とと姉ちゃん (第56回・6/7) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第10週『常子、プロポーズされる』『第56回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
友達と勉強をするとうそをつき青柳で裁縫に没頭する美子(杉咲花)。寒空の下待ち続ける常子(高畑充希)たちだが、美子が現れる気配はない。心配して森田屋に戻ると、まだ帰ってないという。暗くなる前に探そうと総出で表に出ると、美子が戻ってくる。うそがバレ、なぜ滝子(大地真央)の駄賃欲しさに大切なお出かけをすっぽかしたのかと問い詰める常子。それほどまでに家訓が大事なのかと反論する美子に常子は怒りをあらわにする
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
隅から隅まで、意味不明な15分間だった
今日は、胸がゾクッとしっ放しの15分間だった。とにかく15分間で描かれたことの隅から隅まで意味不明過ぎて、これを脚本家は解っていて視聴者を困惑させようとしているのか、それとも全く気が付いていないのか。いずれにせよ、この物語の矛盾をなぜ放置したまま放送するのだろう?
矛盾と失笑しか生まないエピソードの連続
これは脳内補完した結果なのだが、前回から登場した青柳商店の “お仕着せ” と言う作業だが、私にはこ?の年が初めてには映らなかった。むしろ、創業200年の老舗が200年間続けてきた “大切な年中行事の1つ” に見えた。だから、幼少期の君子(木村多江)も当然に手伝っていた可能性があると考えるのが自然。
更に、察しの良い鞠子(相楽樹)なんて、美子(杉咲花)が “お仕着せ” の手伝いに言っていることなど始めから知っていた可能性だってあるとするのも自然。もちろん常子(高畑充希)が知る由もないのは当然と見えるが、そう言う常子の描き方が今回のエピソードを矛盾と失笑しか生まないことに繋がってる。
“お仕着せ” から強引に「家訓」の話へすり替えた
おかしいことは山ほどある。やっと美子が帰宅したくだり。美子の「お駄賃頂くんだから」と言う弁解だけ描いて “お仕着せ” の重要さは語らせず、美子の「お駄賃」に食って掛かるように、常子を「お駄賃のために家訓を破ったの?」と喧嘩腰に描いた。
その上、視聴者は常子自身が(まあ自分の給料だから好きに使えると言う考えた方もあろうが)無駄遣いをしている立場で、まだ高校生の美子に「おやつ買うとか無駄遣いしかしないのに」とお説教する本末転倒な展開へ。そして、こんな大矛盾と辻褄が合わない状態のまま、強引に「家訓」の話へすり替えると言う雑さというか適当さ。
ヒロインが “自分勝手なゲス野郎” で良いの?
結局、たいへんお世話になった滝子(大地真央)とその青柳商店のことも何も知らず、家訓を含めた小橋家と言う共同体が何であるかも知らず、ただただ「父代わり」を懸命に努めようとする常子は、私の言葉は悪いが敢えて言えば、自分勝手なゲス野郎に映るだけ。
その上、後半ではこんなサイテーなヒロインの無駄遣いを更に描き、職場の不倫問題まで描くってどう言うセンスなんだろう。こんな言い方はしたくないが、ヒロインだけでなく、ドラマそのものが下衆に向かっているようにしか見えない。どうして、こんなことを描くんだろう。不思議でならない。
あとがき
ずっと、「まずは、ヒロインに共感できるように常子を描きて欲しい」と言ってきたつもりですが、逆に自分勝手なゲス野郎に描かれるとは思いもよりませんでした。ちょっとショックです。こ?の流れで、どうやって「暮しの手帖」が登場が登場するんでしょう。いろんな意味で気にはなりますが、これで良いのかなあ。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
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第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
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第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』
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第10週『常子、プロポーズされる』
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