映画「ターザン:REBORN(2D・字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし


ざっくりストーリー
1880年代のロンドンで、美しい妻ジェーンと裕福に暮らす英国貴族のジョン。彼はアフリカのコンゴで、生後間もなく海難事故に巻き込まれ、ジャングルで動物たちに育てられ先住民から “ターザン” と呼ばれていた過去を持つ。政府からも一目置かれる実業家のジョンは、外交のために故郷へ戻ることに。
しかし、それはベルギー人の “ターザン” への罠だった。故郷は彼らに侵略され、妻ジェーンも誘拐されてしまう。ジョンは、愛する妻と故郷を救うため、野生を呼び覚まし闘うことを決意する…
本作のターザン夫婦は、心理的にも視覚的にも現代的
多くの人の「ターザン」のイメージは、ジャングルの中をツタに掴まりながら「ア~、アア~!」と雄叫びをあげる野人のイメージで、ヒロインのジェーンはターザンに守られ救い出されるか弱い美女と言う脇役的な存在のはずだ。
しかし、本作は違う。ターザンは気品溢れるイケメン英国紳士になり、ジェーンは悪者相手にケンカを仕掛けたり、仲間を守ろうと川に飛び込んだりと奮闘する、自立した女性として描かれる。当然、夫とも対等な関係。要は、ターザン夫婦は心理的にも視覚的にも実に現代風に描かれているのだ。
現代風な主人公と、1880年代の舞台が今一つ馴染ず…
それならば、全体の舞台も思い切って今の時代にしてしまえば良いものを、本作の舞台は1880年のロンドンだ。この時点で私は、夫婦の関係と舞台設定がチグハグさを感じてしまった。
その上、「ベルギーによる植民地化」と言う史実の額縁をガッツリとストーリー全体に嵌めてしまうから、ただ話がややこしくなるだけでなく、事実部分と中盤以降の荒唐無稽な冒険活劇との馴染みがよろしくない。なぜ、よろしくないか…
動物たちと仲良しは良いが、先住民が置いてけぼりでは…
それはターザンにとっての「悪」は先住民たちの奴隷化であり、妻を誘拐した犯人なのに、終盤でターザンと「悪」を共に倒すのが「動物たち」だから。なぜ、ジャングル中から集まって来た動物たちが、ターザンと「悪」を共有できたのか良く分からなかった。むしろターザンと協同して「悪」を倒すのは先住民たちでは?
むしろ、史実に捉われずに、現代に現代風に生きているターザン夫婦が、故郷のコンゴの先住民の奴隷化や自然破壊を食い止めるために、今後に夫婦揃ってはせ参じるで良かったのでは?そして、先住民や動物たちと力を合わせて悪者を退治する。シンプルなキャラクターだからこそ、物語もシンプルで良かったのに。
あとがき
原題は『THE LEGEND OF TARZAN(ターザンの伝説)』だから、敢えて言うなら「ターザンの新伝説」って内容。ジャングルの中をツタに掴まりながら「ア~、アア~!」と雄叫びをあげる野人は登場しますが、その他の部分は新解釈で新設定。アメコミヒーロー全盛の今に「REBORN」した今風のターザン映画として観るのが正しいかも?
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