ゆとりですがなにか (第3話・2016/5/1) 感想

日テレ系・新日曜ドラマ『ゆとりですがなにか』(公式)
第3話『友達になりたくて』の感想。
正和(岡田将生)は山岸(太賀)から、パワハラで訴えられる。先方の弁護士は、訴訟は費用が掛かるからと和解を勧めるが、正和は納得がいかない。一方、山路(松坂桃李)はクラスの児童のいじめの件で、教育実習生・悦子(吉岡里帆)に意見し、関係がぎくしゃくしてしまう。そんな山路に出くわした茜(安藤サクラ)が、悦子のような女性の扱い方をアドバイス。また、正和は悩んだ末に始末書を書き、上司の早川(手塚とおる)に預ける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
演出家が交代して、幅広い世代が楽しめる作品に
最初に、今回の演出担当の相沢淳氏に謝らなければならない。前回の感想のあとがきで、「3人体制の残り2名の演出家も『Dr.倫太郎』や『エンジェル・ハート』等を数話担当した人。これ以上の演出上の変化はあまり期待できそうにありません」と書いてしまった。
しかし、相沢淳氏の演出は、前回までの水田伸生氏の最近の日本映画風なファン向け演出による想像以上のシリアス路線から完全に離脱した。敢えて言うなら、社会派ドラマから、若者群像劇へ転換した。お蔭で、ゆとり世代より上の世代でも、客観的に観て面白い作品に仕上がった。
クドカンらしい各世代の「言動あるある」が面白い
もちろん、脚本の宮藤官九郎氏も、競争社会から取り残されたゆとり世代のゆとりのない現実と言う本作の核心の部分はそのままに、これまで意図的に月曜から始まる1週間への活力の訴求と言う部分を少し斜に構えて無視していたのを、若干軌道修正してきたかもしれない。
特に今回は、より幅広い世代を一度に登場させつつも、各世代の「言動あるある」的な要素をクドカンらしくコミカルにシニカルに見事に描いて来た。更に、数多い登場人物もみんな個性的でキャラが立ってきている。いろんな世代がいろんな見方が出来るドラマに仕上がりつつあると思う。
あとがき
居酒屋でテーブルを囲むシーンや、酒蔵見学で勢揃いするシーンなど、大勢の登場人物が1つの画面に納まる時の、人物配置とカメラワークがとても良かったです。全員の顔を上手く見せつつ、不自然でない立ち(座り)位置と人物の移動に、カメラも巧みに合わせて、とてもリアルな日常描写に見えました。
どうやら、ゆとりモンスターは益々モンスター化するようですが、この演出なら安心して楽しめそうです。それにしても、演出でドラマって変わるものですね。次回に期待します。
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