あさが来た (第149回・3/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第25週『誇り高き人生』『第149回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
また、本記事では「宮崎あおい」さんの「さき」は本来の「立つ崎」が機種依存文字のため「崎」に統一しています。
※ 本作は 3/5 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日、ベタボメ感想だけではないので、ご理解を。
和歌山のはつ(宮崎あおい)の家では、ある問題が起こっていた。藍之助(森下大地)も和歌山の家に戻ってきて…。その知らせを聞いたあさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は和歌山に向かう。はつとあさは、昔を思い返しながら語り合う。あさは、はつに惣兵衛(柄本佑)について、新次郎から聞いたある話をする。すると、はつは、ある言葉を口にする。数日後、加野銀行にやってきた成澤(瀬戸康史)は、新次郎にある話をする。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
ついに、惣兵衛も逝かせちゃうのか…
前回の感想で、「今回の15分間に限っていれば、“やや過剰サービス気味”」と書いたが、今日の15分間は “出血大サービス” と言って良いだろう。ここ最近はずっと広げた大風呂敷を丁寧に畳むために、登場人物の「死」を以って世代交代と時代の変化を描くと言う、残念ながらあざとい脚本になってる本作。
まあ、今となっては、広げっ放しより回収して頂くにこしたことは無いと思って観ている。そして、今回は本作のスタート時からの “いつ惣兵衛(柄本佑)が幼いはつ(守殿愛生)を好きになったのか?” が13分も要して描かれ、惣兵衛は亡くなった。
幼き姉妹の運命を分けたと言う意味では、それなりにキーポイントになるエピソードではあるが、正直言えば、残り8話の今になって聞かされても…と言う感じ。ただ、再び書くが、大風呂敷の一角を片付けたのは良かった。ただ、半年間分のエピローグとしては失速感が漂ったのは残念だが…
『はつと惣兵衛の夫婦愛の物語』に一区切り…
今回の15分、惣兵衛は1つ1つの台詞を魅せるカット構成。はつ(宮崎あおい)は台詞は少な目に動さや表情が中心のカット構成。そして、上手く回想シーンを挿入したために、この一連のシークエンスをギリギリ『宮崎あおい劇場』にしなかった演出には好感が持てた。
ファンだろうが何だろうが宮崎さんのあの芝居で世界観にどっぷりハマるのは間違いないし、はつの琴の音を聞いている柄本佑さんの動かぬ演技の素晴らしさもお見事、そして自由に空を飛ぶ鳥のみかん山の風景カットと語りで、自由で飛び回っていた惣兵衛の死を処理したのもいい感じ。
今回の13分が本作に取って今の本作に必要かどうかは別にして、『はつが来た』でも『宮崎あおい劇場』でもなく、『はつと惣兵衛の夫婦愛の物語』に一区切りを付ける形で仕上がったのは良かった。
あとがき
なんかスゴイですね。最終回に向けて、ヒロインの周辺の登場人物たちを次々と消していき、ついに惣兵衛さんまで亡くなりました。何となく最近の朝ドラは、最終回に向けて主人公が大成功をおさめていく話が多かったように思いますが、本作はヒロインの大成功よりもヒロインの人生そのものをえげつない程に描こうとしているように思います。
まあ、脚本の大森美香さんはNHKドラマ『聖女』で主人公の女性を事故で失明させて海へ入水自殺させた衝撃のラストを書いた人。製作総指揮の佐野元彦さんの面白いためなら手段を選ばず的な部分と合うのかもしれません。4人の演出家と俳優さんたちはそれに振り回されたのかも。そんなことを思った15分間でした。
★ケータイの方は下記リンクからご購入できます。
文庫版 小説 土佐堀川 広岡浅子の生涯 (潮文庫)
あさが来た 白岡あさ・新次郎語録
あさが来た メモリアルブック (ステラMOOK)
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX1 [Blu-ray]
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX2 [Blu-ray]
連続テレビ小説 あさが来た 完全版 ブルーレイBOX3 [Blu-ray]
連続テレビ小説「あさが来た」オリジナル・サウンドトラック Vol.1
連続テレビ小説「あさが来た」オリジナル・サウンドトラック Vol.2
★本家の記事のURL →
http://director.blog.shinobi.jp/Entry/8260/
★FC2ブログへトラックバックが送信できない方は、
http://dmesen.seesaa.net/article/435608265.html でも受付けております。
【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
1 2 3 4 5 6
第2週『ふたつの花びら』
7 8 9 10 11 12
第3週『新選組参上!』
13 14 15 16 17 18
第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
85 86 87 88 89 90
[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
91 92 93 94 95 96
第17週『最後のご奉公』
97 98 99 100 101 102
第18週『ようこそ!銀行へ』
103 104 105 106 107 108
第19週『みかんの季節』
109 110 111 112 113 114
第20週『今、話したい事』
115 116 117 118 119 120
第21週『夢見る人』
121 122 123 124 125 126
第22週『自慢の娘』
127 128 129 130 131 132
第23週『大番頭のてのひら』
133 134 135 136 137 138
第24週『おばあちゃんの大仕事』
139 140 141 142 143 144
第25週『誇り高き人生』
145 146 147 148