とと姉ちゃん (第10回・4/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(公式)
第2週『常子、妹のために走る』『第10回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
運動会当日。母・君子(木村多江)の代わりに常子と二人三脚を組むことになった次女・鞠子(相楽樹)。運動音痴の鞠子は、練習するも常子と全く息が合わない。その様子見て、玉置兄弟(大内田悠平、加藤諒)が人生は諦めが肝心と笑う。一方、三女・美子(根岸姫奈)は頼りにならない常子にいらだちを隠せない。元気のない美子を励ますためにも、優勝して賞品の米一俵を勝ち取るためにも、どうしても一位を狙いたい常子たちだが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
姉らを応援する美子を、シンプルに描けば…
常子「ととみたいに1位になれたら、美子喜んでくれるかな」
語り「小橋家のお米を賭けた戦いが今始まろうとしていました」
このアバンタイトルでの常子(高畑充希)の台詞と語りの内容での、運動会の捉え方が全く違う。いや、両方を描こうとしているのだろうし、それ自体は悪いとは思わない。しかし、お米が貰えようと、常子がととみたいになろうと、三女・美子(根岸姫奈)は応援するに決まってる。だって、姉たちだし家族だし。
それなのに、敢えて「ととが居ればなあ」と塞いでる美子を描いちゃう。ととがいないことが美子にとってそれほど大きな心の闇と言う見方もあろう。兄弟の躾で馬鹿にするくだりまで。ここはストレートに姉たちを応援する美子を描くだけで良いのに。
その上、二人三脚終了後には、3兄弟の長男・茂雄(大内田悠平)の常子へのフラグまで立てて。そう、1つの事件にエピソードを盛り込み過ぎなのだ。言い方を変えると、一気にあれこれ描こうとし過ぎってこと。だから、描きたいことが「とと代わり」なのか「困窮」なのか「美子の悩み」なのかぼやけてしまう。
家族みんなで、玄関先に行ったら良かったのに…
今回の終盤で、夜に杉野栄治社長(田山涼成)が突然訪問するシーンも気になった。確かに常子は「父親代わり」だし家長だしヒロインから、真っ先に玄関先に行ったのだろうが。
前作でも解かるように、朝ドラは家族そのものを描く作品。だとしたら、折角今回の盛り込み過ぎエピとは言え、やっと一致団結した小橋家なら、家族みんなで玄関に行くべきでは無かったか。あの人物配置では…もうやめよう。とにかく、普通にシンプルに父亡き過程を長女が引っ張ってく話を描いて欲しい。
あとがき
二人三脚のシーンでの、常子とととの走りの重ね方を含め、スピード感や緊張感などいい感じ見せてくれたと思います。常子のアップが多いのは気になりますが、カメラワークも滑らかで編集もスマートだと思います。それだけに、突っ込み所が多めで焦点も今一つ定まらない脚本が残念。
詰め込まずシンプルに、で良いと思います。次回に期待します。
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