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とと姉ちゃん (第89回・7/15) 感想

連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』公式
第15週『常子、花山の過去を知る』『第89回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。


花山(唐沢寿明)が一度きりの約束で、常子(高畑充希)たちの雑誌作りに参加することになる。喜ぶ常子たちだが、それもつかの間。花山は『スタアの装ひ』にダメ出しをしていく。美子(杉咲花)の挿絵もダメ。鞠子(相楽樹)の文章に至っては単語しか残らない始末。簡潔に、なるべく挿絵で表現しろと指導する花山に、素直に従う常子たち。早速作業にかかろうとすると、一番肝心な核がまだだと指摘され、常子たちは顔を見合わせる…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

美子と鞠子、口答えばかりで教わる気がない

なんか、もうどうでもいいなって感じの15分だった。これが正直なところ。だって、先週末から描いてきた花山(唐沢寿明)の過去なんて、無関係の話になってるんだから。

で、今回のアバン。また、恒例の「小橋家の好感度下ろし」が始まった。これ、つくり手は、懇願してやっとご指導ご鞭撻を頂戴できる花山先生への、三姉妹の前向きで健気な “やる気” を描いてるつもりなんだろうか。

私には、常子(高畑充希)が嫌がる花山に高飛車のままゴネて捻じ込んで了解させた大先生に、褒めて貰う気満々で臨んだのに扱き下ろされたから、いつもの調子で何の根拠もない妙な自信だけで口答えしているだけにしか見えていないのだが。

これ脚本の問題なのだが、どう好意的に見ても「教わろう」としているようには見えない。確かに三姉妹は花山の実力を良く知らない可能性がある(何せ、花山の凄さはイラスト1枚と過去の話でしか表現されていないから)。だとしても、ここは三姉妹の湧き出て来る自信と、教えて貰いたいと言う謙虚さを描くべきでは?

僅か、50秒のアバンタイトルで、よくもここまで三姉妹の好感度を下げる映像を作れるものだ。ある意味、感心してしまう。その後も違和感祭りだが…

常子だけ、花山からダメ出しされず

主題歌明け。一変して良い感じで花山の三姉妹への指導が始まった。美子(杉咲花)の挿絵へのダメ出し、鞠子(相楽樹)の文章へのダメ出しと来て…。おいおい、常子へのダメ出しは?これ、今回の最大の違和感。

だって、その夜の五反田(及川光博)との会話で、花山は「素人三姉妹」と言っていた。五反田も笑ってるだけで、「常子君は違いますよね」とは言わなかった。

私の記憶が正しければ、常子は何だかんだ5年位は編集の仕事をしていたはずだ。なのに常子が「素人三姉妹」に入っているってことは、花山は当然に、五反田も常子の編集能力を十分認めていないってことになる。となると…

常子、のびのびと生きてきた…らしい

五反田らの反対を押し切って、独立して会社をつくり自ら雑誌を作ろうと決心したのが、常子のどんな根拠に寄るものか完全にぼやけてしまった。好意的に見れば、「家族のため」「お金のため」なのだが、編集者として殆ど実力がない “空っぽ” な自分に何が出来るのか?さえ考えずに起業したってことになる。おいおい…

花山が、「母親が、止めることなく見守ることでのびのびと生きてきた」と君子(木村多江)を含めた小橋家をヨイショする台詞があったが、“後先も考えず実力伴わない身勝手な言動” で母や姉妹を振り回す長女を「のびのびと生きてきた」と見ろと言う本作。流石に都合良過ぎると思うが。

常子、努力が描かれない

それにしても、中盤での常子にアイデアが浮かぶ瞬間と、終盤のあっさりと花山の許可が降りちゃうくだりと、本が売れていくくだりの映像表現はどうにかならなかったのだろうか。

個人的な好みの問題としておくが、やはり “ものづくり” を描くドラマなのだから、人から聞いたたった一言でピンと来ちゃうのは雑過ぎ。やはり「ゼロから1を生み出す苦労」を描いて欲しかった。それと同じ意味で、第2号の内容もあっさり決定。ちゃちゃっと中身をインサートしただけ。

常子、今回も好感度下がる

しかし、何より一番困ったのは、ラストカットが笑顔で雑誌を売る三姉妹の映像で終わってしまったことだ。第1号との違いも表現されぬまま、常子たちの企画から店頭に並ぶまでの努力も表現されぬまま、ただ、お金が儲かって嬉しいって印象しか残らない。むしろ、常子だけでなく三姉妹が「拝金主義」に映っただけ。

結局、今回の15分間も、いつもの “違和感祭り” で「小橋家の好感度下ろし」をしただけ。ホント、こんな描写ばかりでヒロインなんて応援出来ない。何とかしてほしい…

あとがき

自分たちの利益のために他人を利用する話になってませんか?完全に他力本願。これ、自分の周りにいたら一番お友だちになりたくない人ですよね。それが、本作のヒロインなのです。これは困りましたね。

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【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし (NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の本)
花森さん、しずこさん、そして暮しの手帖編集部
しずこさん 「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 (暮しの手帖 別冊)
大橋鎭子と花森安治 美しき日本人 (PHP文庫)
大橋鎭子と花森安治 戦後日本の「くらし」を創ったふたり (中経の文庫)
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
1 2 3 4 5 6
第2週『常子、妹のために走る』
7 8 9 10 11 12
第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
13 14 15 16 17 18
第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
73 74 75 76 77 78
第14週『常子、出版社を起こす』
79 80 81 82 83 84
とと姉ちゃん あの第82話で「連続20%超え」が途切れたそうだ
第15週『常子、花山の過去を知る』 85 86 87 88

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ブラジア>『とと姉ちゃん』第89話

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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