フラジャイル (第10話 最終回・2016/3/16) 感想

フジテレビ系・『フラジャイル』(公式)
第10話/最終回『隠されていた副作用巨悪が操作する治験薬命の希望を諦めない』の感想。
なお、 原作・草水敏、恵三朗「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」は未読。
アミノ製薬が開発した抗がん剤の治験に向けて、間瀬の指揮の下、火箱(松井玲奈)たちは協力医探しに奔走。中熊(北大路欣也)に断られた火箱は、ターゲットを岸(長瀬智也)に絞る。一方、森井(野村周平)が辞めた病理診断科には、臨時の検査技師1人が配属されたものの、仕事量が多すぎて作業は滞り、各科から問い合わせが殺到する。そんな中、宮崎(武井咲)にとって兄のような存在の幼なじみが、背中の痛みを訴えて検査入院する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
岸の発表シーンで、描くべきテーマを強烈に魅せた
前回と音楽の使い方が違うなと思ったら、前回の演出が城宝秀則氏で、今回が本作をほぼ完成形にしたあの第5話を担当した石川淳一氏だった。
終盤の「がん治療における臨床症例検討会」での岸(長瀬智也)の発表シーンで、難しい医療用語にも一切の解説を入れず、岸の喋りを中心に聴講者らのインサートを入れながら、前回と今回で描くべきテーマを強烈に魅せた。
「僕の名前が残る治験に変なことさせられませんよ」
また、完全にアミノ製薬に引導を渡す所まで描かず、苦虫を噛み潰したような間瀬(高嶋政宏)で終わったのはドラマとしてはスッキリさに欠けるが、病理医の立場としての見解と言う部分ではこれくらいで良いと思う。
MRの火箱直美だけが残念だった
さて、前回と今回で描かれた最終章。結果的に宮崎(武井咲)と森井(野村周平)の成長を描きつつ、「悪性で広がっていくガンとおんなじだ」と言った岸の信念の強さ、そして現実的にデーだ偽装しているやも知れぬ製薬会社への警鐘まで描いた奥深いドラマだった。
それだけに残念なのが松井玲奈さん演じたアミノ製薬のMR・火箱直美の設定。そもそも営業が治験に関わるのが不自然だが、医者に取り入るために女を武器にして森井に近づいたと思ったら、拍子の兄でお涙頂戴し、松田(小出恵介)とキス。松井さんの演技もあれだが、設定が都合良過ぎ。もう少しリアルだったら良かったと思う。
長瀬智也さんの演技力と存在感は絶大
ただ、全話を通して見ると、常に10%前後をキープした視聴率も示すように、妙なお涙頂戴や恋バナを挟まずに、「病理医の仕事」を描くことに専念したのは好感が持てる。そして、登場人物のキャラの良さと無駄のない配置。正に、登場人物全員でテーマを描いた完成度の高い連ドラだったと思う。
中でも、コミカルさを極力抑えて、天才病理医・岸京一郎をスーツで演じ切った長瀬智也さんの演技力と存在感は絶大だった。出番はそれほど多くはなかったが、主役であり主人公としてドラマを力強くけん引していたのは、作品を見れば明らか。是非、シリーズ化して欲しいと思う。
あとがき
本作を最後にフジテレビの水曜22時のドラマ枠がなくなるんですね。しかし、今期のフジテレビの連ドラでは視聴率が一番高いと言う有終の美を飾りました。これも、真面目で丁寧なドラマづくりを続けた結果だと思います。上にも書きましたが、シリーズ化して欲しいです。
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