とと姉ちゃん (第14回・4/19) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第3週『常子、はじめて祖母と対面す』『第14回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
東京・深川に引っ越すことになった小橋家。常子(高畑充希)たちは最後にもう一度物干し台にのぼり、思い出の詰まった浜松に別れを告げる。そしてやってきたのは、所狭しと木が並び、男たちの活気であふれる木場の町。常子は、母・君子(木村多江)の実家、「青柳商店」の豪勢な造りに驚く。店前で番頭の隈井(片岡鶴太郎)と出会い、座敷に案内される。生まれて初めての祖母の滝子(大地真央)との対面に緊張する常子たちだが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
追い出されたように見えてしまったお別れの日…
東京へ引っ越す旅立ちが朝(影が長いから朝の時間帯、それも女学生が登校する前の早朝)と言うのも、まるで旅行気分の引越しに見えた序盤。本来なら、物語が大きく動く大切な場面のはずだが、遺族援助を打ち切った杉野社長(田山涼成)と、妾を提案した大家さん(山崎千恵子)らに、映像的には笑顔で見送られても…
物語を冷静に精査すれば、ご近所の支援もなく、追い出されたようにしか見えない。それに、社長と玉置三兄弟以外は殆どメインの4人家族に絡んでいない脇役たちを揃えて名残惜しいと言われても、映像からは寒々しいご近所付き合いしか伝わってこないのだが。
そして、重隅ついでに書くが、社長がバツが悪そうに登場したが、普通なら出発の数日前にかか(=母)・君子(木村多江)が社長へ引越しの報告の挨拶に行って、その部分のわだかまりは収束しているべきでは。またアバンの、3姉妹がかかを立派に育てた祖母に会いたいと言い出すのも、浜松の地への未練の無さが寂し過ぎる…
おにぎりと鉄郎に夢中で、富士山へのご挨拶無し…
それでも、何とか未だ浮かばれない亡きとと(=父)・竹蔵(西島秀俊)の回想シーンと語りで、悲しい感動的に仕上げたつもりの旅立ちのシーンが終わった。
と、その直後の汽車中のシーンでは、速攻再び旅行気分でおにぎりランチタイム。おまけに、どさくさに紛れて鉄郎(向井理)も合流。最後の最後に、富士山へのご挨拶も無し。流石に雑過ぎない?
栄太郎と君子らの再会シーンにも違和感が…
そして、栄太郎(片岡鶴太郎)が君子らに再会する。君子の台詞でも「生まれた時からずっとお世話になってる方」と言っていたが、常子(高畑充希)たちのことは知らなかったってこと?どのくらいの期間、音信不通だったのかわからないが、何か違和感しか湧いてこなかった…
テクニカルな演出は悪く無いが、肝心なシーンが…
それにしても、土曜日の予告編でネタバレさせているのに、祖母・滝子(大地真央)の顔見せが火曜の14分過ぎって、流石に展開が遅過ぎやしないだろうか。そして、滝子の登場もあれだけもったいぶったのに、演出的には想像以上にあっさり終了。
屋外セットでの広々とした映像や、屋内セットの作り込み、滑らかなカメラワークやサクサクとした編集、何気に良いタイミングで出入りする劇伴など、テクニカルな演出は悪く無いのだが、物語のポイントとなる場面での演出になると、なぜか雑さが目立ってしまう。脚本の粗を隠す位の意気込みでもっと演出して欲しい。
あとがき
あれこれ描かれてはおりますが、大きなストーリーの流れが無いから、重箱の隅を楊枝でほじくるようなことになってしまいます。3週目にして、第1週でととが亡くなり、あとは経済的に厳しくなったかかが祖母を頼るってだけに14日も費やしてます。もっとテンポの良い楽しく明るい朝ドラを期待してるんですけどね。
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