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とと姉ちゃん (第87回・7/13) 感想

連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』公式
第15週『常子、花山の過去を知る』『第87回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。


「花山(唐沢寿明)さんは君が追いかけてくるのを待っている」と、常子(高畑充希)は五反田(及川光博)に説得される。再び喫茶店を訪れ、ペンを折った真意を聞かせてほしいと迫る。常子の熱意に心打たれる花山だが、編集の道には戻らないと誘いを断る。立ち去る常子。が、大切なはずの財布を店内に忘れてしまう。捨てる訳にもいかず、花山は家まで届ける。しかし、君子(木村多江)に天井の修理に来た大工と間違われてしまい…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

視聴者、花山の話を長々と聞かさせる

前回で、花山の過去を聞かされ、今回は「8月15日」の件を長々と聞かされた。

本作が「暮しの手帖」の創刊の物語がモチーフになっているのは、多くの人が知っていること。それを踏まえると、創刊に尽力したのは大橋鎭子さん(常子のモデル)だが、雑誌の内容や完成度に大いに尽力したのは、むしろコピーライターの花森安治さん(花山のモデル)。

だから、彼の戦後の日本や自らの仕事への思いは、のちに創刊されるすべての雑誌の根幹に繋がる話。従って、今回で9分以上もあった花山(唐沢寿明)は必要なこと(今後はなるはず)だ。しかし、今の本作の状況では、あくまでまだまだ通りすがりのキャラの身の上話レベルなのに長々と。

なぜ、わざわざこんなことを書くのか?それには、今の本作で描くべきものは別にあると言うことを言いたいからだ。

常子、花山を「尋問」や「訊問」して無理矢理聞き出す

今回のアバンタイトルでも再生された、常子(高畑充希)が花山に休筆の理由を聞くシーン。これ、どうして何度も繰り返し再生するんだろう?本当は、常子が創りたい雑誌のために鬼気迫る思いで、花山から理由を聞き出し、自分の手でその苦悩を共有し雑誌創刊への協力を仰ぐってことなのだろう。

しかし、残念ながら映像を見る限り、常子がしているのは「聞き取り」でも「問い質す」でも「問い詰める」でもなく「尋問」や「訊問」のレベル。もちろん、常子の態度が高飛車で上から目線であることと、言葉遣いがタメ口だから、余計にそう見えているのはある。

常子、"思いやり" がないのに役立つ雑誌を目指す

ただ、一番の問題は、「女の人の役に立つ雑誌がつくりたい」とか言ってる常子に、 “思いやり” を感じないこと。本作が始まって3か月以上、常子には “思いやり” と言うなの「気遣い」「やさしさ」がないのだ。正確に言えば、脚本・演出・演技でほぼ描かれてこなかった。

だから、今回の花山の演説を聞いたあとの演説返しの常子の言葉や表情に、誠実さや危機感や情熱を感じられない。ただ、自分のやりたいことの主張とそのために強引に花山を説得する傲慢さしか見えてこない。

常子、いつも物もお金も仕事もある

そう見えてしまう理由は他にもある。父が亡くなって経済的に貧しくなった上に、戦争で仕事を転々としながらも、実際の劇中の戦前から戦後に掛けての常子は、物もあり、お金もあり、仕事もあったから。そんな常子が “物がない。お金もない。仕事もない” 女の人のために…なんて言ったって説得力ゼロ。

だから、本来なら笑えるべき、終盤の君子(木村多江)が花山を大工に間違えるシーンも笑えない。君子なんて常子以上に、信念を曲げては都合の良いところへ寄生して風の吹くままに暮らして来ただけ。苦労や悲壮感などこれまた皆無なお気軽女。

鞠子(相楽樹)と美子(杉咲花)は省略するが、こんな小橋家に共感し応援しようなんてのは出来るはずがない。もちろん、今から描いても時既に遅し。

あとがき

あのー、根本的な話なんですが、ここ最近の内容のどの辺が『とと姉ちゃん』なんですか?どう見ても「とと=お金」の構造になっているとしか思えないのですが。竹蔵(西島秀俊)がいた頃は「とと=気遣い」だったと思うんですが。流石に、今から常子にやさしさを加えるのは後出し過ぎます。なんか、残念…

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しずこさん 「暮しの手帖」を創った大橋鎭子 (暮しの手帖 別冊)
大橋鎭子と花森安治 美しき日本人 (PHP文庫)
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
1 2 3 4 5 6
第2週『常子、妹のために走る』
7 8 9 10 11 12
第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
13 14 15 16 17 18
第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
73 74 75 76 77 78
第14週『常子、出版社を起こす』
79 80 81 82 83 84
とと姉ちゃん あの第82話で「連続20%超え」が途切れたそうだ
第15週『常子、花山の過去を知る』 85 86

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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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