[読書] 社外プレゼンの資料作成術 (前田 鎌利/著・ダイヤモンド社) 感想

ドラマの脚本づくりのような社外プレゼン資料の作成術
著者の前田鎌利氏は、ソフトバンクで孫正義氏の社外向けプレゼンの資料をつくっていた人。忙しい時間を割いてくれたクライアントの興味関心を増大させ惹き付けるオープニング、中盤はロジカル&シンプルに説得し、感動と共感のエンディングに導く、ドラマの脚本づくりのような社外プレゼン資料の作成術が書いてある。
映像で魅せる、相手の視覚に直感的に訴えるための作戦
パワーポイントを使用しての資料作成だが、本書の面白いのはスクリーンやタブレット端末の画面を使ってのプレゼン資料と紙ベースの資料とは、ハッキリ区別して書かれていること。特に、映像機材を使用してのプレゼンには、相手の視覚に直感的に訴えるための作戦がたくさん書いてある。例えば…
●「数字×質問」が最強のイントロで始まる。
●ポジティブ情報は「ゴシック+青字」でネガティブ情報は「明朝+赤字」で全編統一。
●キーメッセージは13文字以内で100Point以上の大きなフォントで書き、背景画像の上に「帯透過」を使って文字を際立たせる。
●「20~30秒の動画」を1か所だけ入れる。
この他にも、図表の魅せ方や言葉の選び方など、実践的かつ即戦力になるアイデアが。約80点のスライドや図版と共に紹介さえており、分かり易いことこの上ない。
相手への情報を的確に取捨選択し、最適化して並べる
全編を通して書かれていることは、相手の心を動かすためには、きちんと相手に提供する情報を的確に取捨選択した上で、最適な順番に並べなくてはならないこと。そして、こちらの伝えたいことを1つ1つ確実に相手の心に刻み込んで、最終的に相手の一番欲しいものを提供出来ることを示して、感動させる。
こうして文字で書いても簡単なことでは無いが、仕事で、プレゼンで、それも社外でとなると本当に難しい。しかし、本書を読めば「まずは、この通りにやってみよう」と言う気になるはずです。そう、まずは何から手を付けたら解からない人、今までの方法に疑問を持ってる人に、新しい角度からの切り口でプレゼンを考える本としておすすめしたい。
あとがき
星★1つマイナスにした理由は、本書で紹介してるプレゼンが万能ではないと言うことが、分かり難いこと。提案内容によっては、また相手によっては「インパクトはあるけど具体性に欠けるね」と判断されそうだからです。
従って、プレゼンする商品と相手によって、本書の指導内容をアレンジする必要はあります。でも、試す価値は十分にあると思います。なぜなら、私自身がこの本に感動させられたからです。あなたも、著者のセンスを信じませんか?
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プレゼンは「目線」で決まる―――No.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド
伝わるデザインの基本 よい資料を作るためのレイアウトのルール
プレゼンは資料作りで決まる! 意思決定を引き寄せる6つのステップ
社内プレゼンの資料作成術
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