あさが来た (第82回・1/7) 感想

連続テレビ小説「あさが来た」

NHK総合・連続テレビ小説『あさが来た』公式
第14週『新春、恋心のゆくえ』『第82回』の感想。
なお、原案:古川智映子氏の『小説 土佐堀川』は既読。
 ※ベタボメ感想だけを読みたい人は、ブラウザバック(=ブラウザ上で前のページへと戻る)をするのが良いと思います。


ふゆ(清原果耶)と亀助(三宅弘城)の恋のゆくえを考えると、胸がドキドキするあさ(波瑠)。ふゆを心配する新次郎(玉木宏)は、ふゆを勇気づけようとすると、突然ふゆは…。一方、あさが美和(野々すみ花)のレストランを訪れると、ひょんなことから意気投合して…。亀助は、ふゆに襟巻きを届けると、ふゆは亀助にすがり泣きだし…。するとある日、ふゆの父、彦三郎(上杉祥三)が血相を変えて加野屋にやってくる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

第11週『九転び十起き』の脚本と演出を思い出した

今日のアバンタイトルを観て思い出したのが、2015年12月7日からの1週間、第11週『九転び十起き』を当時本作の初演出を担当した長尾裕和氏のことと、その週の脚本の構成だ。

月曜日は単純に前週を振り返り、火曜日はあさ(波瑠)がつわり対策にミカンを鼻に「さっぱりぽん」と言ったくらいの内容で終了した。しかし、火曜日の終盤から様相は一変。あさの妊娠、出産、炭鉱の大事故と、週末までの毎日を見事なアバンと本編で、裕福なヒロインなりの苦労や苦悩を上手に魅せてくれたあの週だ。

加野屋の屋内セットの夕景の美しさを描いたのも、この第11週が記憶に強く残っている。なぜ、今更こんなこと書くのかと言うと、今週の脚本の構成とそれを描く演出が似ていることに気づいたからだ。

火曜日の終盤の2つの台詞がドラマを動かした

具体的に言うと、今週の月曜日と火曜日の終盤までは、ふゆ(清原果耶)と亀助(三宅弘城)の恋のゆくえ、と言うよりもふゆの恋バナが中心的に描かれた。そこが世間でも「もっとヒロインの女傑っぷりを描いて欲しい」と言う評価に繋がってしまったと思う。

しかし、火曜日の10分頃の亀助がうめ(友近)に話す、
「男のわてかて惚れてしまいます」
の台詞と、終盤の五代友厚(ディーン・フジオカ)があさに教える、
「私やあなたの考えを理解して影で皆に広めてくれた立役者がいてたんです」

この台詞をきっかけに、水曜日のアバンからから「陰の立役者=新次郎」があさの仕事のサポーターとして表舞台に登場した。言わば記念すべきシーンだ。こう言う描写があとあと出て来るから、簡単に視聴停止など出来ないのだ。

前日から新次郎独特の “パーソナリティー” を描き始めた

先週まで描いてきたのは、どちらかと言えば登場人物としての新次郎(玉木宏)のキャラクター的な「人々からの教えと物事の善悪と言動を決定づける先天的な固定概念」の部分。言うなら、あさと出会う前から新次郎が持っていた本質的な部分だった。

しかし、前々日のラストからは、あさと出会い結婚し子供を持った男であり夫であり父親であり、そして仕事上のパートナーと言う新次郎独特の “パーソナリティー” を描き始めたと思う。行動や感情、品格や精神的なキャラを構築するすべてのプロパティーとも言える。

ドラマとは物語でなく、人間そのものを描くこと

誤解を恐れずに書くと、これまでの本作は登場人物たち、特に主要メンバーであるあさと新次郎について表面的且つ系統的にしか描いてこなかったことが多かった。何となく物語の流れから視聴者が推測し脳内補完した表層的なキャラクタ像と言えば良いだろうか。確かにこう言う「分かり易い描写」も朝ドラにはとても大切。

しかし、朝ドラだろうが2時間ドラマだろうが、ドラマとは物語を描くことでは無い。人間性を、人生を、いや人間そのものとは何か?を描くこと。そうなると、人物像を掘り下げそれが可視化したような描写が絶対に必要になってくる。それが、今週の新次郎でやっと描かれた、と言いたいのだ。

今回は、ふゆへの対応や大阪商法会議所の設立に翻弄すると言う遠回しな手法で描いているが、新次郎独特の “パーソナリティー” を描くのは本当に良いこと。むしろ、ふゆの恋バナと商法会議所を上手に利用したと言う意味では、やや時遅しの感がはあるが、間違いなく正しいし、千代役が鈴木梨央さんになって話題がそちらに行く前に描いたのは大英断と言って良いと思う。

早くあさが女傑で女性事業家の開拓者に見えるように…

こうなると、物足りないのはヒロインあさ独特の “パーソナリティー” の描写の少なさ。台詞やエピソードでは何となく描かれているが、正直この女性が女傑と呼ばれ日本の女性事業家のパイオニアには見えてこない。出来るだけ早期に、今週のようなエピソードであさも新次郎に追いつけば、「これって何のドラマだす?」なんてことは言われないと思う。

あとがき

やはり週によって1週間の脚本の構成が違いますし、それを受けて演出も変わるので、水曜日までは時には我慢して観ることが必要ですね。でも、本当は水曜日に書けるなら月曜日からも書けると思うんですが。とにかく、新次郎の人間性が描かれたのは良かったです。次はあさですね。

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【これまでの感想】
[読書] 小説土佐堀川 女性実業家・広岡浅子の生涯 新装改訂版 (古川 智映子/著・潮出版社) 感想 ※平成27年度後期 連続テレビ小説「あさが来た」 の原案
第1週『小さな許嫁』
1 2 3 4 5 6
第2週『ふたつの花びら』
7 8 9 10 11 12
第3週『新選組参上!』
13 14 15 16 17 18
第4週『若奥さんの底力』
19 20 21 22 23 24
第5週『お姉ちゃんに笑顔を』
25 26 27 28 29 30
第6週『妻の決心、夫の決意』
31 32 33 34 35 36
第7週『だんな様の秘密』
37 38 39 40 41 42
第8週『京都、最後の贈り物』
43 44 45 46 47 48
第9週『炭坑の光』
49 50 51 52 53 54
第10週『お姉ちゃんの旅立ち』
55 56 57 58 59 60
第11週『九転び十起き』
61 62 63 64 65 66
第12週『大阪一のおとうさま』
67 68 69 70 71 72
第13週『東京物語』
73 74 75 76 77 78
第14週『新春、恋心のゆくえ』
79 80

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