とと姉ちゃん (第17回・4/22) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第3週『常子、はじめて祖母と対面す』『第17回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
祖母・滝子(大地真央)の仕事に同行することになった常子(高畑充希)。滝子の広い人脈から、母・君子(木村多江)の働き口を見つけたいと思ったのだ。客との何気ない会話から仕事の先行きを判断する滝子の姿に常子は感銘を受ける。そうやって滝子は、女性でありながら二百年続く老舗を守ってきたのだ。一方で、滝子は常子が情報収集のことを鋭く見抜いたことに感心していた。そしてある夜、滝子は常子のことで君子を呼び出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
滝子のこの台詞で、第1章の括りをしたのはお見事
滝子「常子のことさ。あの子はいい子だねえ。
頭も良いし、機転も利く。
それに人を見る確かな目も持っている。ハッキリ言うよ。
常子を清の嫁に迎え入れ、この店を任せたいと思ってる」
突きたい重隅は今回も山ほどあるが、今回は小休止。なぜなら、この祖母・滝子(大地真央)の台詞があったから。この台詞の意味は大きいと思う。何せ、今後の物語の根幹であり、進むべき方向性を示したと共に、これまで描いた部分の総まとめにもなっているからだ。では、なぜ、そう思うのか?
それは、前回の感想で「本作は “母と3姉妹” のクワドループル(quadruple=4人)主人公なのか?」の1つの答えになってるから。別の言い方をすれば、この先は、母・君子(木村多江)のこれまでの生き様に常子(高畑充希)を人生を重ねた物語がメインになることと、常子が何かを築き上げる物語であることも提示したから。
今後の大きなターニングポイントが、腕の見(魅)せ所だ
物語の進み具合が遅いことは、NHKも言っていたことだし、私もそう思っていた。しかし、第17回で、全体の約 1/10 のこの時点でキメて来たのは意外とスゴイと思う。だって、今後は、父親代わりに「とと姉ちゃん」として家族を支える常子の働く姿を描く宣言なのだから(と思いたい)。
とにかく、全156回にも及ぶ半年間の長丁場を、本作で言うなら、出版までと出版後をどう構成して描くかに、面白さのすべてがかかってる。更に言うなら、常子が自分の家族を支え母を助けることから、日本のすべての家庭、特に母親の助けになりたいと思う志への変化をどうドラマチックに描くかが見所だ。
この台詞は、本作の肝心なターニングポイントをキーパーソンの台詞で、キッチリと描くと言うのを見せてくれたのだ。でも、その反面ではキッチリ描くまでは、ダラダラと連続性の乏しいエピソードの羅列と、見た目や設定の違和感はそこそこ減らずに突き進むってこともわかってしまった。
まあ、今回は第1回目の大きなターニングポイントだから、今後のターニングポイントの描き方に注目するしかないと思う。
あとがき
“ザ・宝塚” な演技とか、創業200年の材木屋らしくないとか、常子が未だに子供っぽいとか、エピソードが唐突で連続性が無いとか、まあ感じることはいろいろありますが、今日は本作の応援団としての視点で感想を書きました。このまま重隅突きで終わらぬ、ドラマチックな常子の人生を魅せる朝ドラになるのを期待します。、
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