重版出来! (第5話・2016/5/10) 感想

TBS系・火曜ドラマ『重版出来!』(公式)
第5話『運を使いこなせ!なるかド下手新人デビュー』の感想。
なお、原作:松田奈緒子「重版出来!」は未読。
安井(安田顕)に絹(高月彩良)の担当を奪われてショックを受けた心(黒木華)は、その一方で、中田(永山絢斗)の新人賞応募用の原稿を完成させるべく試行錯誤していた。そんな中、心は五百旗頭(オダギリジョー)に言われ、新人漫画家・大塚(中川大志)の初単行本の編集を手伝う。五百旗頭の仕事ぶりを観察し続けた心は、彼が常にごみ拾いなどの善行を重ねていると気付く。そんな彼女に、五百旗頭は社長・久慈(高田純次)の話を聞かせる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
某朝ドラも学ぶべき。サブタイトルの絶妙さに痺れる
久し振りに完成度の高い脚本の連ドラに出会った。そんな『重版出来!』の第5話だ。とにかく某朝ドラと違ってサブタイトルの絶妙さに痺れてしまう。今回は『運を使いこなせ!なるかド下手新人デビュー』だ。
物語の基本構造は、あくまでも本作のヒロイン・心(黒木華)が担当する漫画家・中田(永山絢斗)の新人賞受賞へのサクセスストーリーだ。元気で丁寧で真面目で驕りがない心が、真剣に真正面から中田の新人賞用の作品を共に創り上げていく姿は本当に清々しい。
脚本、演出、俳優に、お見事としか言いようがない
これだけでも十分なのに、心のファイティング・スピリットをもっと描くために、まず五百旗頭(オダギリジョー)を描き、その延長線上に社長・久慈(高田純次)を描いた。心と社長の間に五百旗頭を咬ませたのが素晴らしい。心と社長が直結しちゃうと、偶然が重なった「宝くじと運を溜める」話で終わってしまう。
しかし、五百旗頭を咬ませたことで、「運を溜める」と言う興都館の社是的な部分をも描きつつ、新人漫画家・大塚(中川大志)の初単行本『KICKS』の出版までの経験を描いて、本の断裁工場と『KICKS』が店頭に並ぶシーンを重ねて、心と大塚の「この光景、決して忘れません」に繋げた。お見事としか言いようがない。
連ドラとしての遊び心もオチも絶妙の面白さ
そして、連ドラとしての遊び心も忘れていない。謎の聖なる予言者役に火野正平さん、社長が若い頃に出会った作家役に安斎肇さんと言う、普通じゃないオジサン2人がフィクションらしさをつくり、社長の15歳から27歳の壮絶な12年間の人生を演じた平埜生成さんが、運を使いこなす大切さを教えてくれた。
その上、装丁デザイナーのお仕事紹介まで入れて、ぎゅうぎゅう詰めなのにきちんと物語が流れ、重なる部分はしっかり重ね、対比すべきは対比させ、脚本、演出、俳優に全くの無駄がない。さらに、社長が当選した宝くじを孫に折り紙としてあげちゃうオチも気持ちが良い。ホント、良く出来たドラマだと思う。
あとがき
「運を使いこなせ!」、これ良い言葉ですね。小さな幸運ばかりを喜んでると大きな幸運を逃すかも?なんてのより、ずっと前向きで明るくて。今日から、仕事や生活でもふと思い出してしまいそうです。テレビドラマにこんなに元気を貰ったのは久し振り。次回も大いに期待します。
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