[読書] 看護婦さんの生活と信条 (ハピイ氏橋/著・バジリコ) 感想

敢えて、「看護師」でなく「看護婦」と書く理由
まず、タイトルの「看護婦」に注目して欲しい。今どき「誤植か?」と思ってしまうが、本書は「白衣の下は生身のオ・ン・ナ。その精勤ぶりに敬意を表しつつ、彼女たちの生態、性態、生体をルポ( “はじめに” より抜粋)」と言う視点で書かれている、今のナースを面白おかしく大真面目に捉えた本なのだ。
大真面目な文章とやや下衆なイラストのセンスが良い
内容は、「お仕事編」「プライベート編」に分かれており、現役とOBの「看護婦」さんたちのインタビューによって構成させており、ハピイ氏橋の大真面目文章だけでなくやや下衆なタッチのイラストがちょっと昭和の雰囲気を醸し出し、これがまた「看護婦」と言う言葉に色気を与えている。なかなか粋なセンスだと思う。
こんなエピソードが載ってます…
ここであれこれ書いてしまうと楽しくないと思うが、例えば「イケてない患者」の1つが「気力のない患者」らしい。要はネガティブ思考の患者より、身体はともかく心が元気な患者の看護に身が入るそうだ。
また、「看護婦さん てんやわんや」の章では、受け持った患者の「ステる(死ぬ)」が続くため、厄落としに神社にお参りに言ったところ、以前より看取る患者が増えたと言う。実はそこは「商売繁盛」がご利益の神社だったそう。夜勤で「当たる(超多忙)」勤務の厄除けに行くのは「身上安全」と言う私の知り合いのナースもいる…
あとがき
実は我が家にも女性医療従事者がおりまして、普通の男性よりも「看護婦」の知り合いが多いと思います。そんな私の立場で読んでも、結構リアルなところの的を射てるエピソードばかりだと思います。
白衣を着ている時は、患者が想像出来ない程のハイテンションで患者の負のパワーと日夜戦っているのが看護婦さん。家に帰ると腑抜けになることも。しかし、本書に登場する看護婦さんはお盛んな女性たちもたくさんいて、読んでいて頼もしくさえ思えてきます。とにかく、一読すると看護師さんを見る目が変わると思います。
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ナース裏物語―白衣の天使たちのホンネ (文春文庫)
患者さんには絶対聞かせられない ナースのぶっちゃけ話
はなうた: ナースはときどき、うれしい
笑うナース
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