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あさが来た (第83回・1/8) 感想

連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』公式
第14週『新春、恋心のゆくえ』『第83回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
 ※ベタボメ感想だけを読みたい人は、ブラウザバック(=ブラウザ上で前のページへと戻る)をするのが良いと思います。


ふゆ(清原果耶)の父、彦三郎(上杉祥三)がふゆの縁談相手を連れて血相を変えて加野屋にやってくる。ふゆと加野屋の店の者が街で仲良く一緒にいたのを見た縁談相手が怒って破談にすると言い出したからだった。怒った彦三郎と加野屋の人々は大騒ぎになって…。そして大騒ぎの中、亀助は…。騒動が落ち着いた後、ふゆと話していた亀助は、ついに…。ドキドキして見守る、あさと新次郎(玉木宏)は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

「新次郎の扱い」「詰めの甘さ」「朝ドラらしさ」

今日の15分間は、
  ・折角今週丁寧に描いた新次郎の扱いがとても残念だったこと
  ・詰めが甘いと言うか、最後の一押しが足りなくて残念だったこと
  ・朝ドラらしい楽しさが描かれたこと
この3つが複雑に絡み合った面白さと残念さが混在していたと思う。私なりに出来るだけ簡潔に書いてみる。

なぜ、新次郎に「本気で思う心」を言わせなかったのか?

まず、新次郎(玉木宏)の扱いがとてもざんねんだったことについて。火曜日のラストから新次郎独特の行動や感情、品格や精神的などのキャラクターを構築するすべてのプロパティーとも言える “パーソナリティー” を描き始めたと書いた。簡単に言えば、新次郎が物事をどう考えれいるのか描いて来たと言うこと。

これはとても大事なことだが、今日の7分頃、ふゆ(清原果耶)の父・彦三郎(上杉祥三)にあさ(波瑠)が久し振りに啖呵を切るシーンがあった。

  「本気で思う心しか人の心には届かへんのだす」

この台詞、なぜ新次郎に言わせなかったのだろう?と言う疑問が残る。幼いあさを見初(みそ)め妻に決めた新次郎だからこそ、ふゆの父の彦三郎にも、ふゆの縁談相手の山本平蔵(山本浩司)にも “本気で思う心” の説得力が出来たのではないだろうか。

を新次郎が発することで、その後に亀助(三宅弘城)が「やめんかい!」と爆発するくだりに2人の、そして4人の下記の男心が自然に繋がったと思うのだが。

 ・男が惚れた女を思う気持ち
 ・家族(同然の者)が家族(同然の者)を思う気持ち

容易にヒロインの見せ場を入れない方が良いこともある

確かに、今週はヒロインの出番は多くない。しかし、敢えて女傑っぷりを魅せようと容易にこの場面で啖呵を切らせたとしたら勿体ない。この言い方では、単純にあさが “体当たり” “場当たり” 的に発したように見えて締まったように思う。

私は、男4人の「家」と「家族」を思う気持ちでがっちりスクラムを組ませて描き切った方が、新次郎の男っぷりも上がったと思うのだが…

肝心な場面での心理描写が足りないから詰めが甘くなる

さて、次は詰めが甘いの部分。上に書いたことも若干重複するのだが、今日の発言でこれまでもあさが “本気で思う心しか人の心には届かない” と思っていたと言うことになる訳だが、確かにこれまでの流れとして姉妹のことや炭鉱のことも、あさの本気が事態を “動かしたこと” になっている。

なぜ、こんな回りくどい言い回しをするかと言うと、あくまで視聴者の好意的な脳内補完などによって “結果的に” そう見えているだけではないかと言いたいのだ。それはひとえにヒロインの、特に肝心な場面での心理描写不足が原因だ。いや、ヒロインに限らず登場人物たちの肝心な場面での心理描写不足こそ、詰めが甘いのだ。

今日だって、素直に新次郎にあさの台詞を言わせておけば、自然と新次郎の考え方が視聴者に植わる。しかし、それをせずに終盤の新次郎にコミカルなくだりを与えてしまうから、折角見えた新次郎の内面に紗がかかってしまう。決してダメなのでなく、惜しいのだ。楽しいだけに惜しいのだ。

朝ドラらしい楽しさも良し。過激な演出も必要なら…

最後に、朝ドラらしい楽しさについてだが、これについては敢えて書き出すこともないと思う。描写は少なかったが数々のサバイバルを乗り越えてきたふゆなりの「男」や「家」を思う気持ち、番頭と言う立場と新次郎とあさ夫婦に一番近い人間として亀助なりの「女」や「家」を思う気持ち、それがやっと1つになった。

彦三郎の過激な暴力シーンはどうかかと思うが、暴力的と言う意味で無く、必要な時には過激な描写も辞さないと言うこの程度の演出には視聴者にも慣れて貰った方が良いと思う。何度も書くが、一筋縄ではいかない女傑と呼ばれ日本の女性事業家のパイオニアになったヒロインの朝ドラなんだから。

あとがき

某巨大掲示板を見ると、徐々に評価が下がってますね。でも、これで良いのだと思います。むしろ、これまでが内容と人気が釣り合っていなかったのではないでしょうか。今後も俳優の年齢差だとか時代背景云々よりも、とにかく登場人物の心理描写をしっかりやって、登場人物が自然に動いて物語を紡ぐのを期待します。

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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
1 2 3 4 5 6
第2週『ふたつの花びら』
7 8 9 10 11 12
第3週『新選組参上!』
13 14 15 16 17 18
第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80 81 82

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Author : みっきー

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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