あさが来た (第92回・1/19) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』(公式)
第16週『道を照らす人』『第92回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
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加野屋の当主、榮三郎(桐山照史)と番頭の雁助(山内圭哉)は、あさ(波瑠)が目指している銀行設立について話し合う。その結論とは…。よの(風吹ジュン)も今後、加野屋がどうなっていくのか気になっていた。あさと話し合ったよのは、あさの説明を聞いて…。雁助はうめ(友近)と今後について話し合っていた。いろいろなことを不安に思っている雁助は、ふと本音が出てしまう。うめは当惑してしまい…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
西谷真一氏のアバンはポイント攻めがしっかりしてる
なるほど。原案(史実)と比べるのもなんだが、正直ぼちぼち銀行を描かないと、「事件は座敷で起こってるんじゃない!現場で起きてるんだ」と言いたくなりそうだったら、今日のアバンタイトルでさらりと、榮三郎(桐山照史)と番頭の雁助(山内圭哉)の会話で「銀行」のキーワードを入れたのは巧い。
やはり、西谷真一氏のアバンはポイント攻めがしっかり出来てる。主題歌明けもそのまま銀行の話。ってことは、本当の意味での効果的なアバンだってこと。こう言うのを見ると、まだまだ本作を見放す訳にはいかないと思うのだ。
重い話に、BGMと場面転換で適度な軽さを加えた
そして、今度は物語は、「事件は現場で起きてるんじゃない!加野屋で起きてるんだ」と言わんばかりに、加野屋の内部のざわめきを描く。いつもの座敷以外の場所もあれこれ使って。多少、顔のアップの多用は気になるが、銀行へ進出することへの家人たちの目の輝き(潤い)を魅せるに悪く無い。
そして、「カンパニー」になることを、想像以上に、いや、本作らしく小物を巧みに使って説明。で、今回はあさ(波瑠)が折り鶴を使って、よの(風吹ジュン)らに解説。そして、「炭鉱の社長は…」きっかけでBGMアウトして、場面転換。今日のエピソードは加野屋にとって大きな大転換の重い話だからこそ、BGMで緩急つけて、リズミカルにシーン変わりするから、適度な軽さで気分が良い。
座敷の照明とカット割りが良過ぎるから
そして、久し振りにうめ(友近)がメインのシーン。雁助への気持ちは視聴者もうめも同じってことをつくり手がよーく分かってる証拠。
ここも、アップの切り返しで描かれるが、『[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由』で触れたように、本作は座敷での照明やカット割りがとても美しい。だから、今回は敢えてそちらに気を逸らせない作戦だろう。
台所での、うめと雁助のやり取りの照明は秀逸
その後のあさと新次郎(玉木宏)と千代(中川江奈)の座敷は、二間と回廊をを使った奥行き感あるシーン。軒下から入る日差しは3人には届かず、あくまで3人の心の不安や迷いを薄明りで、小物は例の折り鶴で話の継続を表現。
そして、台所でのうめと雁助のシーンの演出は、座敷以上に丁寧。特に、最初は愚痴をこぼす雁助には真横から強い光が当たっている。光の当たらないうめが自分の気持ちを吐露し始めると、雁助が立ち上がり強い光から逃れ暗がりに入る。正に、2人の今、そして今後を照明で魅せた良いシーン。うーん、なかだかだぞ。
あとがき
「五代ウィーク」なのに、五代(ディーン・フジオカ)の出番は短い1シーンしかありませんでした。結局、ドラマとしては五代よりも加野屋を優先して描こうと言う方向のようです。また、うめと雁助のくだりを今後どの程度描くのか、五代のことも同様ですが、どう加野屋の大改革を描くのか、大きな見所になりそうです。
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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
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第2週『ふたつの花びら』
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第3週『新選組参上!』
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第4週『若奥さんの底力』
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第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
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第6週『妻の決心、夫の決意』
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第7週『だんな様の秘密』
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第8週『京都、最後の贈り物』
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第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
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第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82 83 84
第15,16週は “五代さまウィーク”、その後は “はつが来た” で「あさロスが怖い」視聴者対策をするNHKをどう思う?
第15週『大阪の大恩人』
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[備忘録] 自分の「あさが来た」の感想がブレる理由
第16週『道を照らす人』
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