好きな人がいること (第1話/初回15分拡大・2016/7/11) 感想

フジテレビ系・月9『好きな人がいること』(公式)
第1話/初回15分拡大『最高の再会、最低の出会い』の感想。
恋も忘れるほどケーキ作りに熱中してきたパティシエの美咲(桐谷美玲)だが、突然仕事を解雇され大ピンチ。そんな折、高校時代の初恋の人・千秋(三浦翔平)と再会した美咲は、新鋭レストランプロデューサーの彼が営む湘南のレストランで住み込みで働くことに。千秋との同居に大興奮の美咲。だが、そこには彼の2人の弟、シェフの夏向(山崎賢人)と学生の冬真(野村周平)も住んでいて、美咲は自分を認めようとしない夏向と衝突する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
脚本の桑村さや香氏と、演出の金井紘氏について
脚本は、日テレ深夜ドラマ『BAD BOYS J』『SHARKシリーズ』や月9『恋仲』や映画『ストロボ・エッジ』の桑村さや香氏。シリーズ全体の構成力不足と登場人物の描き込み不足とツカミのマズさが特徴。演出は『信長協奏曲』『恋仲』『ナオミとカナコ』の金井紘氏。良いのと良く無い作品の差が大きいのが特徴と言えば特徴。
まさか、『恋仲』の柳の下のドジョウ狙い?
それにしても、月9平均視聴率ワースト第5位の『恋仲』コンビを再起用したのだろう。ただ、2012年10月放送の木村拓哉さん主演『PRICELESS』以来、11作目にして初回視聴率を平均視聴率が上回った貴重な作品だ。初回の視聴率さえ高ければ、平均で勝負できるコンビとも言えるのだが…
桑村さや香氏は、第1話のツカミづくりが下手過ぎる
この脚本家は、『恋仲』の第1話の冒頭で最終回のオチをチラ見させて、視聴者のその後への期待感を削ぎ、自らの脚本の軌道修正の道を閉ざした人。そして、今作では、主人公・美咲(桐谷美玲)のどアップから始まる人物紹介をダラダラと始めた。
その上、ドラマファンにはケーキの上に妙な人形を乗せると言う『まれ』の魔女姫バースデーケーキの悪夢を思い出させるような…
良くも悪くも “既視感溢れる” 作風…
とにかく、良くも悪くも “既視感溢れる” 作風だ。良くも悪くもと書いたのは、「良くも」は旬の俳優の起用とベタな設定と言う月9らしさ、「悪くも」は『スミカスミレ 45歳若返った女』の主人公 “如月すみれ” を含めた、過去の恋愛ドラマのデジャヴ感…。折角のオリジナル脚本なのに、どうして?って感じ。
後輩・若菜を「早熟な妹」にしたら良かったかも?
まあ、これは好みの問題だが。序盤に登場した後輩の石川若葉(阿部純子)と主人公の美咲の2人の女性の登場人物がウザ過ぎた。もちろん、「そう言う設定」だから俳優に罪は無いのだが。
片方は「先輩、先輩」とうるさいだけ。でも、公式の相関図には乗ってもいない所謂 “端役” かも? だとしたら、姉と違って「早熟な妹」の方がウザくても気にならなかったかも。それに、姉妹と兄弟の対比と言う面白さも描ける可能性も残せるし。まっ、そう言う全体の構成力不足がこの脚本家の特徴なのだが。
最大の問題は、ヒロインの美咲が喋り過ぎ
もう片方、と言うか主人公の美咲は “如月すみれ” と同様に、演技でも演出でもかなり作ってるのが透けて見えちゃってるのが、厳しいし痛かった。
でも、一番気になったのは、ヒロインの美咲が喋り過ぎってことだ。喋り過ぎで、鬱陶しくさえ感じさせるレベル。もう少しさじ加減を調節しないと、折角の清々しい夏の湘南の青空と青い海さえ暑苦しく見えてきそうだ。
とにかく、ストーリーが陳腐なのも、演出が煽るだけで心に響かないのも、『恋仲』スタッフだから織り込み済み。ただ今作は「最後まであっさり風味の演技」だったのだけは違う仕立てにしたらしい。それによって、俳優やその演技への好みが分かれる作風がより前面に出ちゃってる。
何度も書いて恐縮だが、「好みの問題」。これが本作を楽しめるか、評価できるかの大きな境界線のような気がする。なぜ、またそう言う作品を作ったのだろう???
あとがき
超個人的なことですが。まさか、NASAが「2016年は過去最も暑い年」と警告を発した猛暑を直前にして、パティシェとシェフの物語で悪夢を蘇させられるとは思いませんでした。それでなくても、毎朝『まれ』以来のハテナマーク連続に困ってるのに。その上、魔女姫人形並のメレンゲ人形が登場させるとは、大胆ですね。
これ、相当に評価が分かれるでしょうね。私は取り敢えず湘南の青い空と海を見たいので、次回も観てみます。今日はお口直しに、ひと夏の一つ屋根の下で起こるファンタジーだった名作ドラマ『ビーチボーイズ』を見直します。って言うか、毎年この時期は見るんですけどね。皆さんも、お口直しにいかがですか?
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