とと姉ちゃん (第135回・9/7) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第23週『常子、仕事と家庭の両立に悩む』『第135回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
※ 本作は 8/25 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
次号に向けて動き出す常子(高畑充希)たち。そんな折、国実(石丸幹二)が森田屋を訪れ、常子たちのことを徹底的に聞きだそうとしていた。同じ頃、星野(坂口健太郎)は突然転勤を告げられる。二年前、実家に近い場所で働きたいと要請を出していたのが、今頃になって通ったのだ。仕事のことを楽しそうに話す常子に、星野は転勤のことを言いだせずにいると、息子の大樹(荒井雄斗)が学校でいじめられていることを知ってしまい…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
サブタイトルの部分は、週の真ん中水曜日でほぼ終了
毎回どこから突っ込んで良いのか、15分間の放送時間より悩んでしまう。とにかく間違いないのは、これまで通りにサブタイトルの部分は、週の真ん中水曜日でほぼ終了ってこと。だって、星野(坂口健太郎)の転勤と大樹(荒井雄斗)のいじめで、ほぼ常子(高畑充希)の恋の終焉と星野退場は決定したから。
説教する常子にも、常子の説教にも違和感が半端無い
では、本編。社員の松永(石田法嗣)が「また」遅刻したそうだが、私は初見だと言っておく。そして、解せないのが常子社長のお説教。そもそも大して仕事もせずに好きな時に元カレといちゃついてる常子がお説教する器か?の疑問は残るが、常子は松永にこう言った。
「私たちのやっている事は、たくさんの人に影響を与える仕事です」
これ、なんか違和感がある。常子は「たくさんの人に影響を与える仕事=遅刻はダメ」と言う論理だが、公共交通機関や警察署や消防署ならいざ知らず、普通の出版社の社員が遅刻しちゃいけない理由は「社会人としての最低限のマナーだから」でしょ?
どうせ、ヒロインの仕事は “世の中にとって既になくてはならない存在” と言いたいのだろうが、こんな台詞を入れれば入れるほど、「そう言う風には描かれていない」と言う気持ちしか浮かんでこない。宗吉(ピエール瀧)の「出る杭は打たれる」も同じ。
その上「常に闘っている覚悟を持って下さい」だって。どの口がそんな偉そうな口をたたくんだと言いたくなる。
今週は『星野、仕事と家庭の両立に奮闘する』では?
それにしても、今週は常子の “家庭” が一つの大きなテーマなのだが、私にはどう見ても好きな時に父子家庭である元カレの家に入り込んで、子供たちと遊んでる風にしか見えないのだが、どうやら本作ではこれを “家庭” と呼ぶらしい。
それなら、いくら常子が社長業で忙しい(とは見えていないが)とは言え、取引先の近所で手土産の菓子を買ってくるのでなく、食事の支度をして星野を待つとか、本を読んだりして子供たちの面倒を見るとか、それこそ洗濯物を畳んで “いじめ” に気付くのが常子であってもいい位な話だ。
こんな描写のどこが「常子の仕事と家庭の両立」なんだ。これを両立と言うなら今週は『星野、仕事と家庭の両立に奮闘する』の方がしっくりくる。もう、完全に先週あたりから脚本と演出の手抜きが見え見え。いくら何を描いても高視聴率だからって、雑なのにも程がある。
あとがき
それにしても、朝から気分が良くない話ばかり。常子が口を開くと本人は「仕事の話」のつもりの「お金の話」。今回は社員も「お金の話」。星野を退場させるなら星野の仕事が認められての栄転にすれば良いのに、わざわざ息子のいじめを絡めたり。宗吉の常連贔屓もいい感じとは言えません。
つまらなくても良いので、せめて、もう少し気分の晴れる、気持ちがほっこりする、一日分の元気が湧いてくる、そんな作品にはなって欲しいのです。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
1 2 3 4 5 6
第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
13 14 15 16 17 18
第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
73 74 75 76 77 78
第14週『常子、出版社を起こす』
79 80 81 82 83 84
とと姉ちゃん あの第82話で「連続20%超え」が途切れたそうだ
第15週『常子、花山の過去を知る』
85 86 87 88 89 90
第16週『“あなたの暮し”誕生す』
91 92 93 94
「とと姉ちゃん」自己最高25.3%。これでテコ入れも期待薄か?
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第17週『常子、花山と断絶する』
97 98 99 100 101 102
第18週『常子、ホットケーキをつくる』
103 104 105 106 107 108
第19週『鞠子、平塚らいてうに会う』
109 110 111 112 113 114
第20週『常子、商品試験を始める』
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第21週『常子、子供たちの面倒をみる』
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朝ドラ「とと姉ちゃん」の高い視聴率と増える厳しい意見の“ねじれ”を考える
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第22週『常子、星野に夢を語る』
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第23週『常子、仕事と家庭の両立に悩む』
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