「あさが来た」最終場面の解釈が波紋、と言う新聞記事に思うこと

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)の最終週『柔らかい心』『第156回/最終回』が、去る4/2に放送終了した。
佐野EP「意図的。あさには見えたと理解してほしい」
デイリースポーツ紙によると、NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」が今世紀の朝ドラ最高視聴率を記録したことを受け、4/7に制作した大阪放送局で開かれた局長会見で総括が行われ、制作統括の佐野元彦氏がこう述べたそうだ。
あえてさまざまな解釈ができるように“余韻”を残した
「あさが死んだ」「あさは生きている」と意見が分かれ、ネット上で波紋を呼んでいるラストシーンの解釈についても、「意図的。あさには見えたと理解してほしい」とあえてさまざまな解釈ができるように“余韻”を残したことなどが説明された。
http://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2016/04/07/0008966895.shtml
佐野EP「最後戻した事が伝わったのは凄く嬉しかった」
エンディングを巡っては、あさが亡くなったことを、やんわりと描いたと見る向きもあれば、新次郎の言葉が進行形であるため、ストレートにさらなるあさの活躍を激励に現れたと解釈が分かれての議論があることについては…
デコボコ夫婦の物語で、その原点に最後戻した
佐野元彦・制作統括は「いろんな理解ができるようにしようと、わざと脚本家(大森美香氏)とも考えました。大きく言うと『あさには見えたんだ』と理解していただければ」と解説した。(中略)
個人的には周囲から「夫婦の愛の物語だったんだと最後に言いたかったのでは」との意見も届いていることを紹介し「大阪のある時代に生きたデコボコ夫婦の物語で、その原点に最後戻したことが伝わったのは、すごくうれしかったです」と語った。
http://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2016/04/07/0008966895.shtml?pg=2
「最後戻した」=「途中脇道に逸れた」と言うこと
結局は、私の最終回の感想記事の中での
“最後の最後は妻を優しく労る夫と、それに素直に頷く妻で、
見事に夫婦の物語に帰着したと思う。”
私の解釈は正解だったと言うことになる。そう、佐野EPは何とか(強引に)帰着させた(つもりな)のだ。では、物語は途中どこをほっつき歩いていたのか?もちろん、“大阪のある時代に生きたデコボコ夫婦” 以外の脇役たちを描いていたと言うことを自ら認めたのだ。
やはり、佐野EPも脚本の大森美香氏も有能なプロのクリエーターだからすべてを承知の上で、高視聴率獲得や個人的な好みで、脇道に逸れたと言うことだ。それを今になって認めるのは潔いとは思えない。しかし、本道を逸れて瑣末な迷い道に入ったと言うことを、暗に認めたのは良かったと思う。
あとがき
“女傑と呼ばれた女性実業家のパイオニアと
そんな妻を支えて応援した夫との愛の夫婦の物語を
“何とか” 描き切った”
この私の解釈がつくり手の気持ちと一緒だったと言うことだと思いました。だとしたら、半年間私が当blogで訴え続けてきた「脇道でなく本線を」と言う思いも一緒だったはず。
そんな半年間もの長丁場の葛藤の中で生み出される朝ドラですから、観て感想を書く方もそれなりの心構えで記事を書く価値はあるし、(つくり手に伝わるかどうかは別にして)伝える価値はあると、この新聞記事を読んで思いました。
そして、最終回を終えても、2本も感想の記事を書くと言うことは、やはり本作は視聴者の心に残る作品だったことは間違いないと思います。それだけに、いろんなことが悔やまれますが、ホームドラマとしての完成度は高かったと思います。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
1 2 3 4 5 6
第2週『ふたつの花びら』
7 8 9 10 11 12
第3週『新選組参上!』
13 14 15 16 17 18
第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
85 86 87 88 89 90
[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
91 92 93 94 95 96
第17週『最後のご奉公』
97 98 99 100 101 102
第18週『ようこそ!銀行へ』
103 104 105 106 107 108
第19週『みかんの季節』
109 110 111 112 113 114
第20週『今、話したい事』
115 116 117 118 119 120
第21週『夢見る人』
121 122 123 124 125 126
第22週『自慢の娘』
127 128 129 130 131 132
第23週『大番頭のてのひら』
133 134 135 136 137 138
第24週『おばあちゃんの大仕事』
139 140 141 142 143 144
第25週『誇り高き人生』
145 146 147 148 149 150
最終週『柔らかい心』
151 152 153 154 155 156(最終回)
「あさが来た」平均視聴率、朝ドラとしては今世紀最高、と言う新聞記事への感想