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べっぴんさん (第10回・10/13) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第2週『しあわせの形』『第10回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。


すみれ(芳根京子)の結婚相手は、幼なじみの紀夫(永山絢斗)だった。つかみどころのない性格の紀夫との結婚に不安を抱くすみれ。麻田からは「思いを伝えるのが下手な人もいる」と励まされる。結婚式から数か月、すみれは紀夫に子供ができたことを告げる。それを聞いた紀夫は感情を爆発させて喜び、すみれはその姿に改めて紀夫への愛情を確信するのだった。しかし、そんな幸せな時間の中、紀夫の元に召集令状が届き…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

"性格"は台詞で説明せずに"映像"で描くべきだが…

茂男「心の中では強いもん、持ってましたやろ」

序盤で靴屋の茂男(市村正親)が、婚約が整って嫁入り用の靴の採寸に来たすみれ(芳根京子)が、つかみどころのない性格の紀夫(永山絢斗)に不安を抱えていることを知り、励ますシーンでの一言だ。

普通なら、ヒロインの「芯の強い性格」は台詞で語るのでなく、映像で、登場人物たちの言動で描くべきと言うのが私の考え方。その意味では、本作はあまりと言うか殆どヒロインの「芯の強い性格」を描いてはいない。幼少期の一部の描写と、あとは語りと他者の台詞で “そう言う人” に見せてるだけ。

"設定を説明する"なんてのは、馬鹿げたこと

なぜ、私が今作においてはそこを言及しないのか?それは、「芯の強い性格」が単純に(恐らく)あとから物語に効いてくる数ある主人公の “設定” の1つだと思っているからだ。“設定” は “設定” の以下でも以上でもない。設定を説明するなんてのは馬鹿げたこと。

だって、設定の上に登場人物が存在し、設定の下で行動し物語を紡いでいくのだから、設定なんてサラリと通り過ごせば良いのだ。

丁寧に時間経過の中で、しっかりと登場人物を描いている

6分過ぎには、靴屋との悩みのくだりはどこへやらで、結婚式の当日と言う素早い展開。しかし、流石にヒロインのウェディングドレス姿は写真撮影のシーンでは済ませなかった。まあ、これでも大いに不満と言う声が聞こえてきそうだが、本作はヒロインの婚活ドラマでないのだから、この位の表現で丁度良い。

いや、むしろこのテンポの良い展開が、前回でのヒロインの父譲りの「家」を守りたいと言う “決意” や、結婚を早急に決めたようにやると決めたらやる “決断力”や、見合い写真から結婚までの時間的な速さで “時代背景” も、きちんと表現されている

また、美術セットや衣装なのでも十分に “時代” は描かれもいるし、かなり少ない台詞の数ではあるが、すみれと紀夫の気持ちや、家族たちの状況も織り交ぜられている。詰め込み過ぎの印象も無くもないが、やはり設定は設定でドラマで無いから、ここは丁寧に時間経過の中で、しっかりと登場人物を描いていると捉えるべきだろう。

すみれの子どもの"名前を付けるくだり"が気になった

11分過ぎには、春から秋へ。そして、なんと木曜日に妊娠とは流石にちょっと驚いた。結婚生活のシーンも全く無しで、ヒロインの妊娠。そして12分過ぎには年明けした晩冬で妊娠7か月。

ここで気になったのが、すみれの子どもの名前を付けるくだりの部分。「産まれる頃に咲いていた花の名前から付けた」と言うエピソードで、すみれと紀夫の結婚式の記念写真とスミレの刺繍の入ったテーブルセンターが映る。その尺僅か5秒間。

今の構成のまま、メリハリやドラマチックな部分も欲しい

この直後のシーンで紀夫に召集令状が届く。と言うことは戦地へ戦死を覚悟しての出征だ。その直前のシーンならば、もう少しすみれと紀夫の結婚式の記念写真を大きめにするとかアップにするなどして “結婚” を強調しても良かった。その方が明らかに緩急が付くし、ドラマチックに見えだろうに。

何度も書くが、私は本作のこのテンポの良い物語の初期設定をダラダラと描かずに進む構成を評価している。しかし、その一方でこの構成では、ドラマとしての面白味やメリハリが乏しく見えるのは事実。やはり15分に1回はグッとくる台詞やカットが欲しいし、2週間に1度は強く印象に残る映像が欲しい。今後はそこに期待する。

あとがき

このテンポでこのまま進んだら、今月中にすみれのお葬式になってしまう程の拙速さと詰め込み具合ですが、第1コーナーを曲がるまで、そう来週末まではこのペースでしょう。でも、良い選択だと思います。こうなると、この先どんなドラマが待ち構えているんだろうと期待が高まりますから。

半年間の長丁場である朝ドラならではの構成。しばらくはこの斬新な構成と美しい映像、そして俳優さんたちの演技を楽しもうと思います。

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上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
1 2 3 4 5 6
第2週『しあわせの形』
7 8
“視聴率=作品の質”か? 「べっぴんさん」視聴率18%台と7日から大台割れ
9
「べっぴんさん」初回“総合視聴率”は27% 新視聴率調査でテレビのおばさん化に影響を与えるか?

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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