とと姉ちゃん (第54回・6/4) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第9週『常子、初任給をもらう』『第54回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
タイピストとなって一年半、常子(高畑充希)は確かな戦力として認められるようになっていた。鞠子(相楽樹)は大学の文学研究会で充実した日々を過ごし、美子(杉咲花)も得意の裁縫の腕前を発揮し青柳で重宝される存在となっていた。そんな中、毎週甘味どころで互いのことを報告してきた帝大生の星野(坂口健太郎)は、常子にある想いを伝えられずにいた。その帰り、二人は突然男に呼び止められ不謹慎だととがめられてしまうが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
いくらなんでも、週末の2日間とその前が…
確か、前回で1年が経過し、今回で更に進んで、この2回の放送で2年半も一気に進んだ本作。進めるのは自由だが、こうなると月曜から木曜日の騒動は何だったんだって感じ。完全に金曜&土曜日と区切りが入ってしまったような。これが連ドラ?
無い無い尽くしで、「とと姉ちゃん」になっちゃった
就職活動もなし、タイピングの練習もなし、面接の練習もなしのまま、顔が良いからってことで入社決定。就職したらしたらで、意味不明のイジメと男尊女卑の会社内でのフェミニズム論争風で軽く揉めるも、すぐに一件落着。折角の初任給も自己チューな無駄遣い。
なのに脚本家は、ついに「とと姉ちゃん」が誕生したと言う秘話として描いたつもりらしい。何人の視聴者がそんな都合良い脳内補完するだろう?
飾り立てた「語り」で、いくら説明されても…
ここまででも違和感が拭えないのに、今回はアバンタイトルから修飾語で飾り立てられた語りが、続く続く。「大きな戦力」「満ち足りた時間」「充実した時間を過ごせる場所」と、どうやら三姉妹は順調に育って生きてるって事らしい。
確かに、これと言った経済的困窮ももなく、気楽な住み込み暮らしをしているようには見えているが、そう見えちゃっていいのだろうか?
時間経過は、騒動を並べ語りと字幕で時間を進めること?
とにかく、早乙女(真野恵里菜)の「悩んでる暇があるなら手を動かしなさい」の台詞に代表されるように、また一方で、「暗い時代の足音が常子たちの暮らしに迫って来たのです」の語りがある割には、呑気にお汁粉でちちくりあってるなどなど気になる描写が多い。
だって、騒動が順序だって並んでる訳でもなく、互いに影響し合うでもなく、ただただ並べてテロップと語りで時間を進めているだけ。辻褄合わせも微妙な上に、これが時間経過とするなら、私の解釈を変えなくてはいけないかも?
なぜ、登場人物の内面が見えるような表現をしないのか?
もう、ホームドラマとか実在の人物をモチーフにしたフィクションだとか、そう言う以前の、ドラマとして成立しているのか甚だ疑問。なぜ、登場人物の内面を描かないのだろう?表面的な騒動をいくら並べても、何の共感も感動も生まれないのだが。
あとがき
どうやら来週は「人生を左右する大きな決断」を描くつもりのようですが、『常子、初任給をもらう』の週がこれですから、トンでもないストーリーになる可能性は高いですね。このまま、なす崩し的に「暮らしの手帖」のくだりに繋がってしまうのなら、ホント残念です。
今のところはかなり期待はずれですが、でも、大橋鎭子さんの話だから、そう簡単に離脱は出来ないので、まだ期待は捨てませんから。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
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第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』
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