ラヴソング (第5話・2016/5/9) 感想

フジテレビ系・月9『ラヴソング』(公式)
第5話『私とあなたの終わらない歌』の感想。
神代(福山雅治)はさくら(藤原さくら)をギターの練習に誘う。喜んで応じたものの、練習曲がつまらないさくらは「ちゃんとした曲」がいいと訴える。だが、神代から弾きたい曲を尋ねられると、答えに詰まってしまう。一方、その練習に顔を出した空一(菅田将暉)は、さくらの演奏動画を配信することを思い付く。空一は動画のURLを載せたチラシを大量に作り、各所で配り始める。そんな中、神代は旧知の弦巻(大谷亮平)を訪ねて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
ついに、脚本家が交代。しかも、また新人さん…
驚いた。放送前から “今度の「月9」は完全オリジナル脚本で、しかも新人脚本家を抜擢” と謳っていたのに、今回から脚本家が神森万里江氏に交代。しかも、脚本経験は昨年の『世にも奇妙な…』で短編1本を書いただけの新人。新人発掘も大事だが、現状では中堅以上の脚本家でテコ入れするのが無難だと思うが…
いよいよ迷走状態が表面化してきたか?
さて、内容だが、前回でいきなり神代(福山雅治)を前に出して、神代の更生を描くような雰囲気を醸し出して、私自身が困惑した。このドラマ、何処へ向かってるのかって。
今回は、前回を無視するように、第2,3話に近い感じで、神代の役割は吃音症と音楽についてはさくら(藤原さくら)を後方支援。違うのは、恋愛感情はさくらが一方的と言う描き方が無くなったこと。むしろ、さくらにとっては良きギターの先生って感じに、神代とさくらの恋バナ要素を極力削除。
その分を空一(菅田将暉)の活躍に任せて、更にさくらを押し出した。そのお蔭で、本作が何を描きたいのか、見えなくなってしまった。
夏希の気持ちは、視聴者の代弁だ
夏希「広兄ってミュージシャンだっけ?
臨床心理士やめたんだっけ?」
※ ※ ※
夏希「もしかして、そっちが陽性転移?」
奇しくも、この夏希(水野美紀)の2つの台詞に、本作の迷走ぶりが表れている。なぜなら、このことこそ、視聴者が思っていることだから。それを、劇中の登場人物が言っては元も子もない。だって、それを明確に映像で描くのがドラマだから。しかし、残念ながら本作では出来ていない。この台詞、あまりに稚拙ではないだろうか。
神代とさくらの “重ね” るためのポイントを作れ
本作の主人公が神代であることは、この夏希の台詞からも分かる通りだ。神代の更生・再生を描くために、今回も彼の過去を引っ張り出して来た。しかし、同時にさくらの更生・再生も描いている。同じく今回も彼女の過去を引っ張り出して。そう、主人公は神代なのに、神代の物語とさくらの物語が同時進行しているのだ。
主人公と異なる登場人物の似たような背景や状況を “重ね” て、物語上の紆余曲折や葛藤、苦悩を強調すると言うのは、よくあること。ただ、ここで大事なのは上手く “重ね” ること。“重ね” るのと同時進行や並行して描くのとは違う脚本のテクニック。
本来なら、神代とさくらの “重ね” るためのポイントがあるべき。例えば、経験は違うが同じ理由で同じ曲が大好きとか。もちろん、正当なやり方は、神代を描いてさくらは脇役にすることだが、もう折り返しの第5話まで “重ね” て描いたら、徹底するしかない。早く “重ね” るためのポイントをつくり、2人を描く必然性を持たせるべきだと思う。
あとがき
神代のミュージシャンとしての再生物語も、さくらのミュージシャンとしての誕生物語も、それぞれは面白いと思います。ただ、この2つの物語が並行して描かれているから、どっちつかずになっているんです。次回で、きちんと2人の “接点” やや “共通項” を作って、2つの物語を “重ね” たら良いと思います。次回に期待します。
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