あさが来た (第117回・2/17) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第20週『今、話したい事』『第117回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
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あさ(波瑠)は、粗末な身なりの成澤(瀬戸康史)に新しい服を用意して、女子教育について理解を得る活動をするように勧める。あさは、大学設立のための寄付金集めを行っていく。しかし、寄付金集めは難航する。加野銀行の得意客に断られてしまったあさは、榮三郎(桐山照史)に注意されてしまう。どうしていいか分からなくなったあさは、大学創立者である大隈重信に会って話を聞こうと試みる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
敢えてアバンを看板のカットから始めなかったワケ
月と火曜日のアバンタイトルの1カット目は「加野銀行」の看板から始まったが、今回は前回のラストの続きの『はつ物語』。これには私の中ではもやもやしたものが残るが、内容を精査すると藍之助(森下大地)が初月給で母へ贈り物をする話。
敢えて看板からスタートしなかったのは、今回の15分間は、ホームドラマ要素はアバンだけと言う意味を、演出の西島氏が籠めてるようにも思えると言うのは、評価し過ぎだろうか。
“転び” が描かれてこそ “起き” が活きる
主題歌明け、予想的中で「加野銀行」の看板入れ込みのカットからスタート。それもカメラの真正面に凛と立つあさ(波瑠)のカット。そして冒頭からこの脚本が描こうとしていることが、これまでずっと本作で私が描いて欲しいと願っていたことであることが見えた。
それが、前回の感想に書いた「もっとあさの “九転び十起き” が描かれていたら…」である。これまで何となくトントン拍子に進んでいるように “転び” がきちんと描かれてこなかった。それを今回の女子大学設立のエピソードでは、資金集めに奔走する姿で、10回目?の “転び” を描くようだ。
“転び” があってこその “起き” だ。残り一か月半でいよいよ描かれるのは、正に正常進化。途中で離脱しなくて良かったと思う。
ついに、順風満帆ばかりでないヒロインが描かれる
そして、「サプラ」と「びっくりぽん」が同意語であることで、意気投合したあさと成澤(瀬戸康史)の瞬間のBGMで、如何にも難航するであろう船出を勢いある演出で魅せ、その後も上手く行かない寄付金集めを銀行の大顧客とその娘の女子行員のエピソードで丁寧に描写。
榮三郎(桐山照史)から絞られてシュンとするあさが、あさを支える夫の新次郎(玉木宏)を、「光源氏」と「天二地五の赤いそろばん」になぞらえて、人との出会いの大切さを表現したのは実にいい。これぞ、朝ドラ、連ドラをずっと観続け来たお楽しみ。こう言う順風満帆ばかりでないヒロインを描いて欲しかった。
あとがき
そして、ラストは「動き出したら留まることのできないあさなのでした」の語りと軽妙なBMGで15分を締め括ったのもいい感じだ。やはり、朝ドラのヒロインだって山あり谷あり、笑いあり涙あり。それを中心に描くべき。
その意味では、今回だって、アバンで和歌山を入れるより、初月給で母に送る側の藍之助を描くべきだったと思います。その位徹底した方が、完成度がもっと上がると思います。次回にも期待します。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
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[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
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第17週『最後のご奉公』
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第18週『ようこそ!銀行へ』
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第19週『みかんの季節』
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第20週『今、話したい事』
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