あさが来た (第115回・2/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第20週『今、話したい事』『第115回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
また、本記事では「宮崎あおい」さんの「さき」は本来の「立つ崎」が機種依存文字のため「崎」に統一しています。
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あさ(波瑠)は、女子の大学校をつくるために活動する成澤(瀬戸康史)の書いた女子教育についての文章を読み深く感動していた。あさは成澤と話し合うために探すが、なかなか見つからない。あさは、成澤の考えていることのすばらしさを新次郎(玉木宏)に話し、成澤探しをお願いする。一方、京都では、卒業後どうするか迷っている千代(小芝風花)と宜(吉岡里帆)が話しあっていると…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今週は、当blogが一押し、西谷真一氏の演出だ
冒頭で、まずヒロインの娘・千代(小芝風花)の京都の学校、次に和歌山でヒロインの姉・はつ(宮﨑あおい)と姉妹の子育て談義、ヒロインの甥っ子・藍之助(森下大地)の加野銀行就職、成澤(瀬戸康史)に心を動かされるヒロインと、先週をテンポ良くすべて盛り込んで、ラストは「びっくりぽん」で締める。
この全部入りと心地良さは、もう、当blogの読者さまなら、今週の演出担当が3週間前の第17週を担当した西谷真一氏であることは一目瞭然だと思う。と言うことは、今週は演出的には安定感のある1週間になりそうだ。
あさ物語は、本作らしい軽妙なホームドラマでいい感じ
主題歌明けは、成澤の話に強く共感し女子教育の件に動き出すあさ(波瑠)と、成澤の存在にやきもきする新次郎(玉木宏)の話。最初は、夕方、あさ抜きで新次郎とよの(風吹ジュン)らのコント風。次は、あさを交えて今のあさの心情をシリアスに。
そして、夜のあさと新次郎は、夫婦で女子教育を語るシーン。流石にこの時点で10分近く同じ話が続てるからか、福沢諭吉(武田鉄矢)を本の挿絵で登場させて、視聴者の息抜きをさせるのも西谷氏らしい遊び心。そして、暴走し始めた妻の夫が手綱を引くのと、かかあ天下でメリハリをつけて。
とにかく、あさのパート(本来はパートでは無く全体である必要があるのだが、便宜的にパートにしておく)は、本作らしい軽妙なホームドラマ調で、良い感じに仕上がってる。その意味では、今週も演出的には心配ないと思う。
一部の脇役への思入れが強いと、脚本が偏ると思う
ただ、個人的には12分過ぎに千代、それも京都の学校の千代を押し込んでくる脚本はどうかと思う。第112回の感想で、脚本の大森美香氏ははつと千代に思い入れが強いと書いた。それが一番表面化したのが先週なのは間違いない。そして、今週も月曜から強引に。
宜(吉岡里帆)のこれでもかって程の「あさ推しコメント」も少々やり過ぎだと思うが、宜がいなければ必要かどうか危ういシーンだと思う。確かに、いろいろ丁寧に描いているのは承知しているのだが、やはり作家が思入れ(大人の事情も含む)が強いと脚本が偏る。先々週も先週も小出しに描いては進展はほぼ僅か。
その上、祖母のよのに言われても、父の新次郎に言われても変わらなかった性格(思春期だからと言う屁理屈付けはあるかもしれないが)は、私は見ていて気分が良いとは思えない。娘を描きつつヒロインの女子大学設立まで「教育」括りで描くのだろうが、素直にあさと成澤のくだりを進めた方が、明るく楽しい朝ドラになると思う。
あとがき
アバンタイトルから12分間は、とてもよい滑り出しの月曜日だったと思います。新しい朝が始まる感じが心地良かったです。
問題は千代。結婚11年目にして産まれた待望の娘を可愛くない訳がないが、仕事で一定期間千代をほったらかしにし、その影響からか反抗期をこじらせた千代。あさと千代のどちらの見方について見るかで楽しみ方が異なるのはアイデアだと思います。
ただ、この「思春期をこじらせた一人娘」って設定、『マッサン』での主人公の娘・亀山エマに通じるものを感じます。確か、登場する度にイライラして、しまいには写真家のマイクと結婚したりて最後まで良く分からない登場人物でした。本作の千代が、そうならないことを祈るだけです。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
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第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
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第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
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第11週『九転び十起き』
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第12週『大阪一のおとうさま』
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第13週『東京物語』
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第14週『新春、恋心のゆくえ』
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第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
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[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
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第17週『最後のご奉公』
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第18週『ようこそ!銀行へ』
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第19週『みかんの季節』
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第20週『今、話したい事』