とと姉ちゃん (第128回・8/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第22週『常子、星野に夢を語る』『第128回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
※ 本作は 8/25 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
星野(坂口健太郎)は、妻が生前再婚を望んでいた事を義父から聞かされ、心が揺れる。数か月に及ぶアイロンの商品試験を終えた常子(高畑充希)は、康恵(佐藤仁美)たちの協力に成果を感じ、読者からテスターを募集することを思いつく。そんな折、常子に青葉(白鳥玉季)から助けを求める電話が来て、急いで自宅に向かう。同じ頃、『あなたの暮し』の記事に憤ぬする電機メーカー社長・赤羽根(古田新太)の手が迫ろうとしていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
あまりに唐突、あまりにも不自然な、星野の義父の登場
いやあ、ここまであからさまに且つ堂々とやられると、こちらが怯むし受け入れるしかない。何のことかって?もちろん、星野(坂口健太郎)の義父・弓岡(志賀廣太郎)の登場の仕方。あまりに唐突、あまりにも不自然。
例え、義父が先週から続く “引き際の悪い女” こと常子(高畑充希)の恋バナの盛り上げ役だけの存在だとしても、もう少し上手い理由を付けて、星野の元を訪れないと、それこそ連ドラも連続性もへったくれもない、ただの思い付きエピソードの箇条書き。
そして、更に「5分刻みの構成」も踏襲。まあ今回は4分50秒でエピソードがブツ切れで、雑誌の話に。描くのならまとめて描けば、印象だけでも良いものが残るのに…
完全に、エピソードの順序が間違ってる
そして後半。いつものように商品試験の様子はサクッと削除で「終わりました」の報告カットだけ。その分を、もはやYahoo!テレビの今日のあらすじには名前すら登場しない花山(唐沢寿明)の悩んでるカットを延々と挿入。そして、言いたかないが今更、花山が「商品試験」の記事を書いてる映像までご丁寧に挿入。
完全にプロット、脚本、編集もおかしいよ。こう言う記事を書いたからと言う “原因” と、記事のおかげでこうなったと言う “結果” を描くエピソードは、先週の「トースター試験」でやるべきこと。「トースター事件」のその後を描かずに、今回の「アイロン試験」で入れるの完全に間違ってる。
今更「主婦の目」に気付いた花山も常子も思考停止か?
そして、あらすじに名のない花山が、これまた今更に「主婦の皆さんのご尽力のお陰です」と言わせ、今思い付いたはずなのに「主婦の方にだからこそ見えるものがある。その目を大切にしたいんです」と以前から常子の頭の中で温めていたような言い回しも変。
と言うか、やはり構成がおかしいの。だって、雑誌『あなたの暮し』の存在意義は「主婦のため」だし、これまでも「直線断ち」や「果物箱」などで散々 “主婦の目” を活用したエピソードを放送しておいて、今更に思い付くような構成に仕立てるのは、花山も常子も思考停止状態ですよと見せてるのと同じこと。
"物語の流れを無視&サプライズ優先" は、末期的症状
そして、終盤は「雑誌が飛ぶように売れて、反響がスゴイ」のテンプレート映像のコーナー。尚且つ、 “わざとらしい会話劇しか生み出さない” 雑談する社員たちのコーナー。ホント登場人物以上にスタッフも思考停止かと疑う程。
結局、今回の不自然極まりない “花山が「商品試験」の記事を書いてる映像” は、赤羽根(古田新太)のためのお膳立てに過ぎない。物語の流れを無視して、サプライズを優先するのは、ダメな脚本の末期的症状ではないだろうか。
こんなことをやるから、常子が主婦を利用して主婦から金を搾取して、分け前を社員に分けてるように見えてしまう。事実、社員も「あしたの暮し出版の社員=高給」って言ってるし。ホント、「このドラマはフィクションです」と書けば許される次元じゃないぞ。
あとがき
毎朝、元気を届けてくれるドラマ、それが私にとっての『とと姉ちゃん』です。だって、昨日、2時間の打合せのために千葉と京都を往復して残業して、疲労困憊の今朝でも「感想を書かねば」と思わせてくれるんですから。そして、明日からは『あまちゃん』のパクりを見せて頂けるかな?あー、ありがたやありがたや。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
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第14週『常子、出版社を起こす』
79 80 81 82 83 84
とと姉ちゃん あの第82話で「連続20%超え」が途切れたそうだ
第15週『常子、花山の過去を知る』
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第16週『“あなたの暮し”誕生す』
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「とと姉ちゃん」自己最高25.3%。これでテコ入れも期待薄か?
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第17週『常子、花山と断絶する』
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第18週『常子、ホットケーキをつくる』
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第19週『鞠子、平塚らいてうに会う』
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第20週『常子、商品試験を始める』
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第21週『常子、子供たちの面倒をみる』
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朝ドラ「とと姉ちゃん」の高い視聴率と増える厳しい意見の“ねじれ”を考える
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第22週『常子、星野に夢を語る』
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