とと姉ちゃん (第134回・9/6) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第23週『常子、仕事と家庭の両立に悩む』『第134回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
※ 本作は 8/25 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
不眠不休で何とか原稿を間に合わせた常子(高畑充希)たち。約束を果たせなかったと悔やむ常子のもとを星野(坂口健太郎)たちが差し入れの弁当を持って訪ねてくる。わがまま言ってごめんなさいと謝る星野の娘・青葉(白鳥玉季)にこちらこそと謝る常子。こうして、電気釜が特集された『あなたの暮し』は無事発売され、上々の売れ行きとなる。商品試験で最低点をつけられた赤羽根(古田新太)は、手段を選ぶなと部下に指示する…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
朝から、気が滅入るアバンタイトルで始まった
朝からこんな感じの悪いアバンタイトルを見せられると気が滅入る。無責任で横柄な印刷業者、いたずらでなく嫌がらせと決めつける出版社長、嘘で他人を動かした子供が今度はその相手を嘘つきと言う…
ホント、よくぞここまで感じの悪いカットが前回の15分間に詰まっていたものだと、あわや感心してしまいそうになるほどだ。しかし、なぜか赤羽根(古田新太)は削除。やはり、今日はアカバネはお休みで、恋バナの日ってことらしい。
いつまで経っても、星野は常子の仕事を邪魔する「敵」
恋する相手の会社の一大事に、のこのこと子供2人を連れて陣中見舞いの星野(坂口健太郎)のおとぼけぶりにも驚愕だが、どうせやるなら美子(杉咲花)に「あら、"早速何とかなりそう"って星野さんにお電話してたのね」くらい言わせれば、星野もまともに見えたのに。
アポなしで会社訪問した後に、常子(高畑充希)から「ちょうど今一段落ついたところで」と言わせるから、いつまで経っても星野は常子の仕事を邪魔する「敵」にしか見えず、結果として「敵は退場するの法則」に則り、星野は退場して、この恋バナが総集編でカットされるのが見え見えになる。
まっブレまくりの脚本の中で唯一「常子の敵は退場、味方はこき使われるの法則」だけは、頑なに守られているとも言えるが。
常子と子供たちとの交流を描くなら、康恵たちは?
そもそも、先週からの常子と星野家との関わりをサブタイトルで「家庭」と位置付けていることに違和感を覚える。ただの引き際の悪い女が元カレに会いに行き再び気を惹こう、元カレも元サヤもありかななんて程度の中年男女の浮ついた恋バナ。中年の恋バナを否定するつもりはないが、今描く必要があるかってこと。
子どもとの交流を描くのなら、元カフェ浪漫の康恵(佐藤仁美)たちにだって子供はいるだろうから、康恵に仕事を手伝ってもらってる時に、社内に一時的に託児所なんてのをこしらえて描いたほうが遥かに自然。それに「庶民の暮らしを良くしたい」のテーマとも馴染むはず。
書くことが無いから、時間延ばししているだけに見える
私程度の人間が思い付くことをプロがしない理由は、ただ一つ。もう書くことが無いから時間延ばし、時間繋ぎ。だって、本来ならあんなに簡単に雑誌が発売されずに、あの手この手で出版を止めても良いようなもの。それをラブシーンの後に、1分ほどで「次の一手」を発表しただけ。
モデル、モチーフを無視して、どんどん改編しすぎて、エピソードがもう思い付かない状態なんだろう。だから、何とか捻りだしたラスボスを引っ張るために、星野を再登場させてだらだらと恋バナを。折角、古田新太さん、野間口徹さん、石丸幹二さんを起用しても宝の持ち腐れとは何とも残念…
あとがき
亡き妻の遺影が飾ってある居間の縁側で、星野の方からキスを…。どうでもいいや。どうせ星野は退場するんだし。さて、今度の退場理由はなんだろう?自分から言い出す男でないから、会社の事例で転勤かな。
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【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし (NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の本)
花森さん、しずこさん、そして暮しの手帖編集部
しずこさん 「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 (暮しの手帖 別冊)
大橋鎭子と花森安治 美しき日本人 (PHP文庫)
大橋鎭子と花森安治 戦後日本の「くらし」を創ったふたり (中経の文庫)
花森安治のデザイン
花森安治伝: 日本の暮しをかえた男 (新潮文庫)
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
1 2 3 4 5 6
第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
13 14 15 16 17 18
第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
73 74 75 76 77 78
第14週『常子、出版社を起こす』
79 80 81 82 83 84
とと姉ちゃん あの第82話で「連続20%超え」が途切れたそうだ
第15週『常子、花山の過去を知る』
85 86 87 88 89 90
第16週『“あなたの暮し”誕生す』
91 92 93 94
「とと姉ちゃん」自己最高25.3%。これでテコ入れも期待薄か?
95 96
第17週『常子、花山と断絶する』
97 98 99 100 101 102
第18週『常子、ホットケーキをつくる』
103 104 105 106 107 108
第19週『鞠子、平塚らいてうに会う』
109 110 111 112 113 114
第20週『常子、商品試験を始める』
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第21週『常子、子供たちの面倒をみる』
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朝ドラ「とと姉ちゃん」の高い視聴率と増える厳しい意見の“ねじれ”を考える
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第22週『常子、星野に夢を語る』
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第23週『常子、仕事と家庭の両立に悩む』
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