂東家の事情はこの2週間と2日間でよーくわかって(知って)いる。だが、ヒロインすみれ(芳根京子)のことをどこまで知っているだろうか。今までの210分間で、どれだけすみれを描いただろうか。今回の15分間だって、状況説明以外ですみれの深い心情を表現したのはラストの1分間だけ。

その1分間が、すごく良いから大きな “不満” は無いのだが、このまま箇条書き風で進んでしまうかも?と言う “物足りなさ” が出て来たのだ。もう少しで良いから、揺れ動くすみれ、芯の強いすみれ、母親としてのすみれ、復員する夫を待つすみれを描いて欲しい。

流石に、このままでは「テンポが良い」で済まされないような気がしてならないのだ…

あとがき

2週間ほど称賛の感想ばかり書いていたので、今回は敢えて現状への “不安” を書きました。決して悪くないんです。ただ、もう少しヒロインを前に出して欲しいんです。

でも、今のすみれは残念ながらまだ「坂東家の一員」です。もちろん、この物語には、すみれが父と母が大切に守ってきた「家」を継ぐ物語の側面はあるので、それも間違いではありません。

とは言っても本筋は、戦後の昭和を舞台に、お嬢さま育ちのヒロイン・坂東すみれが、夫が出征から戻らずに財産を没収される中、生活のために神戸で子供服専門店を立ち上げて力強く生きていく姿を描く物語のはず。だとしたら、もう半分近くは終わってることになってしまいます。

丁寧な描写や美しい映像、1カット毎で魅せる登場人物の喜怒哀楽だけでは、主人公の人生や生き様までは描くのは難しい。やはりじっくりと主人公の葛藤、努力、決断の過程を描かないと、物語のけん引役としてのパワーが足りなくなるはずです。

まだ、第3週の火曜日です。いくらでも巻き返しが出来る今こそ、大きな期待を込めて書きました。前作の今頃は寄生癖のある小橋家が、いけ図々しく母の実家に乗り込んできて、既に重隅突き状態が始めっていたんです。と言うわけで、次回は楽しい感想を書けるような仕上がりを大いに期待します。おっと、「あとがき」が長過ぎました(謝)

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坂野惇子 子ども服にこめた「愛」と「希望」 (中経の文庫)
ファミリア創業者 坂野惇子 - 皇室御用達をつくった主婦のソーレツ人生
坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上


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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?
10 11 12
第3週『とにかく前に』
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べっぴんさん 第14回

内容長太郎(本田博太郎)から、出ていくよう言われたすみれ(芳根京子)たち。憤るゆり(蓮佛美沙子)は、出て行くと告げる。そんな折、潔(高良健吾)が帰ってくる。 ゆりから、父の死を知った潔は、大阪で一旗揚げることを決意する。「とにかく前に進まんと。何もはじまらへん」その決意を聞き、すみれも、娘さくらを連れて、喜代(宮田圭子)とともに、神戸で紀夫(永山絢斗)を待つことを決断する。 その後、潔と...

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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