昼のセント酒 (第1話・2016/4/9) 感想

テレ東系・土曜ドラマ24『昼のセント酒』(公式)
第1話『第一湯 京成小岩 鶴の湯 からのレバフライ』の感想。
なお、原案:久住昌之・和泉晴紀「昼のセント酒」は未読。
広告会社の企画営業部で働く内海(戸次重幸)は口下手で不器用、要領が悪く押しの弱い性格が災いして営業成績は最下位だ。課長・堂園(八木亜希子)の叱責(しっせき)を受け、内海は東京・京成小岩へ飛び込み営業に行くが、惨敗の結果に。落胆する彼の前に、住宅街の中に立つ巨大な銭湯の煙突が現れる。勤務時間中の内海はしばし葛藤するが、誘惑に逆らえず、会社に「ノーリターン」の電話をすると、銭湯を目指して走りだす。
上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
『孤独のグルメ』に二匹目のドジョウはいるか?
原作は既読。脚本は、『孤独のグルメ Season1~5』等の田口佳宏氏。第1話の演出は、ショートムービーを多数手掛けるYuki Saito氏。音楽は、『孤独のグルメ』のThe Screen Tones。と言う訳で、明らかに『孤独のグルメ』の柳の下の二匹目のドジョウを狙った本作。
背徳と至福と言う相反する人間の本性を描く
確かに似たような部分はあるが、明らかに違うのは主人公の設定。『孤独のグルメ』の井之頭五郎は、輸入雑貨を取り扱う意外に裕福な個人事業主。で、本作の内海孝之は地元密着型の広告代理店の営業マンで所謂サラリーマン、雇われの身。
また、五郎はさっさと仕事を片付けて、自由気ままに至福の昼食の時を過ごすのに対して、本作の内海は仕事をサボって、平日の昼間から銭湯に入りビールを飲むと言う後ろめたさがある。この背徳と至福と言う相反する人間の本性を描いているのが面白い。
どうしても『孤独のグルメ』と比べてしまうから…
深夜とは言え、男性俳優たちが全裸で銭湯に入るドラマも珍しいが、昭和時代の日活ロマンポルノを彷彿させるスタッフと俳優の涙ぐましい「股間を隠す工夫」が素晴らしい。戸次重幸さんは完全にお尻丸出しで、文字通りの体当たりの演技。脇役の年配のオジサンたちも実にリアル。
原作はもっと内海(戸次重幸)が銭湯の客を人間観察する描写が詳細だが、ドラマ版はあっさり気味で「見て解るでしょ」って感じ。居酒屋のパートもグルメのウンチクもほぼ無しで、ただただ背徳と至福の時間を堪能する内海を描くのみ。
居酒屋の店内で課長・堂園(八木亜希子)の電話に出るあたりの内海のダメ人間っぷりの描き方はさり気なくていい感じだ。どうしても『孤独のグルメ』と比べてしまうから、その点でもう少し癖のある演出でも良いかもしれない。
あとがき
もう少し銭湯そのものの詳細な描写と、銭湯での人間観察のくだりが入ると、もっと『孤独のグルメ』と差別化できるでしょうね。あとは原作でも感じた銭湯と居酒屋のどっちがメイン?って感じがドラマ版の方が強かった。
いっそ、銭湯メインで、毎回居酒屋ではビール1杯とつまみ1品やってる途中に上司から大目玉食らうってだけの方が良いかも?次回に期待します。
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