とと姉ちゃん (第78回・7/2) 感想

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連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』公式
第13週『常子、防空演習にいそしむ』『第78回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。


昭和20年夏。常子(高畑充希)たちは限界に近づいていた。鞠子(相楽樹)は栄養不足から体を弱らせ、美子(杉咲花)は絶えず空腹に苦しんでいた。そんな折、近所で空き巣が流行しているという噂を聞く。空襲で避難している最中に食料を盗んでいくのだという。防空ごうに避難していたある日、常子は家から物音がするのを聞く。目を凝らすと男らしき姿があり、強盗だとおびえる。常子たちに気づいたのか、男は徐々に近づいて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

季節感に溢れた『あさが来た』が懐かしい…

アバンタイトルから驚いた。何がって「桜が満開に咲き誇る頃」なんて、季節感を醸し出してきたからだ。まあ、本作ほど季節感の乏しい朝ドラも珍しい。ああ、季節感に溢れた『あさが来た』が懐かしい。

「鉄郎=不審者」は、本作たった1つの一貫性でしょ?

これまでも、小橋家以外を “悪者” に描いて、ヒロインたちを “善人” に見せようとする脚本とそれに準ずる演出を続けてきた本作。そして今回は本物の “悪者” として「泥棒」が登場するって話を仕立ててきた。

意味深さを煽る竜子(志田未来)のインサートカットなんか入れても、不審者と言えば鉄郎(向井理)が再登場なのは皆がお見通しなのに…。だって、「鉄郎=不審者」は本作唯一の “一貫性” だから。鉄郎ファンは待ってましただろうが、私にはただの引き延ばしにしか見えない。

『常子、お竜に覚醒させられる』で、ないのか?

そんな引き延ばしのあとは、今度はサクサクと終戦まで時間経過しちゃった。結…
防空訓練とはなんだったのか?
泥棒騒ぎはなんだったのか?
通りすがりの竜子が常子(高畑充希)の尻を叩いたことだけが印象的な1週間。ならば、サブタイトルは『常子、お竜に覚醒させられる』で良かったでないか。

「喜び」と言う言葉の “2つの遣い方” について

さて、ここでは脚本の言葉選びについて少し書いてみる。常子が玉音放送を聞いた時の語りに、「戦争に負けた悲しみと戦争が終わった喜び」と言う表現があった。そして、その直後に「雑誌をつくることができる喜び」ともあった。

だがここは、将来への希望を全面に出すべき台詞だから、常子の歳頃ならば戦争が終わった時の気持ちは「喜び」は避けて「安堵感」位が丁度良かったのでは?

まあ、湯呑みで水をがぶ飲みする常子の映像からは、最も大事な「不安」の欠片も見えなかったから、「喜び」を二度繰り返して、さっさと次週の予告編へ繋げたかったのかも知れないが。

何れにせよ、今回の終盤での「できる」の連呼から本作を観始めたほうが、予告編で描かれていた “新生・常子” は受け入れやすいかもしれない。

「騒動至上主義」でヒロインを蔑ろにした結果…

結局、毎日観なくても楽しめる「朝ドラ」と言う “異質な連ドラの形式” に脚本家が注視し過ぎたことが、良くも悪くも「騒動至上主義」になったと考えられる。もちろん、エピソードが「騒動至上主義」によって不連続ではあるものの、作品全体のテンポの良さになっていると言う長所があるのも事実。

しかし、最大の弊害をも生んだのだ。それは、登場人物、特にヒロインの常子をしっかり描かなかったこと。すべての騒動に常子が絡んでいたとかいなかったと言うことでなく、常子自身や常子の内面がほぼ描かれなかったのだ。

そのために、視聴者は、常子を始め君子や一部の “役柄” の内面でなく、表面的なこと(表情や仕草)に目がいってしまう。「なぜ、あんな目付きや手の動きをするんだろう」とハテナでいっぱいになったのだ。

俳優や女優の好感度が下がりつつある不名誉な事実

その結果、登場人物でなく演じる俳優や女優の好感度が下がりつつあると言う私自身を含めた多くの視聴者の共通した感覚ではないだろうか。

その昔、朝ドラに出演すれば新人俳優でも放送中に認知度は全国区になり、「朝ドラ俳優・女優」の看板で食べていけたと聞いたことがある。しかし、本作は “多忙なのに” 朝ドラに出ると好感度が下がると言う不名誉な事実を残すことになりそうだ。

決して演者ばかりが悪いわけではないが、作品が面白くないから脚本家や演出家と共犯行為に受け取られてしまう。それがテレビドラマ。ちょうど来週が折り返し。何とかするなら、ラストチャンスだと思う。

あとがき

私も、この3か月間を無駄にしたくありませんが、常子のモデルである大橋鎮子さんの自伝などの見聞きしたことを無かったことにしたら、 『とと姉ちゃん』を楽しめるなら意識的に忘れてみようか…。そんなこと、出来る訳がありません。とにかく、つくり手たちにこそ心機一転して後半に挑んでほしいです。

いよいよジューン・ブライドのシーズンが過ぎて、7月に入って婚礼の仕事も徐々に減ってくると思います。と書きつつも、明日も朝から婚礼ですが。でも、関東は明日も天気が良さそうなので、今日のように海の見えるチャペルの挙式は素敵でしょうね。

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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
1 2 3 4 5 6
第2週『常子、妹のために走る』
7 8 9 10 11 12
第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
13 14 15 16 17 18
第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
25 26 27 28 29 30
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
43 44 45 46 47 48
第9週『常子、初任給をもらう』
49 50 51 52 53 54
第10週『常子、プロポーズされる』
55 56 57 58 59 60
第11週『常子、失業する』
61 62 63 64 65 66
第12週『常子、花山伊佐次と出会う』
67 68 69 70 71 72
第13週『常子、防空演習にいそしむ』
73 74 75 76 77

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