ラヴソング (第2話・2016/4/18) 感想

フジテレビ系・月9『ラヴソング』(公式)
第2話『7秒の勇気で世界が変わる』の感想。
ライブハウス「S」で酒を飲む神代(福山雅治)と夏希(水野美紀)らにオーナーの笹(宇崎竜童)がダイヤモンドの原石のようなミュージシャンはいないものかとこぼす。その言葉に神代と夏希は目を合わせる。一方、さくら(藤原さくら)は幼なじみの空一(菅田将暉)に売ったギターを取り戻そうとする。だが、空一はなかなか応じない。翌日、神代はさくらに、夏希が呼んでいたと伝える。神代が自分も一緒に行くと言うと、さくらは顔を輝かせる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
序盤のSNSのシーンで、早くも “恋バナ宣言” か?
前回の感想で、「タイトルが『ラヴソング』の割に、恋バナ一辺倒にはならないような予感がする。恋バナ、音楽、吃音症と何となくいろいろ描く普通のドラマに」なりそうだと書いたが、序盤でのさくら(藤原さくら)が真美(夏帆)に送った「今夜、ちょっとデートっぽいやつ行ってくる!」のSNSで、早くも “恋バナ宣言” をされてしまった第2話。
主人公が、さくらに見えている現状で良いのか?
その後も、さくらが神代(福山雅治)を恋愛相手として意識し始めた描写がちょこちょこと挿入される。それならそれで、さっさとさくらを主人公にした恋バナに仕立てりゃ良いのにそうはならない。
また、既に第1話から何となくさくらの歌声には魅力があると言う設定がある上に、今回の優れた歌詞の創作能力のシーンを入れるのなら、さくらを主人公にして奇跡の歌姫になるまでのサクセスストーリーにすれば良いと思うがそうもならない。
そして、当然、さくらを主人公にした吃音症を克服するまでの人間ドラマの方向も見えて来る。とにかく、神代よりもさくらに関する描写が多いのが原因の1つなのだが、物語のほぼすべてがさくらを中心に動いているため、さくらが主人公のいろんなドラマの寄せ集めに見えてしまった。
それが悪いと言うのではなく、それで良いのかってこと。
現主人公の神代の過去を、もう少し見せるべき
だって、本作の主人公は神代なのだから。もちろん、過去の “お姉ちゃん(=宍戸春乃役:新山詩織)” が原因で歌手活動を止めた主人公・神代が “さくら” によって人生を変えていく物語が本来の基礎的な部分なのだろう。そこに、さくらも “神代” によって人生を変えていく物語を重ねたいのもわかる。
しかし、本作の最大の問題点は、さくらが乗り越えなければならない “障害” や “葛藤” は明確に描いているのに、肝心の主人公・神代のそれら以前に “過去” そのものが殆ど描かれないまま物語が進んでいることだ。主人公の基礎設定がぼやけたままで、相手役は明瞭ではドラマの面白さが半減するどころではない。
思い切って、さくらを主人公に軌道修正もアリ?
各種の報道を見ると、制作サイドが当初狙っていた福山雅治さん人気の女性視聴率が思うように伸びていない状況や、アミューズのゴリ押しと言われた藤原さくらさんの意外な歌声の良さへの評判、また男性視聴率の満足度が高い点などを考えると、迷走状態を克服するためにもそーっと主人公をさくらに変えても良いと思う。
いや、第3話か第4話の段階での軌道修正なら、十分に成功する可能性はある。例え、さくらが “恋愛”“歌姫”“吃音症” の3つを克服し獲得する超絶サクセスストーリーになったとしても、それを支える神代と言う立場で十分見せ場は作れると思う。うん、その方が良いと思う。
あとがき
今回の本筋に無関係だと思いますが、衝撃的なシーンとして、真美の出血でさくらが救急車を呼ぶシーンがありました。奇しくも今も続く熊本地震でもきっと吃音症の人の救命救急の問題はあるはず。だからと言う訳ではありませんが、真美が救急病院に運ばれた経緯がバッサリと無かったのが解せません。
さらに、医師が救急車出動には税金を使っちゃうから、まずはかかりつけ医に連絡を的な、確かに現実的には至極まともなことを言っていたが、本作で言う必要があるのか。描くべきを描かず、描く必要のないことを描く、1時間それの連続で、どんどん主人公が埋没し、相手役が上昇していく変なドラマ。
私は結構面白く観ているので、どうか軌道修正をして、もっと面白いドラマに仕上げて欲しいです。
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【これまでの感想】
第1話
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