べっぴんさん (第7回・10/10) 感想

連続テレビ小説「べっぴんさん」

NHK総合・連続テレビ小説『べっぴんさん』公式
第2週『しあわせの形』『第8回』の感想。
なお、ヒロイン・坂東すみれのモデルは、アパレルメーカー「ファミリア」創業者の1人である坂野惇子(ばんの あつこ)さんで、関連書籍は未読。


ヒロイン・坂東すみれ(芳根京子)の父・五十八(生瀬勝久)は坂東家を継がせるため、すみれの姉・ゆり(蓮佛美沙子)に華族の男性を婿にとるよう提案する。ゆりはその提案を受け入れず、幼なじみの潔(高良健吾)に相談するが、潔に召集令状が来たことを告げられ、動揺する。後日、ゆりは改めて説得してようとする五十八に、「私は潔さんを愛している。結婚したい」と告白。五十八と潔、そして潔に思いを寄せていたすみれは…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

"小さな手で刺繍をするカット"で始まった斬新なアバン

もうかなりの部分の構成が全体も詳細な部分も済んでいるような印象の、週明け月曜日のアバンタイトル。まず、ファーストカットが情景カットやヒロインのアップでもでなく、いきなり約数秒間の幼少期のすみれ(渡邉このみ)の刺繍の手元のアップと言う斬新で明快な編集で始まったのには驚いた。

その後もテンポの良い劇番でサクサクと先週分のおさらいが進むと思えば、いきなり無音で例のすみれ(芳根京子)が潔(高良健吾)の召集令状のことを聞いて動揺するシーン。ここまで2分弱。刺繍をアイキャッチに使って登場人物と状況の説明を緩急ある編集で魅せた。今回も何かありそうだ。

"ガラス扉" "光" "奥行き" "風"が、印象的な映像美

さて、主題歌明けの本編。先週は屋外を上手く使ったり広い屋敷を活かした映像が、ここ最近の朝ドラとは違った雰囲気を醸し出していた。しかし、今週(今回)は「ガラス扉」「光」「奥行き」「風」を効果的に活かした映像が多数見られたのに驚いた。言い過ぎかもしれないが、劇場映画風な作風とでも言おうか。

例えば、4分頃の潔とゆり(蓮佛美沙子)の会話、それをたまたま聞いてしまうすみれのシーン。画面中央に大きく「風」がそよぐカーテンの「ガラス扉」を配置して、そこから差し込む「光」で潔とゆりは逆光気味。そこで召集令状の話を切り出す。3人とも逆光になってる絵画のような印象的なシーン。

"逆光"+"下手向き"で、更にヒロインを印象的に描く

この逆光と言うのは、被写体の心の中、特に不安な気持ちや前が見えない混沌とした気持ちを表現する時にピッタリ。このシーンも正にそう。更にいつぞや『世界一難しい恋』の感想で触れた「下手(画面左側)向きの被写体は気持ちが後ろ向きに見える」の法則もきちんと使っている。

その上で、このシーンのラストカットを顔が映らない潔と、それを何とも言えない気持ちで見過ごすすみれ。この1カットが、特に一言も台詞を発しないヒロインすみれの気持ちを私たちに強く訴える。本当によーく計算された演出だ。「下手向き」は他にも潔とすみれのシーンに多用されている。見つけてみて欲しい。

『あさが来た』にも、映像への拘りはあったが…

この他にも全部触れたいたらキリがないほど「光」「奥行き」を巧みに使ったカットがあった。五十八(生瀬勝久)の婿取り話のシーンも「坂東営業部」の冒頭の1カットも、シナモンティーも靴店内そう。本当に拘りを持って作っているのがよくわかる。

この類の拘りは『あさが来た』でも見ることは出来た。大きな屋敷のスタジオセットを使って奥行きと横幅を上手く見せたり、日差しで時間経過を見せたり、照明器具の違いで時代背景や登場人物の心情を描いたり。

お伽噺のような"幻想的な世界観"まで目指しているかも

そして、今作は今のところ1つの画面に3人以上の多くの人物が配置されるカットが多く、こう言うのは撮影が大変だから、一度配置についたらあとは芝居をカメラで切り取っていくのが簡単。こればかりをやって面白みに欠けたのが前作。

しかし、今作は違う。室内照明と外光(のつもりのライティング)を惜しむことなく共存させて、リアルと言うよりお伽噺のような幻想的な世界観まで目指そうとしているよう感じる。とにかく、先週とは一味も二味も違った魔法がかかったような映像に驚いた。そして、つくり手たちの拘りもビシビシと伝わった15分間だった。

あとがき

今回は、物語には一切触れずに、映像的な部分に拘って書いてみました。内容はやはり祝祭日の月曜日と言うことで、あまり前進せず、先週の振り返りと補強をした感じで、これこれで忙しい私としてはありがたい構成。それにしても、先週とガラリと変わったと言っても良い映像の雰囲気。

どうやら、まだまだ本作のスタッフやキャストは懐の中に、視聴者を飽きさせず楽しませる工夫をいろいろ隠しているようです。それを見つけるのも、今後の見所になりそうですね。では、これから婚礼の仕事に行って来ます。すみれもしあわせな結婚が出来ると良いですね。

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坂野惇子の人生 (MSムック)
上品な上質---ファミリアの考えるものづくり
時空旅人別冊 “べっぴんさん"坂野惇子の生涯: サンエイムック
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
NHK連続テレビ小説 べっぴんさん 上


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【これまでの感想】
第1週『想(おも)いをこめた特別な品』
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第2週『しあわせの形』

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