とと姉ちゃん (第49回・5/30) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第9週『常子、初任給をもらう』『第49回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
タイピストとして働き始めた常子(高畑充希)。だが、リーダー・早乙女(真野恵里菜)の思惑もあり、一向に仕事が回ってこない。一方、帝大生の星野(坂口健太郎)は急に常子を意識し始め、会話はしどろもどろ。しかし、肝心の常子はその真意に全く気づかない。そんな折、男性社員が書類整理を手伝って欲しいと駆け込んでくる。他のタイピストたちに白い目で見られながら、常子は初めて依頼された仕事に一人で取り組み始めるが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
理不尽な職場イジメで、一体何を描きたいのか?
先週に引き続き、新入社員・常子(高畑充希)への先輩たちの理不尽なイジメ。脚本家は、一体これで何を描きたいのだろう。単純な女性だけの職場の陰湿さなのか、職業夫人への道は簡単でないことなのか、常子がタイピストのセンスが無いことなのか、社会の厳しさなのか、全くわからない。
その原因は不明瞭で紛らわしい脚本と演出による表現や描写と、ブツ切れに挿入される笑えないコント風や恋バナ風エピソードであるのは間違いない。まさか、今回の15分間で、家ではゆっくりくつろがなければいけない程に、職場では頑張ってるとでも言いたいのか?
それとも、次回に持ち越した書類整理の話への壮大で無意味なプロローグとでも言うのか。なぜ本作の脚本家や演出は、その都度都度の映像に意味を持たせないのか。いや、正確に言うならなぜ意味を持たせて表現しないのだろうか。だから、騒動の箇条書きでしかないのだ。
数少ない「第三者の常子の応援団」として武蔵を活かせ
それに、「パイプ」と「タイプ」は良いとして、「財布」ややり過ぎ。「小スズメたちがうるさいので」の直前に2話のスズメのインサートも必要性なし。「おしるこ」もどうでもいい話。そして「星野さんに話したら楽になりました」では、常子の悩みの低さが露呈してしまうだけ。ホント、無駄が多い。
なぜ、武蔵(坂口健太郎)の常子への片思い風なところを描くのだろう。ヒロイン推しをしたいのなら、武蔵にこそ数少ない「第三者の常子の応援団」としての役割を与えて、どんどん登場させたらいいのに…
不明瞭で紛らわしい表現や描写は極力避けた方が良い
それに解せないのは、常子は「何でもやります」と言う立場なのに、他部署からとは言え業務の応援になぜすぐに反応しないのか?そして最大に解せないのが「常子が受けた依頼」と言う語り。理由はともあれ、社内で暇をしている社員に応援を頼んだだけの話なのに、常子を指名したような印象を与えてる。
こう言う曖昧な表現で、何となくヒロイン推しをしつつ視聴者を誘導しようとするから、話の全容が見えてこないのだ。
あとがき
愚痴っていてもしょうがないので、この15分で良かったことを書くと、それは職業夫人として働き出した常子を “とと姉ちゃん” として家族みんなで応援し支えようとするシーンがあったこと。残念なのは、そんないいシーンも箇条書きの中で描かれたから、すっかり埋没してしまいましたが。
多分、本作の登場人物の中では好感度の高い方だと思う武蔵をもっと上手く使えばいいのに…
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
19 20 21 22 23 24
第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
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第7週『常子、ビジネスに挑戦する』
37 38 39 40 41 42
第8週『常子、職業婦人になる』
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第9週『常子、初任給をもらう』