とと姉ちゃん (第34回・5/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第6週『常子、竹蔵の思いを知る』『第34回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
杉野(田山涼成)から聞かされた秘密とは、父・竹蔵(西島秀俊)のことだった。かつて、竹蔵も君子(木村多江)と滝子(大地真央)を仲直りさせたいと考え、月に一度、家のことをつづった手紙を送っていたのだという。それで、滝子は自分たちの好みを知っていたのか…。竹蔵の思いを知った常子(高畑充希)は、青柳商店へと駆け込む。もう会わないとそっけない滝子。常子は土下座して、君子ともう一度話をして欲しいと説得するが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
『常子、いよいよ "とと姉ちゃん" になる』のつもり…
うーん、以前にも書いたように、脚本は常子が “とと” の心残りだった遺志を継いで、『常子、いよいよ “とと姉ちゃん” になる』としたい気が満々のようだが…
常子(高畑充希)ととと(=父)・竹蔵(西島秀俊)の関係は第1週で普通のホームドラマ風に描かれただけで、何ら2人の “重なり” も見えず、突然「ととの代わりを」と遺言?された認識しかないのに、鞠子(相楽樹)からは既に「とと姉ちゃん」と呼ばれてる違和感だらけの状態で、こんなくだりを描かれても…
重隅…
なぜ今さら杉野(田山涼成)が秘密を話すのかも合点がいかないし、200年も続く老舗材木店の女将が嫁に迎えたいと思う娘が、15歳にもなって商談中の店にズカズカと入って来て居座る不自然さなど、ととの躾が行き届いた娘の設定はどこへやら。滝子(大地真央)も常子を叱ることなく、お涙頂戴話へ。
それより何より、一番に相談する相手は滝子でなく君子だと思うが。まあ、今回は重隅を突いたらキリが無い15分間だった。
折角、杉野を登場させたのなら…
本作って、「滝子&竹蔵」と「まつ(秋野暢子)&宗吉(ピエール瀧)」、滝子と君子(木村多江)、君子と常子、そして、滝子と君子と常子を重ねて描いている。しかし、肝心の竹蔵と常子が重なっていない。だから、物語としては進んでいるのに、何となく解せないのだ。
今回だって折角、古くから竹蔵と常子を知る杉野を登場させたのだから、「常子は気付かなかったかも知れないが、竹蔵はお前さん以上にお節介焼きで気配りの人だったんだよ」とか言ってくれれば、竹蔵の人柄も見えるし、竹蔵と常子の “重なり” も見えてきたはず。あー、勿体ない。
あとがき
「出来事至上主義」で “出来事” などの騒動とその解決ばかりを描いて、全く人物像が描かれていませんね。奇しくも、一番描かれているのは森田屋の人たちと言う皮肉な状況。既に6週目、全体の1/5が終わっているのに、「とと」がどんな人だったのかもきちんと描かれず、常子もどう言う人間か見えてこない。まずは、騒動より人間を描いて欲しいです。次回に期待します。
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【これまでの感想】
[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝
第1週『常子、父と約束する』
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第2週『常子、妹のために走る』
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第3週『常子、はじめて祖母と対面す』
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第4週『常子、編入試験に挑む』
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第5週『常子、新種を発見する』
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第6週『常子、竹蔵の思いを知る』
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