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[読書] たのしいプロパガンダ (辻田 真佐憲/著・イースト・プレス) 感想

たのしいプロパガンダ
【おススメ度】★★★☆☆

私の評価基準(書籍用)


ある政治的意図のもとに主義や思想を強調する宣伝

本書は、これまで世界中で行われてきた、ある政治的意図のもとに主義や思想を強調する宣伝「プロパガンダ」について書かれている。タイトルの「たのしいプロパガンダ」とは国が作った押しつけではない、大衆がこぞって消費したくなる「娯楽」にこそ本当の国家の政治的意図が忍ばせてあると言う意味だ。

第1,2章の大日本帝国、ソ連、ナチスの例は勉強になる

第1章は大日本帝国の、第2章はソビエト連邦やナチスのプロパガンダについて、国家権力が如何に大衆に「たのしく」自らの思想を植え付け浸透させていったのか、実際の例を挙げて解かり易く丁寧に解説してある。ここまでは、知らないことが多く、とても勉強になった。

第3章の北朝鮮のくだりと第3章以降の構成が問題

問題は第3章の北朝鮮のくだりと第3章以降の構成だ。第3章では東アジアのプロパガンダが紹介されるのだが、韓国や台湾の例に比べて、北朝鮮のくだりが妙に好意的に書かれている。ここが一番首を傾げたくなるところ。

例えば、文中で「プロパガンダの達人、金日成(P.100)」と持ち上げたり、著者が2013年に訪朝した際を振り返って、「おそらく観光客には同国の最良の部分だけを見せているのだろう(P.115)」と記しながら、「北朝鮮も案外発展していて、自由ではないか(P.116)」と手のひらを反すような言い回しがある。

なぜ “妙” かと言うと、第4章での宗教組織のプロパガンダの代表例としてのオウム真理教についてはかなり辛辣な発言をし、第5章での今の日本国での政策芸術「右傾エンタメ」の代表として作家・百田尚樹氏や彼の作品『永遠の0』については、原作小説や映像版との違いなど含めて私も大きく頷く部分が多かったからだ。

と言う訳で、著者はプロパガンダ全般を好意的に捉えている人物ではないのが分かる。だとすると、北朝鮮のプロパガンダに対して好意的な解釈を、前後の辛辣で的を射たプロパガンダ批判でサンドイッチをした構成に、著者の何らかの意図を感じて止まなかった。なぜなら、本書はプロパガンダの本なのだから。

あとがき

この本を読むような人は、書いてあることを丸呑みするようなことはしないと思いますが、私自身がプロパガンダに興味があるだけに、上に書いた「問題点」は見逃すわけには行きませんでした。

従って、第3章の一部以外はとても勉強になりますし、第5章は「よくぞ言ってくれた」の連続。その意味で、採点は星★4つ差し上げたいところですが、マイナス★1つにしました。


     

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歴史とプロパガンダ
プロパガンダ戦史 (中公文庫)
文庫 戦争プロパガンダ10の法則 (草思社文庫)
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