とと姉ちゃん (第62回・6/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第11週『常子、失業する』『第62回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
酔客に絡まれ、美子(杉咲花)からもらった大切なマフラーを踏みにじられる常子(高畑充希)。その窮地を救ったのは、偶然通りかかった少女・お竜(志田未来)。警察が乱入し、事情を聞かれた常子は、勤め先をポロリと口にしてしまう。翌朝出社すると、突然の解雇宣告を受ける。人員削減したい会社側の思惑と不祥事が重なり、多田(我妻三輪子)が保身のため、常子にすべての責任を押しつけたのだ。常子は上司に激しく抵抗するが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
君子が、完全に空気を読めない人で無しになった
君子「詮索するのは止めなさい。
はぁ。それより常子、遅かったわね」
なんじゃ?この台詞。もう君子(木村多江)は完全に空気を読めない人で無しの進行係になったのか。普通、視聴者の共感を得るには、「私たちも森田屋さんのお世話になりっぱなしじゃね。そろそろここを出て行く時が来たんじゃないかしら」でないの?なのに、突然に常子にネタ振りって。
こんな描写ばかりを続けているから、いつになっても小橋家は「物腰だけは丁寧で見た目は優しく聡明に映るが、実は図々しくて図太くて寄生癖のある人で無し家族」にしか見えないのだ。そして、「どうせ、次は青柳商店に逃げ込むんだろ」としか思えないのだ。
母親譲りの常子の KY にも驚いた
その上、森田屋の存続がかかる大ゲンカと森田一家崩壊に及ぶかもしれない大問題のあとに、常子(高畑充希が)しれっと「ビヤホールでのご遊戯」の自慢話。その上また君子が「あなたの稼いだお金なんだから」と常子の無駄遣いは承認済みみたいな言いぐさ。そもそも星野と隠れて乳繰り合ってたのだって知ってるのに。
「お付き合いも大事よ」なんて、無責任に常子アゲ。そして「本当に私、恵まれてますねえ」と常子。これもビックリ。常子って自分が恵まれていると言う満足感を得ていたってことに驚いた。「家訓」と「3つの決め事」のために、悪戦苦闘してるんじゃないんだ。こう言う無責任な台詞を書くから、常子に共感が出来ない。
どう見たって、常子の自業自得なんだが…
早乙女(真野恵里菜)が「小橋さんをお連れしました」と言ってたけど、自分の上司なんだから「小橋を連れてきました」じゃないのかなあ。あれじゃ、お客様を課長の所へお通ししたように聞こえたのだが、まあいいや。
そんなことより、また驚かされたのが、警察で事情聴取まで取られたことを何とも思っていない常子の価値観だ。その上、常子が「どうして課長に嘘をついたんですか?」と多田(我妻三輪子)に問いただすが、課長の発言のどこに嘘があったのだろうか。
「酔っ払った君が男性客に因縁をつけた」の「酔っ払った」であれば、確かにあの時の常子が酔っ払っていたとは言い難い。しかし「君から手を出した」の「君から」であれば最初に触ってきたのは男性客だが暴力を振るったのは明らかに常子が先。こう言う中途半端な表現をするから、つまらなくなるのだ。
あとがき
今回の “騒動” である「ビヤホールでの警察沙汰」ですが、多田がどうであると、マフラーのためにと言う理由付けがあろうと、“騒動” の種を蒔いたのは間違いなく常子なのです。自業自得、身から出たさびなのです。
こんなことばかり描いていて、主人公に共感できるはずがありません。むしろ嫌悪感や不快感を覚える視聴者もいるのではないでしょうか。それにしても、この脚本家の「騒動至上主義」もそろそろ限界では?主人公が動くとトラブルが発生の繰り返し。「暮しの手帖」のくだりまでは観たいので、もっと工夫して欲しいです。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』
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第10週『常子、プロポーズされる』
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第11週『常子、失業する』
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