あさが来た (第121回・2/22) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第21週『夢見る人』『第121回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
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負傷して一命を取り留めたあさ(波瑠)は、五代友厚(ディーン・フジオカ)や白岡正吉(近藤正臣)の夢を見る。そして、目覚めてみると…。犯人が捕まっていないことを心配する新次郎(玉木宏)と榮三郎(桐山照史)。あさは、まだ傷が痛むが、すぐにでも退院して仕事を始めようとする。すると、千代(小芝風花)は怒って病室を飛び出していく。すると、廊下の向こうをすっと男の影が通り過ぎる…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今週も、安定感抜群の西谷演出の1週間
月曜日のアバンタイトルとして、先週末のヒロインの人生の窮地を強引に入れ込むことをせず、先週の出来事を淡々とダイジェスト風に繋げて、その延長線上に意外にあっさりと目を覚ますヒロインでアバンを終えたこの無理矢理感のない演出は、先週に引き続き当blogが一押しの西谷真一氏の演出。今週も演出は心配なさそうだ。
「川の水面」のシーンの微妙な描き分けが、丁寧過ぎる
主題歌明けの一命を取り留めたあさ(波瑠)が再び夢を見るくだりの脚本と演出のマッチングもいい感じ。前回の「川の水面」のシーンも不必要に三途の川や仏教色を出さず、敢えて川の水面の映像に声のみが聞こえると言うあさの三途の川の疑似体験と言う解釈を視聴者に委ね、あさの人生の “転” を簡素に描いた。
しかし、今回の2度目の「川の水面」のシーンはかなり明確に三途の川をイメージさせた。こう言う朝ドラらしい配慮が西谷演出。1度目の時に三途の川を押し出したら、生死を彷徨うどんよりした雰囲気が多少なりとも朝から漂ってしまう。
それを避けるために、2度目の夢で三途の川の雰囲気を僅かに出して、実のところは五代(ディーン・フジオカ)や正吉(近藤正臣)や、三角頭巾で白装束の幽霊姿の忠政(林与一)と歌まで歌う楽しい同窓会って仕掛け。こんな明るく楽しい死の縁からの生還こそ朝ドラらしいと思う。何でもお涙頂戴にする必要なんて無いのだ。
週替わりだし、母に怒鳴る千代もぼちぼち封印しても…
ただ、気になったこともある。千代(小芝風花)の言動だ。序盤は若干シリアス演出だっから、死にかけた母の意識が戻った時の号泣演技は良しとして、その後は上に書いたように軽めの演出。なのに、もう仕事やる気満々の母に怒鳴って病室を出て行く。
確かに千代の応援団ならその気持ちも良く分かるってことだろうが、今回のヒロインあさの生還が先週から描いて来た「九転び十起き」の最大の “転” だとしたら、千代もそれなりの転機を迎え変化しないと、物語全体がギクシャクしてしまわないだろうか。せめて、母に怒鳴る千代はぼちぼち封印した方が良いと思うのだが…
あとがき
予告編によれば、あさが退院するのは土曜日。それまでは千代の恋バナと、惣兵衛夫妻の次男・養之助の嫁取り話になるみたいですね。ってことは、あさの仕事のくだりは病室に見舞いに来た人との会話程度ってこと。残り6週を切ってちょっと心配ですが、あさが埋没しないような演出に期待します。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
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第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
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第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
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第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
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[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
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第17週『最後のご奉公』
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第18週『ようこそ!銀行へ』
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第19週『みかんの季節』
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第20週『今、話したい事』
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第21週『夢見る人』