とと姉ちゃん (第51回・6/1) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第9週『常子、初任給をもらう』『第51回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
「男性社員は、女性社員をただの雑用係だとしか思っていない」早乙女(真野恵里菜)の言葉が、常子(高畑充希)の心に突き刺さる。別の社員から雑用に近い仕事を言い渡される度、常子は同僚の女性たちとますます決裂していく。早乙女たちは、男性社員の不当な言い分を跳ねのけ、正確な業務をこなすことで、タイピストとしての女性の地位を保持してきたのだ。悩む常子。その足取りは、自然と滝子(大地真央)の方を向いていた…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
男尊女卑のブラック企業とフェミニスト・のカースト集団
うーん。そもそも就職試験や入社直後に、鳥巣商事が男尊女卑が著しく甚だしい企業体質で、女子社員たちを清書室に幽閉するようなブラック企業だと、描いてくれていれば。
そして、幽閉されたと思っていた清書室のメンバーは、実は超プライドが高いフェミニスト集団で、早乙女(真野恵里菜)をトップにした女子カースト制が敷かれていたとネタバレしておいてくれたら良かった。
少なくとも、事前にこの程度の基本設定を見せておいてくれたら、ここまで違和感満載にはならずにすんだのでは?でも、本当はこんな設定にする必然性は微塵もないと思うが。
せめて、帰宅時間は夕景に見せて欲しい…
アバンタイトルから、まるで真昼間の時間帯の常子(高畑充希)の帰宅シーンで始まったが、もう少し夕景らしく演出出来ないものだろうか。この時点で、常子がちゃんと仕事をしてきた印象が出てこない。その上、隈井(片岡鶴太郎)に「無事出来上がったんですか」と大そうな仕事を成し遂げたみたいに描くが、一晩徹夜すればできる書類整理なんだが…
また、森田屋と小橋一家による過剰な常子アゲか…
そして、解せないのが最近恒例の森田屋と小橋一家オールメンバーによる過剰な常子アゲ。今回もまだ初月給も貰っていない、就職して間もない常子を褒める褒める。だが、仕事って上司から「褒められるため」にすることだろうか?「お客様のため」と言うのは、弁当誤配騒動の時に、全員が学んだはずなんだが…
「誇り」「効率」と「無駄口」の整合性が取れない
そして、早乙女が「誇り」「信頼」「作業効率」を連呼するが、その早乙女が牛耳る清書室の女たちが、仕事中に手を止めて無駄口を叩くと言う違和感。いや、整合性の無さ。嫌味とかイジメは個々の問題だから多めに見ても、誇りを持って効率よく信頼されるタイピストと無駄口が全く整合性が取れていない。
早乙女「内容に整合性もありませんでした」
そんな15分間に早乙女にこの台詞を言わせる脚本家のセンスは、どうしたもんじゃろのぉ。
あとがき
いやあ、「就職編」もひどいですね。モチーフの大橋鎭子さんの職業のくだりを改変して描くなら、もう少しまともに女性の人権について書けば良いのに。とにかく、この「イジメもどき」のフェミニズム描写、観る度に支離滅裂さが加速するので、常子の一言で終わりにして欲しいです。
昨夜深夜放送のテレ朝『中居正広のミになる図書館』に高畑充希さんが映画の宣伝で出演されていました。「小橋常子」とは全くの別人でした。やはり、本作の脚本と演出がおかしいのだと思いましたよ。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
31 32 33 34 35 36
第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』
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