スミカスミレ 45歳若返った女 (第1話・2016/2/5) 感想

テレビ朝日系・金曜ナイトドラマ『スミカスミレ 45歳若返った女』(公式)
第1話『45歳若返った女が…イケメン20歳と禁断の初恋!?お姫様だっこ』の感想。
なお、原作:高梨みつば「スミカスミレ」は未読。
家業の手伝いや家族の介護に追われ、恋愛や大学生活も未経験のまま65歳になった独身の澄(松坂慶子)。母をみとり天涯孤独となった彼女は、ある日納戸で黒猫が描かれたびょうぶで指を引っかき、血で汚してしまう。すると、その血を吸った黒猫の封印が解かれ、びょうぶから飛び出した。黎と名乗る黒猫は男(及川光博)に変身し、「人生をやり直したい」という澄の望みをかなえるため彼女を20歳の姿(桐谷美玲)に若返らせる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
先が気になる、大人のお伽噺にはなっている
脚本は、『S -最後の警官』『ウロボロス~この愛こそ、正義。』などの古家和尚氏。演出は、『素敵な選TAXI』『ホテルコンシェルジュ』など今井和久氏。封印を解かれた黒猫の術によって65歳から20歳にり若返った女性が、人生をやり直す話らしい。
変わらぬの若さや若返りは、美の永遠のテーマでもあるから、特に女性視聴者には興味深い物語だろう。また、誰でも若い頃の肉体に憧れるし、「昔に戻ってやり直したい」と言う、中年になれば誰でも持っているような願望を叶えてくれる大人のお伽噺って感じか。
大人のファンタジーとしては、なかなか面白く話が進むし、恋が実ったら次はどうなるの?など、それなりに先が期待できる第1話だったが…
“65歳の如月澄” の感覚が古過ぎる違和感…
ただ、気になることが、大きく2つある。
1つは、普段は63歳には全く見えないお若い松坂慶子さんが、かなり無理矢理にデフォルメされた65歳をつくり出していること。今どきの65歳は正直もっと若くないだろうか。むしろ、70歳とか思い切って80歳くらいの設定で、松坂さんに老けメイクを施したりした方が良かったかなと思う。
そうすれば、26歳の桐谷美玲さんはそのままOL役か何かでも良かった訳で…。無理に?20歳の役を演じる必要もなかった訳で。まあ、時既に遅しだが。
桐谷美玲さんの宿主が、松坂慶子さんに見えない違和感
もう1つが、65歳と20歳の桐谷美玲さん演じる「45歳差」が中途半端なことだ。26歳の桐谷美玲さんが20歳に見えないとかそう言う問題でなく、もっと「45歳差」を映像的に魅(見)せる工夫、たぶん演出上の工夫が必要だってこと。
如何に巧(上手)く楽しく魅(見)せるかが、この類いの映像作品の最大の見せ場だし、成功するポイントだってことは、本枠で以前放送された『民王』でも、証明されていると思う。
松坂慶子さんの口調を、桐谷美玲さんが再現しないと…
その点で、ただ「45歳差」を分かり易く描く以上に気をつけなければいけないのが、違和感を覚えさせないように、20歳の肉体に65歳の魂が共存しているように魅(見)せる、いや、もっと言うなら20歳の肉体を65歳の魂が頑張ってコントロールしているように魅(見)せることだと思う。
それを可能にするのは、やはり演技力だと思う。具体的に言えば、松坂慶子さんが演じて創出した “65歳の如月澄” の口調や細かな仕草の類いを、桐谷美玲さん演じる “20歳の如月すみれ” がどこまで再現できるか?
澄のモノローグが、違和感脱出の演出の肝だと思う
たぶん、演出しかないと思う。特に猫の黎(及川光博)と話す時は、もっとモノローグを多用したらどうだろうか。いっそ、心と心で話せるって設定にするとか。残念ながら、数シーンで使っていた澄のモノローグでかすみの心情を代弁するのが、一番しっくりしていた。きっと、この手法が手っ取り早い思う。
もしかしたら、モノローグを如何に巧(上手)く使いこなすかが、本作をより楽しい作品にするのかの重要な演出になりそうな予感がする。演出上の重要ポイントがモノローグと言うのもどうかと思うが…
この放送枠だからこそ、もっと過激にやれば良いのに
「お目当ての○○さんが出ていればそれでいい」と言う視聴者は別にして、私のようにお目当ての俳優さんはいないとか、超が付く捻くれ者には、もっと明確に、身体だけが入れ替わったことが常に見えていないと、違和感ばかり気になって内容にまで入って行けない。
あとがき
物語自体は悪く無いと思います。まあ、本来なら80歳よりも『サムライせんせい』みたいに天国からおばあちゃんがタイムスリップするくらいの時代ギャップの方が面白いとは思いますが、原作ありきですからしょうがありません。とにかく、猫とすみれの会話シーンの違和感だけでも薄まれば楽しめそうな気がします。次回に期待します。
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