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あさが来た (第150回・3/26) 感想

連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』公式
第25週『誇り高き人生』『第150回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
また、本記事では「宮崎あおい」さんの「さき」は本来の「立つ崎」が機種依存文字のため「崎」に統一しています。
 本作は 3/5 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日、ベタボメ感想だけではないので、ご理解を。


あさ(波瑠)や榮三郎(桐山照史)が経営する加野銀行や淀川生命の業績は順調に伸びていた。和歌山のはつ(宮崎あおい)の家では、家族でこれからについて話し合っていた。すると…。白岡家では、千代(小芝風花)の出産のときが近づいていた。千代と話をしていた新次郎(玉木宏)は…。東京の女子大学校であさは講義をすることになる。あさの講義を聞いた女学生の平塚明(大島優子)は…。そして、千代が出産の時を迎える。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

丁寧 or お節介 ?

「あさの不安は日に日に増していくのでした」
まあ、なんと丁寧な語りなんだろう。ここ最近は全国の視聴者の不安は、とっくに日に日に増していたと言うのに。これを「丁寧」と言うべきか「お節介」と言うべきか…

提灯の話の照明演出と、雨のインサートの尺はお見事

あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)の夫婦の夜の提灯の話の時は、いつもも行燈を画面に入れずに小さなランプだけにし、敢えて薄ら明かりで少し夜道の雰囲気を漂わせたのは上手い照明演出だ。

また、雨の情景カットをあれだけたっぷりめにインサートしたのには勇気が要ったと思うが、あの尺が素晴らしかった。正に編集の妙。トントン拍子の展開に編集で、程よいブレーキをかけて、物語を落ち着かせた効果があった。

「登場人物が勝手に動き出す」のが優れた脚本

さて、ここから本作の話と少し離れて、私の一般的なドラマや映画の脚本への考えを書いてみる。人気のある出演者や登場人物を画面に映して視聴率を取るのを全面的に否定はしない。むしろ、いろんなタイプの魅力的な登場人物を増やして、作品が面白くなるのは大歓迎だ。

ただ、ストーリーは登場人物が、特に主人公が自然に発した言葉と行動の結果であり、脇役たちもそれによって言動をしなければならないと思っている。逆に言えば、登場人物、特に脇役のためにストーリーを変えるのはおかしいってこと。もしも、ストーリーが脚本家の思う方向に進まない時は、その登場人物の基本設定が間違っているのだ。

登場人物を出すためにエピソードを作るのはナンセンス

この考え方では、登場人物を画面に出すためにエピソードを作る(増やす)なんてナンセンスってこと。そう、エピソードが登場人物を動かすのでなく、登場人物が自らエピソードを作っていくのが、優れた脚本なのだ。あなたは脚本家の「登場人物が勝手に動き出す」と言うのを聞いたことはないだろうか?

老いたあさと新次郎を丁寧に描けば良いだけなのに

以上を踏まえて話を本作に戻すと、今日の未亡人となったはつ(宮崎あおい)と家族の話も、千代一家の出産話も、平塚明(大島優子)のくだりも…。折角、時間経過をさせて歳をとらせたのだから、昨年12月中旬から1月くらいまでのように、老いたヒロインあさとその妻を支えた新次郎だけを丁寧に描けば良いのに。

そうすれば、老いから病に向かうのも自然だし、年下で健康な妻が夫を大切に労わるのも自然なことだ。そう言うあさと新次郎の自然の老いの中から出て来る言動を粛々と描く中で、親が亡くなるのも孫が生まれるのが良いのだ。

あとがき

半年間のエピローグと言う大事な部分に入ってから、登場させるために死ぬ設定にするとか、世代交代のために危篤になったり産ませたり、目的を作ってそれに登場人物を合わせるのは、実に勿体ないと思います。

だって、あんなNHKお約束の安っぽい老けメイクにも関わらず、波瑠さんも玉木宏さんも素晴らしい演技で、“老け” を美しく演じているのだから…

[読書] 「暮しの手帖」とわたし (大橋 鎭子/著・花森 安治/イラスト・暮しの手帖社) 感想 ※平成28年度前期 NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ,大橋鎭子の自伝

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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
1 2 3 4 5 6
第2週『ふたつの花びら』
7 8 9 10 11 12
第3週『新選組参上!』
13 14 15 16 17 18
第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
85 86 87 88 89 90
[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
91 92 93 94 95 96
第17週『最後のご奉公』
97 98 99 100 101 102
第18週『ようこそ!銀行へ』
103 104 105 106 107 108
第19週『みかんの季節』
109 110 111 112 113 114
第20週『今、話したい事』
115 116 117 118 119 120
第21週『夢見る人』
121 122 123 124 125 126
第22週『自慢の娘』
127 128 129 130 131 132
第23週『大番頭のてのひら』
133 134 135 136 137 138
第24週『おばあちゃんの大仕事』
139 140 141 142 143 144
第25週『誇り高き人生』
145 146 147 148 149

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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