とと姉ちゃん (第63回・6/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第11週『常子、失業する』『第63回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
突然の解雇宣告を受けた常子(高畑充希)は、力なく会社を後にする。一方、滝子(大地真央)も心労がたたり、突然倒れてしまう。病身を押して、寄り合いに行く滝子。時世に逆らえず多くの材木商が店を畳むと告げる中、照代(平岩紙)が、森田屋も店を畳むと公言する。宗吉(ピエール瀧)も合わせて説得するが、まつ(秋野暢子)は頑として聞き耳を持たない。そんな折、富江(川栄李奈)にも秘密があると告げ、森田屋は大騒動となる
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
常子の言動が、捻くれて嫌味にしか見えないアバン
2分間もの長尺のアバンタイトルで私に伝わったのは、明らかに自業自得の結果としての退社勧告なのに、常子(高畑充希)のすべての言動が捻くれていて嫌味にしか見えないことだ。他の視聴者には、「人生最大のピンチの常子にエールを送りましょう」と言うように映っているのだろうか。私には、甚だ疑問だらけだが。
常子が、鈍感で正確の悪い女性にしか見えない…
そして、私が悲しむ必要は全く無いのだが、主題歌明けのあっけらかんとした常子の食事シーンを見ても、前向き&ポジティブ思考のヒロインには全く見えず、むしろ鈍感で性格の悪い女性にしか見えないのが、ホント悲しい。何せ、本作はずっとこんな風にしか常子を描いてこなったのだからしょうがないが。
なぜ "10日間の常子の行動" を描かない?
どうやら、今日の脚本家は週の真ん中で悲劇の連続を描いて盛り上げようと言う意図らしい。今度は時間経過をさせて青柳商店の “騒動=悲劇” を入れてきた。さっきまでヒロインと小橋一家の一大事を描いていたのだから、ここで視聴者が見たいのは10日間の常子の行動では?
森田屋から給金が出なくても、お世話になった森田屋のためにコスパの良い新作弁当を提案するとか、新規顧客開拓のアイデアを出すとか。そんなのを描いて「暮しの手帖」の話に繋げたらいいと思う。なのにそれを見せないから、益々常子に興味関心が湧かなくなるだけ。
「家族を養うため」と言っていた常子はどこへ?
そして終盤の森田屋の移転とそれに伴う小橋家が無色になり路頭に迷う話。君子(木村多江)が間髪を入れず「お母様の所にご厄介になりましょう」と即決したのも気分がよろしい話で無いが、それ以上に違和感を覚えるのは、鳥巣商事をクビになった時と森田屋から退去勧告を受けた時の常子の態度の違い。
「家族を養うため」とか散々言っていた常子はどこへ行ってしまったのか?本来ならここでも正気を失って森田屋に食って掛からないと辻褄が合わない。そして、常子の家族への思いもちっとも伝わらない。まるで、世渡り上手の君子と鞠子(相楽樹)におんぶに抱っこ状態の常子。これのどこが「とと代わり」なのか?
あとがき
確かに、森田屋は少なからず小橋家に影響を与えてきたのは認めます。ただ、ここまで「森田屋存亡の危機」を描く必要性は感じません。むしろ、自らも、そして母も、そして住み家まで失ったどん底での常子の踏ん張りを描かないと…。このタイミングで描かぬまま物語が進むのなら、この先も常子が好印象に見える日は遠いと思います。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
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第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
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第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』
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第10週『常子、プロポーズされる』
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第11週『常子、失業する』
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