映画「ロスト・バケーション(2D・字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし


ざっくりストーリー
医学生のナンシー(ブレイク・ライブリー)は休暇を利用し、亡き母が教えてくれた秘境のビーチを訪れる。妻に先立たれた父と幼い妹の世話、医者になるための猛勉強の日々から解放され、思う存分にサーフィンを楽しんでいた。しかし、突然の衝撃と共に足に大怪我を負ってしまう。
大量の出血をしながらも無我夢中で近くの岩場に泳ぎ着いたナンシーは、血の匂いに興奮した一匹の人喰いザメが旋回しているのを見つけてしまう。周囲には誰も居ず、助けを呼ぶことも出来ない。絶望的な状況の中で、ナンシーは冷静に生き残るための術を練り始める。だが、その岩場が満潮で海面下に沈むまであと100分しかなかった…※PG12
人喰ザメに襲われるスリルを疑似体験できるホラー映画
大ヒット作『ジョーズ』以来、サメ映画は何本も作られているが、本作ほど人喰ザメに襲われるスリルに特化し、それを観客に疑似体験させる作品は無かった。とにかく、本作には個性的な状況設定やサバイバル術など、他のサメ映画との差別化のための創意工夫がある。
例えば、岩場に取り残された一人の女性と岩場を旋回する一匹の人喰ザメと言う超シンプルな対立構造の脚本。ほぼ全編が岩場周辺のワンシチュエーションで描く潔い演出。まるで楽園のような美女サーファーと秘境の景観の美しさと地獄のような絶体絶命の境遇の強烈なコントラストの映像など。
また、200m先のすぐそこに岸が見えているのに辿り着けないもどかしさ、岩場が海中に沈んでしまうまでの手持ち時間は僅か100分と言う緊張感など、人喰ザメが姿を見せるまでの23分間のドキドキ感、その後の約60分も緊張感が途切れることは全く無かった。
女子医学生の設定の妙とブレイクの一人芝居の名演技
本作の見所は、医学生のナンシーが岩場で何をして人喰ザメと激闘をするのか。その点は、医学生と言う設定が巧みに活かされたり、女性らしいピアスを使った演出など工夫が楽しい。そして、ヒロインを演じるブレイク・ライブリーの一人芝居も大注目だ。ほぼ全編を支える彼女のセクシーなビキニ姿と名演技も素晴らしい。
そして最後は、強気なアメリカ娘らしい何でもありの、まるで火事場の馬鹿力と言った感じで、面と向かってのガチ対決。敢えてCGを使わないで撮られたと言うナンシーに寄り添う負傷した一羽のカモメとナンシーの “友情” の描き方も洒落ていた。B級作品と言うにはもったいない、小粒で引き締まった映画だ。
あとがき
スマホの画面の使い方やGoProのカメラの活かし方など、今風の演出も本作の個性化に一役買ってました。
『ジョーズ』以来の正統派サメ映画です。主人公の設定を存分に活かしたサバイバル要素、ワンシチュエーションで描かく潔さ、女vs人喰ザメのシンプルな構図、これらが86分間に凝縮されてます。最終対決のくだりの演出が雑なのが残念。でも、監督の “焦らしのテク” は見応えアリです。B級作品と言うにはもったいない、小粒で引き締まった映画です。
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