世界一難しい恋 (第5話・2016/5/11) 感想

日本テレビ系・『世界一難しい恋』(公式)
第5話『遂にカップルへ!?恋愛スキル総動員で待ちわびる最終回答』の感想。
零治(大野智)は、美咲(波瑠)から言われた言葉をどう解釈したらいいのか分からず、いら立ちを募らせていた。そんな中、美咲が会議で零治の意見に異を唱え、憤慨する零治はこの恋心は勘違いだったと結論づける。すると、舞子(小池栄子)が和田(北村一輝)に相談すればどうかと提案。和田から次の行動への助言を受けた零治は、ちょうど結婚を決めたばかりの石神(杉本哲太)のため、結婚祝いパーティーとサプライズ演出を企画する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
序盤の石神のエピソードが、後半を盛り上げた
今回は、告白のシーンが素晴らしかった。そのことは後でじっくり書くとして、石神(杉本哲太)が図書館で見かけた美咲(波瑠)をシーンが良かった。どうしてもホテルの内部の話に偏ってしまうのを、休日の普段の姿を描くことで、とても開放感のあるドラマの雰囲気が出た。
また、序盤に「勇気ある告白」と言うキーワードで、そ石神が高校時代の同級生と結婚すると言うサプライズまで盛り込んで、次は零治だぞと見せつつ、当の零治は返事が先延ばしになる度に凹んで行く面白さ。新しい運転手のくだりも実に楽しいし洒落た配慮。零治の恋愛スキルの向上がいろんなところに波及しているのを見せるのが良い。
10分間の「返事」のシーンの演出と演技の素晴らしさ
私は、こう言う映像が好きなのだ。それは、49分頃からの一連のシーン。「走り足りないから戻るだけだ」と言う零治(大野智)は画面向かって下手(左)に向いている。ロッカールームの零治も下手向き。一方の横断歩道を走る美咲(波瑠)も下手向き。ランニングマシーンの零治も立ち止まる美咲も走る美咲も全部下手向き。
これ、映像的に登場人物が下手向きに映る時は、その人物が気持ちが後ろ向きになっていたり、未来に不幸が訪れることを予感させると言う映像づくりの基本的なテクニック。因みに前回で美咲に「お前が好きだ」と告白する零治はちゃんと上手(右)向きになっていると思う。
だから、テレビの中の零治は「返事を待つ」、美咲は「返事を待たせてる」と言う前向き行為なのに不安もいっぱいだ。だから、観ている視聴者には何となく残念な結果が待ち受けているようにハラハラドキドキさせる演出をしているわけだ。
しかし、その下手向きの2人のシーンに、多めの尺で2人の回想シーンが入る。回想シーンは下手向きや上手向きが混在してる。それは、あの頃はどう進むか分からないのだから混在していて当然だ。だからその回想を割り込ませることで、益々先が読めない状況を意図的に作り出し、より視聴者を上手く焦らす。
そして、下手向きでランニングマシーンで走る零治の顔のアップがどんどん寄って行く。しかし、約3分後に突然、走る零治が上手向きになる。すると、舞子(小池栄子)と石神(杉本哲太)が立っている。ここからの零治は上手向きなる。零次の台詞もとても前向きに変わる。そして、社長の下に辿り付いた美咲も上手向き。
その後の美咲のお返事、いや美咲の告白のシーンもずっと上手向き。零治が振り向くのも上手側からと徹底してる。そして、零治と美咲の真正面受けのどアップで切り返して、2人の気持ちが同じことを強烈に印象付ける。おまけに舞子と石神も上手向きで、嬉し涙を流すと言うサービス付きで。
後ろ向きの現実と前向きな回想の対比を効果的に用いて、返事のシーンを自然な演出でさりげなく盛り上げた中島悟氏の演出に拍手を送りたい。そして、気を衒うことなく自然体の真面目な男女の恋が実るシーンを演じきった大野智さんと波留さんも素晴らしかった。
あとがき
前回のラストの告白と、今回の返事で60分の尺をきちんと埋めましたね。それも、零治と舞子と石神の3人の役割を余すことなく使い切り、終盤の10分間の返事のシーンまで完璧に繋げました。そして、前述の通りの、綿密な計算による演出とそれに応える演技は秀逸でした。特に、ランニングマシーンで走るだけで、零治の気持ちをしっかり魅せた大野さんの演技が良かったです。
さて、これで今後のパーティーには零治が美咲を同伴させるわけですが、ある意味で嘘から出た実なわけで、今後はそれがどうなるのかもホント楽しみ。ちゃんと折り返しの第5話で第1章に区切りを付けたのも上手いですね。本当によく出来た恋バナだと思います。次回にも大いに期待します。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
世界一難しい恋 オリジナル・サウンドトラック
日テレ系ドラマ「世界一難しい恋」 I seek / Daylight(初回限定盤1)(DVD付) 嵐
日テレ系ドラマ「世界一難しい恋」 I seek / Daylight(初回限定盤2)(DVD付) 嵐
日テレ系ドラマ「世界一難しい恋」 I seek / Daylight(通常版) 嵐
★本家の記事のURL →
http://director.blog.shinobi.jp/Entry/8434/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方は、
http://dmesen.seesaa.net/article/437789555.html でも受付けております。
- 関連記事
-
- グッドパートナー 無敵の弁護士 (第4話・2016/5/12) 感想 (2016/05/13)
- とと姉ちゃん (第34回・5/12) 感想 (2016/05/12)
- 世界一難しい恋 (第5話・2016/5/11) 感想 (2016/05/12)
- とと姉ちゃん (第33回・5/11) 感想 (2016/05/11)
- 重版出来! (第5話・2016/5/10) 感想 (2016/05/11)