あさが来た (第139回・3/14) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第24週『おばあちゃんの大仕事』『第139回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
※ 本作は 3/5 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日、ベタボメ感想だけではないので、ご理解を。
千代(小芝風花)と東柳啓介(工藤阿須加)のお見合いの話がもちあがる。千代の花嫁姿を見たいと熱望するよの(風吹ジュン)があさ(波瑠)に頼み込んだのだ。思いを寄せる啓介との結婚を思い描いて心浮き立つ千代。あさは、東京の大隈綾子(松坂慶子)を訪ね、成澤(瀬戸康史)と女子大学校の発起人大会を行うことを提案する。さらにあさは、綾子に啓介と千代の見合いの相談をしようとするが、綾子は意外な勝負を持ちかける…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
テンポ良い1分間のアバンで、今週もスタート
アバンタイトルの冒頭、ヒロインのあさ(波瑠)のカットで始まったのがまず好印象。自転車乗りのカットにあさの台詞を先行させて短く4カットで、女子大学のくだりのダイジェスト。次は栄達(辰巳琢郎)の台詞の頭をぎりぎりにカットして、栄達の1つの台詞だけでサクサクと7カットで和歌山の眉山家。
そして、新メンバーの東柳啓介(工藤阿須加)のアップから始まって、小気味良く9カットに再編集。主題歌も千代(小芝風花)きっかけでイントロが先行し、とにかく今回のアバンはテンポ感を出すのを最優先にしつつ、現在進行形とこれから起こることを1分間で端的に描いた。
もちろん、この演出は先週同様に奇を衒わなず映像に工夫をする新田真三氏。依然として脇役の物語が多いのは気になるが、今週も新田真三氏の奇を衒わない演出でそつなく魅せてくれそうだ。
夜に千代があさの部屋を訪れるシーンが良かった
主題歌明け、夜に千代があさの部屋を訪れるシーンで、最近の本作では珍しく季節感の描写があった。あさの「寒いよって入り」の台詞だ。季節感だけでなく、千代の母親への敬意やあさの躾を見せ、且つ千野が入室することで母と娘の「物理的距離=心の距離」が縮まるのもいい演出。
そして、障子戸越しに新次郎(玉木宏)の影が映り、朝ドラお約束の覗き見&立ち聞きを1つのフレームで描く面白さ。また、本来ならカメラの方に3人が向いているのは違和感になるはずなのに、むしろ舞台演劇のように、舞台中央から新次郎が登場し3人並んで微笑ましい親子漫才風に。実にホームドラマとして良く出来てる。
大隈綾子の2つの台詞に、脚本家の気持ちが見えた
大隈家で、大隈綾子(松坂慶子)が「先に大風呂敷を広げるのも、1つの手かも知れないわね」の台詞が何ともシュール。
前回の感想のあとがきで、「(脚本家が)大風呂敷を丁寧に畳んでいるのですが、流石に広げ過ぎたって感じでしょうか。片付ける一方で、別の部分は進めていくわけですから、かなり難しい脚本作業だと思います」と書いたのだが、ご本人もそれを認めつつ楽しんで書いておられる様子が見えたの悪くない。
成澤(瀬戸康史)とあさを一度退場させて、新次郎と綾子を2ショットにし、新次郎は妻を、綾子は夫を助けるの良い。それに「あささん、ちょっとあなた贅沢だわ」と綾子に言わせ、話が上手く行き過ぎてる物語を敢えて自虐的に描くのも、脚本に余裕が見えていい。どうやらこの辺りで最終回までの方向性が定まったのかもしれない。
あとがき
今週は、発起人大会、千代の縁談、眉山家のミカン山を描くってことですね。そこにサブタイトルにあるように、よの(風吹ジュン)が絡んでくるのでしょう。よのがメインだとどうしてもあさの影が薄くなり、事業の話も少な目になりそう。今週も編集で上手いこと魅せて欲しいです。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
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第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
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第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
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[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
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第17週『最後のご奉公』
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第18週『ようこそ!銀行へ』
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第19週『みかんの季節』
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第20週『今、話したい事』
115 116 117 118 119 120
第21週『夢見る人』
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第22週『自慢の娘』
127 128 129 130 131 132
第23週『大番頭のてのひら』
133 134 135 136 137 138
第24週『おばあちゃんの大仕事』